上尾市図書館に望むこと

前記事で書いたとおり、今年度、「上尾市図書館の今後のあり方」について図書館協議会等で検討がされるようです。今記事では、同協議会の委員や図書館の職員が触れない重要な点についてお伝えします。
※今記事の途中で、日本図書館協会『図書館の自由』ニューズレター(無料購読)の紹介があります。

記事No.103

■「基本理念」&「宣言」の復活を望みます
 上尾市図書館HPの新着情報には、「上尾市図書館要覧の最新号(令和2年度)を作成しました」とあります。実はこの『図書館要覧』に2017(平成29)年度まで記載されていた、図書館運営にかかわる基本中の基本とも言うべき大事な視点が今年度も消されたままなのです。

その一つは<上尾市図書館の基本理念>です。

<上尾市図書館の基本理念>
くらしに役立ち、市民とともに歩む図書館
🔶誰もが本と出合うよろこびを感じられる居心地の良い図書館
🔶くらしに役立ち、市民の知る権利を保障する図書館

🔶市民文化創出の礎(いしずえ)になる図書館を目指して市民とともに歩んでいきます

そしてもうひとつが「図書館の自由に関する宣言」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今後の図書館のあり方を考えるというのであれば、<上尾市図書館の基本理念>に基づいて議論されるべきですし、「図書館の自由に関する宣言」は図書館としての基本姿勢と言えるものです。

なぜこの二つが『要覧』から消されたのか、ブログ筆者にはその意図が分かりません。上尾市図書館の今後のあり方を考えていくうえで、これら二つは基本となるはずです。2017年度から消されてしまった理由については情報公開請求でも「文書不存在」とされ、明らかになっていませんが、何らかの意図が働いたと考えるのが自然です。

「理念」にしても「宣言」にしても極めて重要な視点であり、今後も必要であるとブログ筆者は考えます。図書館の目立たない場所にひっそりと掲示するのではなく、図書館内でもHPでも、目立つところに堂々と掲載すべきだと思います。

ところで、日本図書館協会<図書館の自由委員会>では、年4回「図書館の自由」ニューズレターを刊行しています(購読料:無料)。
最新号はこちら図書館の自由109号(2020年8月)
毎回読みごたえがある内容となっていますので、興味のある方は次のサイトを検索してみてください。⇒『図書館の自由』ニューズレター電子版のご案内

■「望ましい基準」についての県内の実態
前記事で、文科省の「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」について触れました。中でも、市町村立図書館の職員についての望ましい配置について、発行されたばかりの『日本の図書館 2019 』によれば、埼玉県内の市立図書館の館長の半数以上は〈図書館司書有資格者〉であることがわかりました。

2019 埼玉県内市立図書館 司書有資格者である館長
県内市立図書館(分館分室含む)=143館 
上記のうち、館長が司書有資格者= 77館(53.8%)
※複数兼任館があるので、司書有資格者館長の実数は 54名。

たとえば、川越(4館)や春日部(3館)の図書館では、それぞれ館長が異なり、全員が司書の有資格者です。また、北本(2館)・富士見(3館)・三郷(3館)も同様です。さいたま市は兼任館がありますが、22館すべて司書有資格者が館長となっています。

上尾市は全部で9館(5分館・3図書室を含む)ありますが、館長は同一人物であり、司書有資格者ではありません9館も兼任していて司書資格を持っていない館長は上尾だけです。鶴ヶ島も7館兼任ですが、館長は司書有資格者です。
こうした県内の現状を把握したうえで、少なくとも館長は司書有資格者を配置し、同時に職名としての司書・司書補を採用すべきであるとブログ筆者は考えます。そのことが上尾の図書館の今後のあり方を考えていくうえでの重要な点ではないでしょうか。

図書館協議会を傍聴して

8月3日、上尾市図書館協議会を傍聴しました。そこでは、昨年度図書館協議会からの「答申」(=上尾市図書館の今後のあり方について)に基づき、今後の図書館サービス計画をどうするか等が話し合われました。しかしながら、ブログ筆者にとっては物足りなさを感じさせるものでした。今記事ではそのことについてお伝えします。

記事No.102

HPの〈お知らせ〉に掲載されない「協議会」
8月3日に開催された今年度第1回図書館協議会は、上尾市図書館HPの「お知らせ」はおろか、市教委HPの新着情報にも掲載されませんでした。
ブログ筆者は、そろそろ図書館協議会の開催があるのではないかと考え、図書館HPの<図書館協議会>を開き、協議会開催の日程を知りました(これは7月27日に更新されています)。
本来であれば、少なくとも図書館と市教委両方のトップページに掲載されるべきです。会議が始まる前に、そのことを図書館職員に指摘すると、図書館の「お知らせ」に掲載されていなかったことに気づかなかったようです。つまり、大切な情報が図書館職員の間で共有されていないということなのです。

そのせいもあり、当日の傍聴者は3名。ブログ筆者の他には、たまたま市役所の貼り紙を見た方と、その方から連絡を受けた方でした。
市民が傍聴できる他の会合では、例えば8月5日には、市教委関連で〈臨時教育委員会〉が開催されている他、文化センターで〈あげお未来創造市民会議〉が開催されています。とりわけ後者は、会議の開催に気がついた市民の方は極めて少ないでしょう。以前〈市長へのはがき〉で要望したこともありますが、市民が傍聴できる会議等については、市役所HPのトップページにまとめて掲載するべきです。

■第1回図書館協議会から
今年度は、来年度からの10年間(前期第3次・後期第4次各5年ずつ)を見据え、上尾市図書館のあり方を考えていくということのようです。
ブログ筆者が関心を持ったのは、図書館のあり方を考えていく際、前記5年については、文科省が2012年に示した「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(以下、「基準」と略記)を参考にしていくということです。

この「基準」が示されてから8年近く経過していますが、特筆されるのは、配置される職員についての以下の記述です。

(職員の配置等)
1 市町村教育委員会は、市町村立図書館の館長として、その職責にかんがみ、図書館サービスその他の図書館の運営及び行政に必要な知識・経験とともに、司書となる資格を有する者を任命することが望ましい。
2 市町村教育委員会は、市町村立図書館が専門的なサービスを実施するために必要な数の司書及び司書補を確保するよう、その積極的な採用及び処遇改善に努めるとともに、これら職員の職務の重要性にかんがみ、その資質・能力の向上を図る観点から、関係機関等との計画的な人事交流(複数の市町村又は都道府県の機関等との広域的な人事交流を含む)に努めるものとする。
3 市町村立図書館には、前項の司書及び司書補のほか、必要な数の職員を置くものとする。

今年度の図書館協議会がこの「基準」を参考にし、これらの記述を念頭に置くというのであれば、「上尾市図書館には職名としての司書や司書補が一人も置かれていない」ことや、「館長は司書有資格者ではない」という現状について、どの程度踏み込んだ議論がされるのか(あるいは全くスルーしてしまうのか)を見ていきたいと考えています。

■本質的議論は期待できる?
さらに、今後の上尾市図書館のあり方を考えるうえで重要な観点があります。そのひとつは<現在の施設をどうするのか>であり、もうひとつは<運営管理のあり方は現状のままでよいのか>です。

しかし、施設設備に関しては、<「市のマネジメント計画」の進捗状況を見ながら考える>とされました。これはある意味〈逃げ〉の姿勢とも言えます。「こういうサービス計画があるから、これだけの配架のスペースが必要」あるいは「このような企画には、そのための部屋がこれだけ必要である」といった議論は当然必要だと思われます。

そのためには、『駅前の商業施設のワンフロアが使えれば、これだけのことが出来る』など、施設面での極めて具体的な提案が図書館協議会からされれば、その是非について市民的な関心を呼び、新たな議論が生まれるのではないでしょうか。「市のマネジメント計画を見ながら」というのは、つまりは「具体的なことには言及を避けている」ということになってしまうと言えます。

また、運営方式についても、現在のようなカウンター業務の民間委託の方式で良いのか、別の方式(完全直営方式や指定管理者方式)は考えられないのか、についても本質的な議論がされるべきです。

現状の運営方式(とりわけ、職名としての司書・司書補が配置されていない状況)をそのままにしておいて<上尾市図書館には、司書有資格者が何人いるか>といった議論は、あまり意味が無いということを認識する必要があります。
給与面や労働条件、あるいは職の内容が変わらなければ、責任ばかり「有資格者」に押しつけられることになりかねません。そうした本質的な議論を、今年度の図書館協議委員会に期待するのは無理なことでしょうか。

次回〈第2回図書館協議会〉は10月12日(月)の予定だそうです。どんな話がされるのか、ブログ筆者は引き続き関心を寄せていきたいと思います。

「図書館業務の再開」について、教育長への質問(緊急追記あり)

