違和感を覚えた「5月定例教育委員会」

5月26日、定例教育委員会を傍聴しました。聞いていて「あれ?おかしいな。変なことを言っているな」あるいは「なぜ、肝心なことを論議しないのかな?」という疑問が沸いたというのが感想です。今記事では、このことについてお伝えします。

記事No.84

■教育委員は今回も「蚊帳の外」
 児童・生徒はもちろん、保護者や市民の関心事は、「6月から学校はどうなるのだろう?」ということではないでしょうか。その肝心な議題は、追加の報告事項として示されました。概略は次の通りです。

【学校指導関係】原文ママ
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、分散登校を実施する。
分散の目安として、各教室内の児童生徒の人数を平常の半数(おおむね20人以下)にする。
・分散登校期間   6月1日(月)~6月11日(木)まで
・登校の方法 教育委員会が示した分散登校例を参考にし、各学校で定める。
「午前・午後の分散登校」または「1日置きの分散登校」

 

【学校給食関係】
小学校 中学校
6/1~6/5 給食無し 給食無し
6/8・6/9 児童の半数へ簡易給食
牛乳・パン・デザート
生徒の半数へ通常給食
6/10・6/11 児童の半数へ通常給食 生徒の半数へ通常給食
6/12~7/30 全児童・生徒へ通常給食※
8/19~ 全児童・生徒へ通常給食※

※中学校の 7/17,7/20~7/30, 8/19~8/28 は「牛乳のみ」
※給食無しの日に、弁当持参の例も示されていますが、5月の教育委員会定例会の中では、食中毒防止への配慮などは議論されませんでした。

 表の中で、「教育委員会が示した(分散登校例)」とありますが、各学校では、どのように対応するのでしょうか。例として、上尾小学校のHPを見ると、すでに5/25(=定例教育委員会の前日には、「分散登校の実施と学校再開について」&「分散登校による上尾小学校日課表」が新着情報として掲載されています

これは、考えると大変奇妙なことです。なぜならば、分散登校の例を示した(つまり主語)は、「教育委員会」なのです。ところが、定例の教育委員会が開催されたのは5/26。上尾小ではすでにその前の日に定例教育委員会で示された内容が、HPに掲載されているのです。

上尾市教育委員会のHPには、「教育委員会のあらまし」として、次のように説明されています。

上尾市教育委員会は教育長と5人の委員により組織され、教育、学術および文化に関する事項について大所高所からその基本的な方針などを決定します。

 今回のコロナ禍で、学校が臨時休業する法的根拠の開示を求めたところ、「学校保健安全法第20条」(学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。)を適用したということでした。学校の設置者は地方公共団体つまり上尾市ですから、教育委員の決定を待たずに、臨時休業することができました。

 問題は臨時休業が明けて、学校を再開するときです。何らかの法的根拠が無ければ、夏休みを短くしたり、土曜日や開校記念日に授業をすることはできません。
それについては、学校管理規則の第3条を適用させます。

2 校長は、教育上必要があるときは、教育委員会の承認を得て休業日に授業を行うことができる。ただし、運動会、学芸会等恒例の学校行事に伴う授業については、教育委員会の承認を得ることに代えて、あらかじめ教育委員会に届け出るものとする。

では、各学校が夏休みを大幅に短縮したり、土曜日を授業にしたり、開校記念日さえ授業をおこなうとしたことについて、教育委員のお歴々はどのようにかかわったのでしょうか?

 ブログ筆者は、このことについて情報公開請求をおこないました。その請求内容は以下のとおりです。

(情報公開請求内容)「教育長と5人の委員により組織されている教育委員会」として、<休業日を授業日とすることにどのようにかかわったのか>が判別できる文書・資料等。

 この請求に対する「処分(すなわち結論)」は、「上記のことが判別できる文書・資料等は、作成されていないため公開できない」というものでした。
つまり、夏休みを短縮したり、土曜日に授業することには、5人の教育委員は、何にもかかわっていない、ということになります。
蚊帳の外」とはこういうことを言うのではないでしょうか。いったい、何のために報酬をもらって「教育委員でございます」と言えるのかが不思議です。

 折しも、本日、都立学校の夏休み短縮を教育委員会会議を開催して決めた、というニュースが流れました。上尾においても、夏休みの大幅短縮のような大事なことは、臨時の教育委員会を開催して決めるのが、教育委員の務めではないでしょうか。2人の教育委員が会議の招集を請求すれば、臨時の教育委員会は開催できる(地教行法第14条第2号)のですから。

◎5月定例教育委員会では、今記事で取り上げた以外の問題も出されました。それらについては、次回以降の記事でお伝えします。

投稿者: 館の住人

上尾市民。 「ひとりでもできる行政参画」を目指しています。 とりわけ、上尾市教育委員会や上尾市についての情報公開請求を契機として、教育行政や市政が改善の方向に向かって行けばと考えています。