(緊急追記) 上尾市図書館が3月6日に突如休館してから、すでに2か月以上経ちました。「図書館機能を元に戻してほしい」という意見は、市民が発信するブログ(BG館かまちょ図まちW)や、図書館関係の市民団体が図書館側と面談したり、要望書の提出という形となって現れています。当ブログも含め、市民サイドから動きを作り出していくことを歓迎します。あとは、教育機関としての図書館の機能を戻すことについて、池野教育長がどのように考えているのか(あるいは、市民の声は聴かないのか)しっかり見ていきたいと思います。

(以下、今記事)
 市民から「図書館機能を早く市民に戻してほしい」という声が高まっています。ブログ筆者は、5月8日に市教委事務局教育総務課経由で、この問題について池野教育長に対して質問していますので、今記事では、そのことについてお伝えします。

記事No.80

   教育長にお伺いします 。       2020.05.08
※文中の朱書きはブログ筆者によります。

以下のことについては、図書館を所管する上尾市教育委員会として、池野教育長にお尋ねします。

1.周知のとおり、国民としての学ぶ権利・知る権利は憲法により保障されています。さらに、国民は<健康で文化的な最低限度の生活>についても保障されていることは自明です。図書館で学ぶことや知ることは、文化的な生活に欠くことができないものです
 また、昨日(5/7)さいたま市の市民団体が、さいたま市立図書館に対して、資料の貸出業務の再開を要望し、図書館長は「段階的業務再開を前向きに検討している」と応じたそうです。このような他市の状況も踏まえ、上尾市民の学びを保障する立場で、段階的でもかまわないので、図書館を今月中に開館するつもりはありますか。教育長ご自身のお考えを聞かせてください。

2.教育長プラス教育委員会事務局教育総務部として(つまり、図書館単独ではなく、という意味です)図書館を再開館するために話し合っていることはありますか

3.図書館が地域住民への積極的な情報提供に努めることを定めた「図書館法第7条の4」では、「図書館は、当該図書館の図書館奉仕に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない。」と定められています。
翻って、上尾市図書館はどうかと言えば、とてもこのような状況ではないと思料されますが、このことについて、教育長としてどうお考えですか

4.教育長として、図書館が閉館していることで学ぶ機会が奪われている市民や図書館利用者に向けてメッセージを発出していただきたいと考えていますが、いかがですか

以上です。

 前記事での3つの提言についても、すでに図書館HPを通じて質問・要望を出してあります。今記事での教育長への質問に対する回答や関連しての市教委の動き等を合わせて、このブログでお伝えします。

 言うまでもなく、上尾市図書館は市民の財産です。憲法で保障されている「知る権利」や「学ぶ権利」は守られなければなりません。引き続き図書館問題については、強い関心を寄せていきたいと考えています。

今、上尾市図書館として出来ることは(追記 & 追記2あり)

追記)昨日(5/7)さいたま市の市民団体が、さいたま市立図書館に対して、資料の貸出業務の再開を要望し、図書館長は「段階的業務再開を前向きに検討している」と応じたそうです。上尾でも、図書館関連の市民団体がありますので、そうした団体として上尾市図書館に早期の貸出業務再開を要望するべきだと思います。ブログ筆者は引き続き個人として発信していきますが、市教委HP経由で、上尾市図書館に今ブログ記事で示したことについて要望しました。

追記2
コメント投稿以外で、今記事へのご意見をいただきました。
<要旨>①5月8日、市民団体や労働組合などが、コロナウイルス感染症に関する要望書を市長宛に提出した中で、さまざまな項目の一つとして「図書館の再開」を要望している。
②市内の図書館関連の市民団体も、5月10日に打合せをし、市長や教育長に「図書館の再開」を要望することを検討する予定である。

【追記2に関して、私(ブログ筆者)の考え】
 上尾市内でも、図書館再開を願う市民や団体があることを心強く思います。私の経験からひとこと付け加えれば、市長はともかく、池野教育長は「市民(=教育長に対して「まっとうな意見を伝える市民」のこと)や、(要望書を出すような)市民団体とは会わない。電話にも出ない」ということを、教育総務課職員を通じて私に伝えてきました。まず、池野教育長は基本的にそういう人間であり、耳障りの良いことだけを聞くのだということを認識する必要があります。
 市民運動は、市政の現状や教育の問題点や課題を浮かび上がらせたうえで、「問題点はこれである。では、どうするか」を考え、活動や運動に結びつけていくことが基本だと思います。決して市民運動を批判するつもりで言うのではありませんが、要望書を出した結果、回答無しか、または中身がゼロ回答では、継続的な活動や運動のモチベーションも下がりかねません。
 私は、市民団体の運動に加えて、「自立するひとりの市民」の運動や活動は欠かせない、と考えています。以前私が起こした池野教育長に対する住民監査の結果、教育長は届を出して休むようになったり、出張後に報告するようになったり、あるいは教育委員会は規則の変更を余儀なくされました(以上については上尾市監査委員事務局HPや、教育委員会HPを参照)。要因は池野教育長本人の資質の問題もありますが、「あたり前のことをやらなかったり、おかしなことを放置してきた」池野氏の周囲の職員の責任はとてつもなく大きい、ということです。私のそうした指摘に対して、かなり改善は見られますが、池野教育長には、まだまだ同じような行状が見られます。そうしたことから、現在、私は新たなアクションを起こしている最中です(内容はこのブログで後日お伝えします)。上尾市図書館を所管しているのは教育委員会だということを認識し、現状をきっちりと把握したうえで「結果を出す=現状を変えさせる」運動が必要だと考えています。

 

【以下、今記事】
臨時休館を繰り返してきた上尾市図書館。現在は「再開の目処が立つまでの間」休館するとなっています。しかしながら、ブログ筆者を含め、図書館利用
者は、大げさな話ではなく、憲法で保障されている<健康で文化的な最低限度の生活>が脅かされていると感じている方も多いと思います。では、どうするか。今記事では、前記事に続き、コロナ禍の現在上尾市図書館として何ができるのか考えていきたいと思います。

記事N0.79

■「再延長」は上尾市図書館の「ごまかし」
現在、上尾市図書館のHPには、5月1日更新で「臨時休館を再延長します」と掲載されていますが、正しくは再々延長」です。図書館の休館について時系列で示せば、次のようになります。

3/4・3/5  図書館サービスの一時休止(予約資料貸出と返却)
3/6~3/31   1回目の臨時休館
4/1~4/15   2回目の臨時休館(=「延長」)
4/16~5/6  3回目の臨時休館(=「再延長」)
5/7~     4回目の臨時休館(=「再々延長」)

 これは「言葉の使い方の細かい指摘」ではなく、事実です。上尾市図書館は、休館延長をする度に、以前の更新履歴を削除してきました(4/16からの「再延長」の際は何日間かHPに残してありました)。つまり、更新履歴を削除し、以前の「事実」を消してしまうことで、正確な「再々延長」という文言を使わないようにしており、検証困難にしているのです(「利用者が混乱するので削除した」というのがブログ筆者への図書館側の説明ですが)。

■「何もしていない」ように見える市図書館
 利用者側からすれば、webでの「貸出中一覧」を見ると、朱書きで「返却期限日が過ぎています」というメッセージがずっと出たままになっています。また、図書館HPの「臨時休館中の対応について」では「返却がデータ上反映されない場合がありますが、ご了承ください」となっています。これでは、たとえブックポストに借りた本を返すことができたとしても、あとで「返却されていません」と言われそうで、今は返却しにくいい状況になっています。
こういう状況を見ると「上尾図書館は、今は何もしていないんだな」と思われてしまいます。

■今こそ「図書館法第7条の4」の出番です。
図書館が地域住民への積極的な情報提供に努めることを定めた、「図書館法第7条の4」とは、次のとおりです。

(図書館法第7条の4)※朱書きはブログ筆者によります。
図書館は、当該図書館の図書館奉仕に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない

 この条文は、①図書館奉仕(図書館法3条に定める図書館サービスのこと)に関する地域住民等の理解を深めること。②地域住民等との連携及び協力のために、図書館の運営状況に関する情報を積極的に提供するよう努めること、を定めています。

では、上尾市図書館についてはどうでしょうか。とりわけ②については、現在の状況では、図書館の運営状況に関する情報は地域住民に提供されていないと言わざるを得ません。なぜならば、①の図書館奉仕について、現在何が出来るのかが全く伝えられていないからです。

 コロナ禍の今だからこそ、上尾市図書館は「図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない」ですし、同時に、「図書館として市民や利用者のために何ができるのか」について真剣に考えてもらいたいものです。

■ブログ筆者からの提案
上尾市図書館の職員の方は、このブログをご覧になっていると思われます。おそらく、職員のみなさんが気を揉んでいるのは「再開館したら、利用者が一度に押し寄せ、密になり、パニックに近くなるのではないか」ということでしょう。
では、どうしたらよいか?」以下、ブログ筆者の提案です。

①web の貸出・予約状況の表示変更
「貸出中一覧」の表示を次のように変えます。

*返却期限日 ⇒ すべて「開館後10日以内」に直す。
*「返却期限が過ぎています」の表示 ⇒ 削除し、何も表示しない

 再開館したら、利用者から聞かれるのは、webの画面が正しく表示されているのか、ということだと思います。現在のような表示では、混乱を招くだけですので、再開館までに直しておくべきです。

②予約中で貸出可能の資料を宅配する。
 現在、条件付きでおこなっている「宅配サービス」を、利用者のためにできるだけ広げます。まず、図書館HPで予約資料宅配の希望を募ります。そのうえで、市内を分館のある地区毎に分け、日を分けて市の公用車で宅配していきます。その際、総務課所管の公用車(カムリとエスティマ)も使うと良いでしょう(教育長と副市長にはガマンしてもらいます。子どもたちに休校で我慢を強いているのですから)。また、宅配サービスをしていることを、メディアにも伝えます(ちょっとわざとらしいですが、上尾の宣伝になるはずです)。

③再開館の際に「密」になることを避ける。
 断っておきますが、以下は、あくまでもひとつの提案です。利用者の誰もが、図書館が開くのを今か今かと待っています。再開館の当日は、「密」になる可能性が大です。もちろん、本館と分館(室)では事情が異なりますし、事前の周知が課題となりますが、「入場制限」もひとつの方策です。利用者カードの番号の末尾の奇数・偶数でもいいですし、入場時間帯を分けるのもひとつのやり方です。とにかく、「密」になったり、利用者が集中して押し寄せることは避けなければならないと思います。


今記事では、図書館の再開館に向けての提案を含めてお伝えしました。ぜひ、上尾市図書館として利用者のために良い方策を考えていることが【可視化】されるよう望むものです。

上尾市図書館の1階にも貼られている<図書館の自由に関する宣言>の冒頭には、次のような言葉があります。
<図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする>

 

休館中でも ”使える” 県立図書館

 埼玉県立図書館(久喜・熊谷)での、蔵書を確認して郵送サービスを利用する方法です。郵送料がかかりますが、すぐに読みたい本がある方、その本が図書館にしか無いことが分かっている方にはおすすめです。
上尾市図書館の職員の方にお願いです。県立図書館と同様に、利用者に寄り添った配本のサービスを
ぜひ考えてみてください。

記事No.78

■県立図書館の「休館中のサービス」とは
このサイトで確認できます。

<郵送貸出サービスについて>
 県立図書館所蔵図書及びCDのご自宅での受け取りを希望する利用登録者の方を対象に、図書及びCD郵送サービスを行っています。

 このサービスを受けるためには、県立図書館の利用者カードが必要です。利用方法は、次の手順となります。

借りたい本を蔵書検索する。⇒
蔵書を確認したら、申込書を添付してその本を所蔵している図書館(熊谷 or 久喜)あてにメールする。⇒
「ゆうパック」で本が送られてくる(代引き)

 ブログ筆者の例で説明します。県立図書館に予約した本が、来館サービスがストップしてしまったので、そのままになっていました。

書名:三枝孝弘『ヘルバルト「一般教育学」入門』明治図書,1982年(つまり、38年前に出版された本です)

 この本は、熊谷図書館所蔵ですが、すでに久喜図書館に回送されていることがわかったので、申込書をDL後、必要事項を記入し、添付で久喜図書館に送信しました。
翌日、久喜図書館の司書の方から確認の電話をいただき、代引き料金(810円)と、返却について確認(開館後で可)をしました。数日中に「ゆうパック」で送られてくる手はずになっています。

■買ったほうが安くつく場合も
久喜図書館に依頼する前に、<オンライン書店 e-hon>で確認しました。すると、画面には「価格1,980円」と、「現在ご注文できません」の表示。
次に、<日本の古本屋>サイトを検索。同じ本がありました。三軒の古本屋で扱っていますが、価格は安い順に、
A書店 2,100円   B書店 2,800円   C書店 10,500円
随分と価格の
差がありますが、送料は370円~のようです。

 少し考えて、購入して手元に置いておく本ではないので、久喜図書館に頼むことにしました(ちょっと送料が高い気もしますが)。
返却は図書館来館サービスが再開してからなので、少なくとも5月中は借りていられます。なお、上尾市図書館も再開館している場合、自分で梱包すれば久喜図書館に送ってもらえます。リアルタイムで返却の確認をしたければ、車で35分ほどかけて、久喜まで行くという手もあります(ブログ筆者は、上尾がクローズしてからは頻繁に久喜図書館に通っていました)。

■上尾市図書館では同じことはできないのか?
 現在休館中とは言え、現在も上尾市図書館の職員は勤務しているので、「どのような経緯で図書館休館の判断をしたのか」について情報公開請求しました。
通常であれば、面談したうえで「(公開・非公開の)処分通知」が手渡されるのですが、コロナ禍の影響もあり、通知文は郵送してもらいました。公開された文書の中に次のような一文があります。

新型コロナウィルス感染症拡大防止に向けた対策について
令和2年2月28日 教育総務部図書館
(以下、原文ママ。朱書きはブログ筆者によります
図書館は、不特定多数が利用する公共施設であり、閉鎖空間に長時間、利用者が滞在することが想定される。このことは、国が示す「屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが感染リスクを高める」状況と言える。また、埼玉県教育委員会の公立小・中学校の臨時休業の要請を考慮すると、休業期間中の子供たちの利用が増加することも考えられる。このことを踏まえ、上尾市図書館として、以下のとおり感染拡大防止策を実施する。
 

【感染拡大防止策の内容】1.利用者への注意喚起の周知
咳エチケット等の注意事項を本館及び分館(室)全館内の複数個所及び上尾市図書館webサイトにて、上記注意を掲出する。

2.集会室及び会議室等の利用中止
令和2年3月3日から3月16日まで実施(見込み)。対象は、本館集会室及び大石分館会議室(西消防署会議室)とし、管内掲示板及び図書館webサイトにて利用者に周知する。

3.図書館機能の一部制限
令和2年3月4日から、以下対応を段階的、又は状況により一括して実施する。また、運用方法は、滞在時間が長くならぬよう適宜調整する。
(1) 閲覧席の使用中止
(2) 新聞コーナー他館内及び滞在スペースの閉鎖
(3) 貸出・返却・予約等窓口以外の利用中止

4.その他留意事項
県立図書館や県内他自治体の動向について、継続的に調査し、今後の対応の参考とする。

 この文書は図書館から2月末に「市長報告・相談シート」として提出されたものであり、図書館のwebサイトでは公表されていません。こうした内部での調整のあと、臨時休館が延長され続けてきたのは周知のとおりです。

 この文書にあるように、上尾市図書館は、埼玉県立図書館の動向を調査しているのですから、予約本の郵送サービスも可能なはずです。場合によっては、市の公用車を使って、利用者への宅配も考えるべきではないでしょうか。

上尾市図書館休館がさらに延長

記事No.73

■市図書館の休館は5月6日まで再々延長
上尾の図書館の休館がさらに延長され、昨日(4/10)市のHPに掲載されました。ブログ筆者は昨日午前中に図書館職員の方と面談し、情報公開請求してあった公文書=今年度の「委託契約書」の写しの交付を受けました。そうした場合には、図書館問題に関心がある市民の方(一人か二人)が同席する場合もあるのですが、現在のようなコロナ禍の状況から、ブログ筆者のみ説明を受けました。

 すでに市議会予算特別委員会でも若干話がされているように、今年度から上尾市は図書館運営業務(主にカウンター業務)を上尾市都市開発から(株)ナカバヤシに変更しました(委託契約の問題については、契約書の中身をよく見てからこのブログでもお伝えします)。

 席上、図書館休館について話が及び、やはり5月6日まで再々延長する意向であるということでした。そうなると、

3月4日・5日=一部サービス停止(いつ通知されたか不明)
3月6日~3月31日休館(3月6日当日HPで通知)
4月1日~4月15日休館=再延長(3月27日HPで通知)
4月16日~5月6日休館=再々延長(4月10日HPで通知)

以上のような時系列になります。
しかしながら、3月6日の「お知らせ」が市のHPから削除されたこともあるので、ブログ筆者の意見として次のことを伝えました。
①延長するのであれば、早く市民に知らせたほうがよい。
②前回までの「休館のお知らせ」はHP上に残しておくべき。

前回までの「お知らせ」がHPに残っていないと、図書館がコロナ禍に対してどう対応したのか、その痕跡が市民に分からなくなってしまう、つまり市民側からの検証ができなくなってしまうからです。
事実、3月4日・5日の「サービス一部停止」について利用者にいつ知らされたのか、すでにわからなくなっています。
さらに、3月6日に突然休館したことは、HPに残っていないので、市民ブログの記事しか頼りになるものがありません。

「5月6日まで休館」の「お知らせ」が昨日中に掲載されたこと、今のところ3月27日の「お知らせ」がHP上に残されていることから、ブログ筆者の要望を取り入れていただいたと考えています。

 一方、図書館側の説明では、「前回の通知を残しておくと誤解する利用者の方がいる」(たとえば、<休館は4月15日までではなかったのか?>、と言ってくる利用者の方もいる)とのことです。

上尾市の図書館をめぐっては、上平の複合施設問題、本館老朽化、民間への業務委託、職名としての司書不在、図書館協議会のありかたなど、多くの問題や課題があります。
ブログ筆者は、この先も図書館を利用する者として、図書館側の実情も理解したうえで、上尾の図書館のあり方について関心を寄せていきたいと考えています。

上尾市議会「予算特別委員会」の質疑

 3月議会の本会議で一般質問を行わないことを決めた上尾市議会。3月16日には、予算特別委員会が開催されましたが、市側の説明と、それに対する質疑応答は、「小中学校体育館エアコン設置」と「図書館運営事業」に関心があるブログ筆者には物足りないものでした。

記事No.67

■「重点事項」予算を説明しない教育総務課長
 すでに録画・配信されている3月16日の予算特別委員会では、次年度の予算説明と、関連質問がされました。その中で「教育費」として「小(中)学校体育館空調設備設置工事設計委託料」5,301万円が予算計上されています(一般会計予算はこちら。137-139頁参照)。
このことに関して、森泉教育総務課長は説明の際「小学校管理運営事業の委託料」と言っただけで、中身については全く触れませんでした
(森泉課長の説明は、前記録画 0:12:55~)。
 これは全くおかしな話です。なぜならば、財政課から示されている「令和2年度予算のポイント」の〈重点事項1-1〉として全小・中学校の体育館にエアコンを整備 5,301万円 とされているからです。普通に考えれば、市としてわざわざ「予算のポイント」を作成し、その中で〈重点事項〉としている施策について取り上げ、詳細な説明を加えるべきなのは当然です。
森泉課長が説明をしなかった理由としては、*そもそも「予算のポイント」に目を通していない=資質・能力の問題。*敢えて話題にせずに、質問が無ければそのままスルーする=すなわち意図的。などが考えられます。
ブログ筆者の経験では、情報公開請求の処分通知手交の際に、生涯学習課や行政経営課は課長が来て処分に関する説明をするのですが、教育総務課長は、こちらが要望しても、言わば「市民との同席を避けている」ように思えます。そのことから推測するに、説明しなかった理由は、おそらく、極めて意図的だと考えられます。

■エアコン設置についての質疑はわずか6分。
 森泉教育総務課長の説明に対して、質問したのは尾花議員。以下はそのやり取りの概要です。

Q .災害に備えてのエアコン設置だと思われるが、停電の際の電力供給は。
A .   危機管理防災担当と教育委員会との共同企画提案である。
停電時に備えての太陽光パネル設置は検討していない。
自家発電については、具体的には検討していない。他市の状況を見るなど
課題となっている。
Q .ランニングコストはどのくらいを想定しているのか。

A .   一日7時間使用・3か月で1校あたり40万円を想定している。

 結局、このやり取りに要した時間はわずか6分。他の委員(予算特別委員会は14人の委員で構成)からの関連質問は、この日はありませんでした。市の負担が3割で済むという「駆け込み」の施策であるという点、2020年度は「設計委託料」の予算であること(2021・2022年度に計14億の事業費)を加味しても、「予算のポイント」では災害発生時だけでなく、「教育環境の整備」や「学校開放による快適な市民活動」を挙げているのですから、設置による利点が強調できるのであれば、教育総務課としてきっちりと説明すべきだと思います。
小・中学校体育館へのエアコン設置については、市民のブログでも取り上げられています。引き続き注目していきたいと思います。

■図書館運営事業について
 ブログ筆者の関心事でもある図書館運営事業について、秋山議員から質問がされました(前記録画の2:39:20頃から約8分間)。

Q .カウンター業務で司書資格を持っている人数は。
A .   本館・分館・支所図書室合計で113名(延べ)のスタッフ中 32名である。
Q .図書館運営事業の「委託料」とは何か。
A .   主にカウンター業務の委託料である。
2020年度は上尾市都市開発からナカバヤシ(株)に変更する。
社員に相当する〈統括責任者〉を配置するので委託料が上がっている。

 秋山議員の質問が無ければ、図書館運営事業についての説明もなかったと思われますが、ブログ筆者が今まで指摘してきたように、上尾市には司書・司書補という職種の職員がいないという事実を踏まえたうえで、上尾市は、専門職員としての司書を採用すべきなのです。

 委託業者が現行の上尾市都市開発(株)から競争入札を経てナカバヤシ(株)に来年度から変更になるようですが、「図書館ジョブ」という図書館の求人サイトでは、ナカバヤシが川口新郷図書館のスタッフ募集で示している時給は930円となっています。
この時給は埼玉県の最低賃金である926円とほぼ変わらず、実際に働く方にとっては、低賃金で雇用されるのではないかとの懸念があります。また、司書の有資格者とそうでない方の時給も川口の例を見ると変わりがないようです。今後もこうしたことも含めての検証が必要ではないでしょうか。

 今記事で取り上げた予算特別委員会を始め、他の委員会も開催されていること、また、3/24には定例の教育委員会も市役所7階大会議室で開催予定であることなどを考え合わせると、本会議での一般質問中止が果たして適切だったのか、非常に疑問です。

市図書館への情報公開請求の<結果>

 県の調査で「上尾市図書館は、指定管理者制度導入を含めて検討している」と回答をしていることについて、詳細を知りたいので情報公開請求したところ、ブログ筆者に<処分の通知>がありました。

記事No.60

■上尾市への情報公開請求(電子申請)
 上尾市のHPに〈電子申請・届け出サービス〉があります。内、ブログ筆者が利用しているのは行政文書の公開の請求(つまり、情報公開請求)です。このシステムで一度「利用者登録」をしておくと、次からはログインすれば行政文書公開請求の画面に進むことができます。

 「文書の名称又は内容」には、直接記述する場合の字数は400字制限ですが、Word ファイル等の添付も可能。ブログ筆者は、ほとんどの場合「別紙1-7のとおり。閲覧後、必要に応じてコピーさせていただきます」などと記し、別に作成したファイルを添付しています。
 必須事項に「宛先」として上尾市長/上尾市教育委員会/上尾市議会…などが並んでいて、 check をするようになっています。今回は〈教育機関である図書館への指定管理者制度の導入についての状況調査〉なので、迷わず[上尾市教育委員会]にcheck を入れました。

■図書館=教育委員会に情報公開請求したら…
以前の記事No.58で公開請求の内容はお伝えしましたが、ブログ筆者は2月1日に教育委員会あてに電子申請しました(土・日・休日関係なく申請できます)。それについて、情報公開請求窓口である総務課から週明けの2月3日に「申請には不備がないことを確認しました」というメールが送られてきました。
 電子申請した情報公開請求とその結果は、以下のとおり。
朱書きは「処分(=公開・非公開)」の結果です]

 埼玉県ホームページ「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査結果(平成30年度)」/「地方行政サービス改革の取組状況等(平成30年4月1日現在)」には、
(2)指定管理者制度等の導入 という項目があります。
これについて、上尾市の図書館を見ると、
公の施設数   9
制度導入施設数 0  
と計上されており、「前年度以降、導入が進んでいない理由」には、次のように記載されています。
多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。
 このことを踏まえて、以下のことについて情報公開請求いたします。
(1) 上記「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査」についての文書・資料等。→ 文書不存在のため非公開。
(2) この調査の回答で「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。」とした経緯が判別できる文書・資料等。
→ 一部公開(後述)。※非公開部分は〈担当者のメールアドレス〉

(3) 「検討している」と述べられていることから、検討会議等が開かれていることが考えられますが、その会議録またはそれに類した話し合いにかかる文書・メモ等。 → 文書不存在のため非公開。
(4) 「多様なサービス」とは何を指すのかが判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開。
(5) <上尾市で指定管理者制度を導入すると、どの程度「コスト削減」が見込まれると判断したのか>が判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開(後述)。

(6) 上記文言は「平成30年4月1日現在」となっていますが、それ以降、つまり2018年4月2日から2020年1月31日までに、指定管理者制度について上尾市図書館内部で検討したことが判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開(後述)。

(7) 2020年1月31日以前に、上尾市図書館の利用者および市民から「指定管理者制度」の導入を求める声があるということが判別できる文書・資料等。 以上ですが、設問に対する開示文書等が同一の場合は、重複を避けていただいてかまいません。開示文書については、閲覧のうえ、必要に応じてコピーをとらせていただきます。→ 文書不存在のため非公開(後述)。 

 上記請求の内、 (1)・(3)・(4) については、上尾市図書館の指定管理者導入に関してですが、担当は行政経営課ということで非公開となりましたが、この「処分」については疑問が生じます。
どうやら、図書館についての事項ではあるものの、行政改革の関連なので、行政経営課が図書館に代わって調査に回答している、ということのようです。もしそうなら、情報公開請求の窓口である総務課が請求人に対してその旨説明し、「上尾市長あてにcheckを入れ直す旨連絡をするべきなのです。結局、図書館から「非公開処分」と伝えられたので、上尾市長あてに出し直すことになりましたが、2週間待たされたあげく、さらに2週間待ちという対応となりました。

■「一部公開」文書について
 上記 (2) は「一部公開 」処分でした。請求した「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理者制度の導入も含め検討している」とした経緯が判別できる文書・資料等とは、2018(H30)年4月に行政経営課に提出した「行革実施計画進捗管理シート」の図書館としての控です。以下、公開された内容です。

(行政改革実施計画 進捗管理シート)
※2018(H30).05.10 上尾市図書館 → 行政経営課に提出したもの。

行革項目 民間事業者への委託
経緯・課題 図書館窓口業務については民間事業者への委託を行っているが、平成31年度予定の新図書館の供用開始に合わせ、多様なサービスの提供、コストの削減のため、更なる委託化を検討する必要がある。
数値目標等 民間事業者等への指定管理者制度を含めた委託化を検討する。
平成27年度
の状況
図書館費 391,509千円(平成27年度決算額)
(職員16名 非常勤職員4名 短時間再任用1名)
平成28年度実施内容(予定) 平成28年度実施内容(結果) 進捗状況
民間事業者等への指定管理者制度を含めた委託化について、図書館協議会で検討する。 図書館協議会に対して管理運営体制に関する諮問を行った結果、直営体制を基本としながらも、市民の意見を参考に検討していく趣旨の答申がなされた。 順調
平成29年度実施内容(予定) 平成29年度実施内容(結果) 進捗状況
図書館協議会の答申に基づき、市民会議等で意見も参考にしながら、市としての方針を決定する。 市民会議で意見聴取をしてきたものの、新図書館複合施設建設事業が一時中止になったことから方針の決定に至っていない。 遅れ

 これらの〈行革進捗管理シート〉を見る限り<新図書館複合施設の建設>が頓挫するまでは、図書館への指定管理者制度の導入を視野に入れていたことが読み取れます。一方、「多様なサービスの提供」について具体的内容は書かれていません。
別の見方をすれば、図書館側は、行革を推し進めようとする行政経営課向けに進捗状況を提出した、とも言えると思います。
ブログ筆者は、上尾市長(つまり担当である行政経営課)に対して上記で非公開とされた文書・資料の開示を求めています。行政経営課の職員から説明を受ければ、新たな事実がわかるかもしれません。

■残りの「文書不存在による非公開」の処分について
 上記 (5) の「コスト削減」については、<行政文書としては図書館は保有していないが、市役所の情報公開コーナーで関連資料を閲覧することができる>という説明を図書館職員から受けたので、後日確認する予定です。

 (6) ・(7) はいずれも「文書不存在のため非公開」とされました。
 図書館が実施した市民向けアンケート(回収数971票)の中に「指定管理者制度導入」の記載が見られたと図書館側は言っていますが、ブログ筆者が調べた限り、「指定管理者」という文言を使用したアンケート回答はゼロでした。わずかに1名、「民間活力導入(PFI)等で市内のシンボルとなるような図書館を」という意見があったので、そのことを捉えての図書館側の説明だと思われます。

 図書館関連の問題については、後日行政経営課からの「処分」と説明も含め、今後も引き続き記事にしていきたいと考えています。

上尾市図書館が抱える<ジレンマ>

 2/17、第5回 上尾市図書館協議会を傍聴しました。そこから見えてきたのは、上尾市の図書館が抱えている<ジレンマ>でした。

記事No.59

■〈傍聴者への配慮〉は見られましたが…
 傍聴者は定員ちょうどの10名。傍聴者にとって改善が見られたのは、当ブログNo.53の記事 で指摘したことですが、「意思決定にかかる文書」以外の資料(当日の次第や席次表など)は「持ち帰り可」となったことです。前回の図書館協議会後の情報公開請求処分の際、ブログ筆者が同様のことを提言したことも含め、市民からの指摘に対して、少しでも改善に結びついたことは評価できると思います。
さて、肝心の図書館協議会の中身ですが、端的に言って、「協議会委員」と「図書館事務局」とで、<話がかみ合わない>のが如実に表れた協議会であった、という印象は免れません。

■なぜ<話がかみ合わない>のか
傍聴をしていて強い違和感を覚えました。理由は次の二つ。
図書館事務局が答申案を作成していること
図書館協議会は、図書館法第14条によっています。

(図書館協議会)
第14条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。

つまり、館長の諮問に対し、図書館協議会が答申するのです。
にもかかわらず、答申案の作成者は事務局(図書館職員)であり、協議会で委員がその原案に対して質問するという摩訶不思議な状態になっていることにブログ筆者は強い違和感を覚えました。
答申案は、意思決定の過程にあるため回収されましたが、さほど長い文章ではなく、ブログ筆者のメモによれば、次の項目が掲げられていました。

1.目指すべき姿
(1) 資料や情報の収集など基本的機能の充実
(2) 多様なニーズに対応するサービスの提供
(3) 市民の学びと活動の支援
(4) 時代に合わせた環境の整備
2.留意すべき点
(1) 現状の図書館サービス網は可能な限り維持を
(2) 満足度向上と管理運営を図るために
(3) 専門的な知識の活用と職員の育成を
(4) より良質な図書館サービスを生み出すための運営を

 協議会では、項目の文章中の文言(例えば、「学力」→「学び」に直すべき、など)について話が出ていましたが、それに対して館長が説明するという<摩訶不思議な状態>でした。これについて、ブログ筆者は、はっきりと言いたいと思います。
【館長の諮問に対する答申案は、図書館協議委員が自分たちで書くべきです】

 上尾の図書館協議委員は、全部で12名。まず、答申案の柱立てと項目を決め、委員の皆さんが分担して執筆すれば、ひとりひとりの負担も少なくなるでしょう。副次的には、少なくとも自分の分担部分については文献や資料に目を通すでしょうし、それによって問題意識が芽生えるでしょう。「上平複合施設に関しての発言が相当数あったのに、答申案に入っていないのでは」などの意見は出なくなると思います。図書館協議会として自分たちが考えていることをそのまま館長に答申すれば良いのですから。
 おそらく、図書館側としては、「答申案は協議会自らが作成してください」と言えない事情があるのでしょう。それが「いらぬ忖度」によるものなのか、あるいは図書館協議会委員の資質によるものなのかはわかりませんが、図書館側の<ジレンマ>と言えるでしょう。

現状を把握していない図書館協議委員
 協議委員から、さかんに「図書館職員の資質」について答申に反映すべきである、との意見が出されていました。
 残念ながら、上尾では、以前の記事でもお伝えしたように、<職種(職名)としての司書・司書補>は存在しません。
図書館法13条に〈公立図書館に…専門的職員…を置く〉とあり、同法4条に〈図書館に置かれる専門的職員を司書・司書補と称する〉とされているにもかかわらず、上尾では専門的職員である司書・司書補が置かれていないという現状を図書館協議委員はきっちりと把握したうえで、「そうであれば、どうするのが良いのか」を議題にすべきなのです。
図書館側も、初期の段階で、現状について把握していない協議委員に説明すべきですが、これも<ジレンマ>になっていると思われます。

上尾市図書館をめぐる問題は、以上の他にも様々あります。
*本館の老朽化をどうするのか?
*「図書館機能を備えた」上平複合施設は、どうなるのか?
*市民の要望に応えるために、サービスをどう展開していくか。
*中教審答申や国の方針は、社会教育施設としての市立図書館に多大な影響を与えるのではないか?

 etc.

 こうしたことを含め、ブログ筆者が関心を寄せる「指定管理者制度の導入」についての情報公開請求の結果等については、次回以降の記事でお伝えします。

上尾の図書館は、「指定管理者制度」を導入したいのでしょうか?

 総務省が各県に対しておこなっている調査には、「指定管理者制度の導入」という項目があります。
この調査で上尾市は、市立図書館について「指定管理者制度の導入も含めて検討している」と回答していることがわかりました。

記事NO.58

■総務省が各県に対しておこなっている調査とは?
 埼玉県のHP「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査結果(H30.04.01現在)」では、県内62市町村(さいたま市は別調査)における[民間委託][指定管理者制度等の導入]の調査結果を公表しています。
それによれば、
埼玉県内63市町村(ここではさいたま市を含みます)の図書館総数は153館(分館等含む)。その中で[指定管理者制度]を導入しているのは38館であり、導入率は24.8%となっています。
なお、調査時点で、4町(皆野町・長瀞町・神川町・松伏町)には「図書館」がありません(代わりに公民館図書室などがあります)。

 すでにこの調査以降2年近く経過しているので、調査後に同制度を導入した自治体がある一方で、「学校やその他行政機関との連携、子ども読書活動の推進などの観点から導入していない(熊谷市)」とする自治体も見られます。

■調査への上尾市の回答は?
「指定管理者制度等導入の状況」についての上尾市の回答では、
公の施設数=9館    指定管理者制度導入施設数=0館と計上されており、「前年度以降、導入が進んでいない理由」には、次のように記載されています。
多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している
もともと、設問自体が総務省によるもので、指定管理者制度の導入を是とする質問であるということを加味しても、上尾市の回答は大変気になるところです。

■なぜ「指定管理者制度導入」が問題なのでしょう?
これについては、数多くの文献が指定管理者制度の問題点を指摘していますが、ブログ筆者が得心したのは、次の説明です。

 図書館という施設の本来的な機能にかんがみ、指定管理者制度を導入することが適当な施設なのか、図書館は地域の知的拠点として地域文化を育て継承していくべき役割を有する施設にもかかわらず、市場原理を導入することが適切なのか
図書館法第2条には図書館の役割が、第3条には図書館奉仕がそれぞれ示されていますが、いうまでもなく図書館は無料貸本屋を行うための施設とされているわけではありません。住民の各種の憲法上の権利(知る権利、学習権、参政権、幸福追求権等)に奉仕するという重要な役割を担っています。
営利目的の団体が、これらの諸権利の実現を目的として当該施設の管理運営にあたるとは到底思えません。(以下略)
鑓水三千男『図書館と法 改訂版』日本図書館協会,2018年,109頁

■上尾市図書館に情報公開請求をしました。
ブログ筆者は、上述の調査に対する上尾市の回答に疑問を持ち、先日情報公開請求をおこないました(公開・非公開は今月中の予定)。
(1) 「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査」についての文書・資料等。※どんな調査内容だったのか知るため。

(2) この調査の回答で「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。」とした経緯が判別できる文書・資料等。

(3) 「検討している」と回答していることから、検討会議等が開かれていることが考えられます。その会議録またはそれに類した話し合いにかかる文書・メモ等。

(4) 「多様なサービス」とは何を指すのかが判別できる文書・資料等。

(5) <上尾市で指定管理者制度を導入すると、どの程度「コスト削減」が見込まれると判断したのか>が判別できる文書・資料等。

(6) 上記文言は「平成30年4月1日現在」となっていますが、それ以降、つまり2018年4月2日から2020年1月31日までに、指定管理者制度について上尾市図書館内部で検討したことが判別できる文書・資料等。

(7) 2020年1月31日以前に、上尾市図書館の利用者および市民から「指定管理者制度」の導入を求める声があるということが判別できる文書・資料等。

◎以上については、結果がわかり次第、お伝えいたします。

 「指定管理者制度」の導入とその弊害については、<TSUTAYA図書館>と言われる佐賀県武雄市図書館などの例や、逆に、直営の図書館で優れた取組をしている図書館もあります。引き続き図書館問題についてはこのブログでお伝えしていきます。

今でも輝きを失わない、ユネスコ公共図書館宣言

 公立図書館は、憲法—教育基本法—社会教育法—図書館法という根拠法令に基づき、教育機関として設置されています。
ユネスコ公共図書館宣言が採択されて四半世紀経過しますが、今でも「宣言」の輝きは失せてはいません。
ブログ筆者は、公立図書館のあり方に強い関心を持っていることから、今記事では、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)公共図書館宣言を引用し、その優れた視点を確認していきたいと思います。

記事No.56

ユネスコ公共図書館宣言 1994年採択
UNESCO Public Library Manifesto
原文は英語

社会と個人の自由、繁栄および発展は人間にとっての基本的価値である。このことは、十分に情報を得ている市民が、その民主的権利を行使し、社会において積極的な役割を果たす能力によって、はじめて達成される。建設的に参加して民主主義を発展させることは、十分な教育が受けられ、知識、思想、文化および情報に自由かつ無制限に接し得ることにかかっている。

地域において知識を得る窓口である公共図書館は、個人および社会集団の生涯学習、独自の意思決定および文化的発展のための基本的条件を提供する。


この宣言は、公共図書館が教育、文化、情報の活力であり、男女の心の中に平和と精神的な幸福を育成するための必須の機関である、というユネスコの信念を表明するものである。

したがって、ユネスコは国および地方の政府が公共図書館の発展を支援し、かつ積極的に関与することを奨励する。

公共図書館は、その利用者があらゆる種類の知識と情報をたやすく入手できるようにする、地域の情報センターである。

公共図書館のサービスは、年齢、人種、性別、宗教、国籍、言語、あるいは社会的身分を問わず、すべての人が平等に利用できるという原則に基づいて提供される。理由は何であれ、通常のサービスや資料の利用ができない人々、たとえば言語上の少数グループ(マイノリティ)、障害者、あるいは入院患者や受刑者に対しては、特別なサービスと資料が提供されなければならない。

いかなる年齢層の人々もその要求に応じた資料を見つけ出せなければならない。蔵書とサービスには、伝統的な資料とともに、あらゆる種類の適切なメディアと現代技術が含まれていなければならない。質の高い、地域の要求や状況に対応できるものであることが基本的要件である。資料には、人間の努力と想像の記憶とともに、現今の傾向や社会の進展が反映されていなければならない。


蔵書およびサービスは、いかなる種類の思想的、政治的、あるいは宗教的な検閲にも、また商業的な圧力にも屈してはならない。


公共図書館の使命

情報、識字、教育および文化に関連した以下の基本的使命を公共図書館サービスの核にしなければならない。
1. 幼い時期から子供たちの読書習慣を育成し、それを強化する。
2. あらゆる段階での正規の教育とともに、個人的および自主的な教育を支援する。
3. 個人の創造的な発展のための機会を提供する。
4. 青少年の想像力と創造性に刺激を与える。
5. 文化遺産の認識、芸術、科学的な業績や革新についての理解を促進する。
6. あらゆる公演芸術の文化的表現に接しうるようにする。
7. 異文化間の交流を助長し、多様な文化が存立できるようにする。
8. 口述による伝承を援助する。
9. 市民がいかなる種類の地域情報をも入手できるようにする。
10. 地域の企業、協会および利益団体に対して適切な情報サービスを行う。
11. 容易に情報を検索し、コンピューターを駆使できるような技能の発達を促す。
12. あらゆる年齢層の人々のための識字活動とその計画を援助し、かつ、それに参加し、必要があれば、こうした活動を発足させる。

* 公共図書館は原則として無料とし、地方および国の行政機関が責任を持つものとする。それは特定の法令によって維持され、国および地方自治体により経費が調達されなければならない。公共図書館は、文化、情報提供、識字および教育のためのいかなる長期政策においても、主要な構成要素でなければならない。

* 図書館の全国的な調整および協力を確実にするため、合意された基準に基づく全国的な図書館ネットワークが、法令および政策によって規定され、かつ推進されなければならない。

* 公共図書館ネットワークは、学校図書館や大学図書館だけでなく、国立図書館、地域の図書館、学術研究図書館および専門図書館とも関連して計画されなければならない。

* 地域社会の要求に対応して、目標、優先順位およびサービス内容を定めた明確な方針が策定されなければならない。公共図書館は効果的に組織され、専門的な基準によって運営されなければならない。

* 関連のある協力者、たとえば利用者グループおよびその他の専門職との地方、地域、全国および国際的な段階での協力が確保されなければならない。

* 地域社会のすべての人々がサービスを実際に利用できなければならない。それには適切な場所につくられた図書館の建物、読書および勉学のための良好な施設とともに、相応な技術の駆使と利用者に都合のよい十分な開館時間の設定が必要である。同様に図書館に来られない利用者に対するアウトリーチ(※)・サービスも必要である。
(※)アウトリーチ=積極的に対象者の居る場所に出向いて働きかけること 

* 図書館サービスは、農村や都会地といった異なる地域社会の要求に対応させなければならない。

* 図書館員は利用者と資料源との積極的な仲介者である。適切なサービスを確実に行うために、図書館員の専門教育と継続教育は欠くことができない。

* 利用者がすべての資料源から利益を得ることができるように、アウトリーチおよび利用者教育の計画が実施されなければならない。

国および地方自治体の政策決定者、ならびに全世界の図書館界が、この宣言に表明された諸原則を履行することを、ここに強く要請する。

◇この宣言は、国際図書館連盟(IFLA)の協力のもとに起草された。

「宣言」は以上です。

 ブログ筆者は、公立図書館の運営主体の問題(指定管理者制度など)にも関心を寄せています。図書館の問題については、今後も記事にしていくつもりです。

 

傾聴に値する、図書館協議会・若松副委員長の発言

 1/10(金)に第4回「上尾市図書館協議会」を傍聴しました。そこでは、「答申」に何とか自分たちの都合の良い文言を入れようとする図書館の事務局側と、法的根拠に基づき、それをやんわりと拒否する副委員長の発言があり、大変興味深いものでした。

記事No.53

■「図書館協議会」とは?
 図書館法に(図書館協議会)として次の規定があります。

第十四条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。

 つまり、図書館長の諮問に対して、答申の役目を負うのが図書館協議会ということになります。条文に「置くことができる」とありますが、2016年の調査では、図書館協議会(類似の協議会を含む)を設置している自治体は、約70%となっています(出典:図書館流通センター「公立図書館の実態に関する調査研究報告書」)。

 また、次のような指摘もされています。
「図書館協議会では、約7割が指定管理者制度導入に反対している。この点にかんがみても、図書館協議会と指定管理者との親和性は良好とはいえないようである」(鑓水三千男『図書館と法』2018年)

 例えば、桶川市図書館は指定管理者制度を導入しており、図書館協議会は設置されていません根拠:桶川市図書館管理規則

■傍聴していて気づいたこと
 当日の資料は、すべてクリアホルダーに入っており、表に「会議終了後、資料は回収します」とメモ書きされていましたが、ブログ筆者は、これは適切なやり方ではないと考えます。なぜならば、当日の資料は、会議次第・座席表・委員名簿が各1枚ずつ、それにホッチキス留めした『上尾市図書館の在り方検討資料』という内訳になっており、<持ち帰られては困る>のは『検討資料』のみだからです。
傍聴者には説明されていませんが、資料を回収する根拠は、情報公開条例の以下の部分によるものだと考えられます。

(参考)上尾市情報公開条例第7条(公開除外規定)
(6)市及び国等の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当な利益を与え、もしくは不利益を及ぼすおそれがあるもの

 おそらく、『検討資料』は、条例に謳う「意思決定の中立性」に抵触する、との判断(ブログ筆者はそうは考えませんが)から「持ち帰り不可」とされたと思われますが、会議次第から委員名簿までは、意思決定とは関係ない事項(委員名はすでに公開済み)なので、『検討資料』のみ回収すれば良い話であり、事務局のやり方は<丁寧さに欠ける>と指摘されても仕方ないと思われます。
また、図書館HPには、協議会の傍聴者は「5人」と記述されていますが、実際には、筆者の見た範囲では7~8人の傍聴者がおり、椅子は少なくとも2つ空きがありました。事前の会議予告の傍聴者については、「〇人程度」(〇には7or8が入る)とすべきですし、資料についても、持ち帰りができるものと、そうでないものとに分けることと合わせての次回からの改善が求められます。

■若松副委員長の発言の重み
 ブログ筆者が最も興味深く聞いたのは、事務局側が検討資料の中に次の文言を入れようとしたときの、若松副委員長の発言です。
※ブログ筆者のメモによるもので、検討資料を持ち帰ったものではありません。
(朱書きは筆者によります)

『上尾市図書館の在り方検討資料』
6.留意すべき点

(3)運営体制の柔軟な検討と計画的な職員の育成を
 昨今、指定管理者制度を導入した公共図書館が増えています、平成28年度本協議会では、各計画で掲げられた目標を達成するためには現行の体制を継続することが望ましいとの答申をしています。しかしながら、社会情勢と市民ニーズが刻々と変化する中では、過去の答申に縛られることなく、常に利便性と効率性が高まる体制を模索していくことが求められます
また、どのような運営体制になった場合でも、図書館業務に精通する職員の育成や司書有資格者の配置は適切に行われることを期待します。

 まず最初に、「昨今、指定管理者制度を導入した公共図書館が増えています」という文言については、実証的データを示したうえで記述すべき内容です。ブログ筆者の調べでは、「政令市以外の市(上尾市など)」で指定管理者制度を導入している自治体は、159市であり、全国が772市なので、比率は20.6%となっています(出典:桑原芳哉「公立図書館の指定管理者制度導入状況:近年の動向」,2018年)。
データの本文への挿入が難しければ、「別表」として示すべきです。

 また、「過去の答申に縛られることなく、常に利便性と効率性が高まる体制を模索していくことが求められます」という文言にいたっては、3年前の答申を否定したうえで、あたかも指定管理者制度の導入を是とするような内容となっています。

 事務局側が「滑り込ませようとした」文言について、若松昭子副委員長は、次のような趣旨で発言しています。

 …指定管理者制度については、利点や問題点が両方あり、議論が分かれている状況であるので、「過去の答申に縛られることなく」という表現は考え直したほうがよいのではないか。
(全国で)指定管理者制度が増えていようがいまいが、その良し悪しを(本質的な意味で)判断する必要があると考える。

 ブログ筆者はこれらの発言を傍聴していて、事務局側が「特に何か指摘されなければ、以前の答申の方向性を変更してしまおう」との意図もはっきり見えたことと、それを穏やかに、しかし明確に否定した若松氏の見識に強い共感を覚えました。確かに、指定管理者制度導入に関しては、様々な問題が指摘されています。このブログでも、後日ひとつの記事として掲載しようと考えています。

■言葉の「すり替え」にも要注意
このほか、図書館の事務局側が意識的に言葉のすり替えをおこなっている節が見られます。例えば、第3回図書館協議会での質疑では、次のようなやり取りがされています(公開済議事録によります)。

議長   司書は。
事務局  本館では、正規職員2名、非常勤職員4名である。

 この事務局答弁は、明らかに「すり替え」がおこなわれています。
正確には、「図書館法4条の規定による《司書》という職名は、上尾では一人もおりません。図書館司書の有資格者は正規職員が2名、非常勤職員4名おります」と答弁すべきであったのです。
前記事でも取り上げましたが、図書館法第13条で「図書館には、専門的職員を置く」とされ、同第4条で、その専門的職員を《司書》または《司書補》とする、と規定されていることから、〈図書館司書の有資格者〉とは根本的に違うものであるという確認が必要なのです。

◎専門的職員の職名「司書」「司書補」(以上は残念ながら上尾市には職名そのものがありません)と、〈司書有資格者〉とを混同しないでほしいものです。

■もし、副委員長の発言が無かったら…
 若松副委員長は、司書の問題についても、図書館法に依拠しながら発言しています。前記のことと合わせて、もしも若松氏の発言が無かったら、事務局が滑り込ませようとした文言がそのまま生かされてしまったのではないかと思われます。
 他の委員の発言は、どなたか名前はわかりませんが、たとえば、「分館に孫と行って過ごせるようなスペースが欲しい」など、極めて情緒的なものが目立ちました。せっかくの図書館協議会の場なのですから、根拠法令等をきちっと示したうえで、内容の濃い協議会であることを望むものです。

上尾市議の誰も指摘できなかった! W逮捕の陰で、上尾市図書館でおこなわれた 「不都合な真実」。

前市長・議長W逮捕のドサクサに紛れて、2018年度以降の『上尾市図書館要覧』から「上尾市図書館の基本理念」&「図書館の自由に関する宣言」が消されています。このことは市議の誰一人指摘していません。

記事No.30
※今回は、「図書館の自由に関する宣言」の骨子を掲載してあるため、長めの記事となっています。ただ、大事なことですので、ゆっくりとお読みください。
(PC画面でお読みいただくことを推奨します)

 ■関 孝夫館長のもとで何が起きたのか?
 上尾市図書館による『図書館要覧』は、2018年度から、その体裁や中身が変更されました。図書館のHPに掲載されている要覧(こちら)を参照してください。

 表紙を開けばすぐ気づきますが、2017(H29)年度までは、表紙の次が「上尾市図書館の基本理念」、次ページに「図書館の自由に関する宣言」が掲載されていたものが、2018(H30)年度以降は「上尾市図書館の基本理念(以下、この記事では「基本理念」)」と「図書館の自由に関する宣言(以下、「宣言」)が丸ごと消されているのです。

 館の住人(このブログの筆者)は、「なぜこのようなことが起こったのか、その理由が知りたい」ということで情報公開請求をおこないました。その結果は、「決裁文書はあるが、起案の理由が書かれていないため、文書不存在」との処分が下されました。
基本理念」や「宣言」を丸ごと消してしまうのは大幅な変更ですが、その理由を書かずに決裁し、職員もハンコを押してしまうというのは、「ある強い意思」が働いたと考えるのが極めて自然です。

 2018(H30)年度の上尾市図書館長は、関 孝夫 氏でした。同氏は1年間だけ図書館長を務めた後、2019年度は 学校教育部参事 兼 学校教育部次長 となっています。たった1年だけ図書館長に就いたのでは、ほとんど何もできないだろうと誰もが思うでしょう。
しかしながら、前記の事実を重ね合わせたうえで考えると、関氏は、上尾市図書館要覧から「基本理念」や「宣言」を丸ごと消してしまうという〈大きな仕事〉をするために図書館長になった、とも言えます。

■「上尾市図書館の基本理念」とは?
ここで、あらためて「上尾市図書館の基本理念」を見てみましょう。

  くらしに役立ち、市民とともに歩む図書館

  〇誰もが本と出合うよろこびを感じられる
              居心地の良い図書館
  〇くらしに役立ち、
        市民の知る権利を保障する図書館
  〇市民文化創出の礎(いしずえ)になる図書館   

  を目指して市民とともに歩んでいきます
                                                                          上尾市図書館

■「基本理念」の何が気に入らないのでしょうか?
 このとおり、「基本理念」はとてもわかりやすい言葉で書かれています。これを『図書館要覧』から消したいと思ったのはなぜなのでしょうか。
◇「市民とともに」が繰り返されているから?
◇「知る権利を保障する」と書いてあるから?
もしもそういう理由で消したとしたら、到底市民としては理解も納得もできるものではありません。

■「図書館の自由に関する宣言」の骨子とは?
では、消された「宣言」のほうを見てみましょう。
再度、図書館要覧(こちら)を参照してください。
1979年改訂宣言は、憲法が定める国民主権の原理と表現の自由によって、図書館を国民の知る自由を保障する機関として位置づけています。「知る自由」は、表現の送り手の自由と表裏一体をなすものであり、すべて国民は、いつでも必要とする資料を自由に入手し、利用する権利をもっていることを確認し、その権利を社会的に保障する責任を図書館は負っていると述べています。
また、図書館利用に関していかなる差別もあってはならないこと、それは外国人についても同様でなければならないとし、こうした「図書館の自由」に関する原則は、「すべての図書館に基本的に妥当する」と述べることで、どの館種の図書館にもあてはまるという考えを示しています。

 「収集の自由」とは、図書館が自らの責任で作成した収集方針に基づいて行う資料収集が、ほかからの圧力や干渉によって歪められることがあってはならないということで、そのためには図書館が行う資料収集の原理が国民に明らかになっていなければなりません。 第1項ではその原則として、「多様な、対立する意見のある問題については、それぞれの観点に立つ資料を幅広く収集する」などを掲げ、さらに収集方針を成文化し、公開することで広く社会の批判と協力を得るとしています。
 図書館に収集された資料は、すべて国民の自由な利用に供されねばなりません。宣言はそのことを確認した上で、人権やプライバシーを侵害するもの、わいせつ出版物であるとの判決が確定したもの、寄贈者・寄託者が公開を非とする非公刊資料については、提供を制限することもあり得るとしています。ただその場合も、その措置は時期を経て再検討すべきだし、資料そのものはきちんと保存することの重要性などを提供の自由についての第2項で述べています。
 読者が何を読むかは、個人の内面の自由に深くかかわるプライバシーに属することです。そのため図書館は、貸出記録をはじめ利用者の読書事実、利用事実を他に漏らすことがあってはなりませんし、その責務は図書館活動に従事するすべての職員に課されているというのが第3項「利用者の秘密を守る」の内容です。この項目は、1979年改訂ではじめて主文に取り上げられた事項です。憲法第21条第2項が、「検閲は、これをしてはならない」と明確に禁じていることから、現代の日本では国民の知る自由を侵す検閲は存在しないはずですが、現実には検閲に近い行為、「検閲と同様の結果をもたらす」ような干渉があとを絶ちません。 そうした事態は、自由な図書館活動とあい容れないので、「図書館はすべての検閲に反対する」ことを第4項で述べています。
 最後の結びにおいては、図書館の自由の状況は、民主主義の進展の重要な指標であると述べ、もし図書館の自由を侵害するような事態があれば、図書館は互いに力を合わせて闘うし、そのことで共通の立場に立つ団体や人々と連携することで、「図書館の自由を守る努力を不断に続ける」との決意を示しています。
※以上の骨子については、塩見 昇他編 『図書館概論 五訂版』日本図書館協会,2018年,P59-60を引用・参照しました。

■ハコものだけでない、教育機関としての図書館
 以上見てきたように、私たち市民にとって図書館は市民の「知る権利」や知の集積という点で、とても大切です。新図書館建設問題以来、ともすればハコものに論議が集中する傾向がありました。もちろんそのことも大変重要ですが、W逮捕に象徴される事件や不祥事の陰で、行政による恣意的とも言うべき事態が進行していることも、市民は忘れてはならないでしょう。
さらに、こうした事実を指摘できる市民的視座に立った議員が現れることを切望します。

情報公開請求で判明した事実。上尾の図書館には「司書」も「司書補」もいない!!

<上尾市の図書館には、専門的職員としての「司書」や「司書補」は置かなくてもよい>という上尾市教委の姿勢が、はからずも露見しました。

記事No.25

情報公開請求で判明
上尾の図書館については、従前から数々の疑問があります。例えば、専門職員としての図書館司書が上尾の図書館には配置されていないのではないか? あるいは、図書館長は司書資格を持っているのか?などの問題です。今回、情報公開請求とその処分(職員課と図書館による口頭説明)によって、そうした疑問のいくつかが判明しました。同時に、解決すべき様々な問題も出てきています。
今記事では、その一部についてお伝えします。

決算特別委員会審査報告(2018.09.27)より
 まず、こちらの会議録をごらんください(会議録の真ん中あたり)。ここで注目するのは、昨年9月の上尾市議会決算特別委員会審査報告での、平田通子委員と島田栄一図書館次長(昨年当時。現在は図書館長)とのやり取りです。

平田委員:図書館は司書が職員の中に何人の方がい らっしゃるのか。

島田次長:職員の中で司書の資格ということでございました。昨年度は…5名…今年度は…2名…(以下略)

 このやり取りの数日後、平田委員は総括意見として次のように述べています。

図書館も職員の中では司書が2人しかいないということは驚きでした。

■「ツッコミ」が足らない質問
 平田委員の質問は、観点は良いのですが、法令や根拠等を示したうえでの質問という意味では不足です。
 この問題を取り上げるのでしたら、最初に図書館法第4条を示す必要があります。

≪図書館法≫
(司書及び司書補)
第四条 図書館に置かれる専門的職員を司書及び司書補と称する。
 2  司書は、図書館の専門的事務に従事する。
 3  司書補は、司書の職務を助ける。

そこで、こういう質問をするべきでした。

 図書館法第4条に定められている、専門的職員としての「司書」及び「司書補」は上尾図書館には何人配置されているのですか?

この質問には、答弁者はさすがに嘘はつけないので、次のように答えるしかありません

 上尾図書館には、「司書」や「司書補」という職名の職員はおりません。

 こうしたことを前提にして初めて、「なぜ上尾図書館には司書はいないのか?」「専門的職員を配置せずに、教育機関としての図書館の方向性をどう考えるのか?」などの議論が発展していくのです。

 そういう質問をすれば、当時の島田次長が「職員の中で司書の資格ということでございました」などと、質問と答弁をすり替えることもなかったのです。 「司書は何人か」と尋ねられたら、「司書という職名の職員はおりません」と答えるしかありません。
そうした答弁を避けるために、島田次長は「司書有資格者」のことを持ち出したのであることは明白です。

子どもの読書活動としての図書館の役割
さらに、専門的職員としての司書・司書補は、子どもの読書活動を推進する役割を担っています。その議論を発展させるためには、昨年の5月に文科省から発出された告示を示すことが有効です。

◇2018年4月 文科省告示第73号「子供(原文ママ)の読書活動の推進に関する基本的な計画」より

P14. Ⅲ 地域における取組  1 図書館 (1)図書館の役割    「(図書館は)保護者にとっても、子供に読ませたい本を選択したり、子供の読書について司書や司書補に相談したりすることができる場所である」

P18. (4)司書及び司書補の専門的職員の配置・研修
①司書及び司書補の適切な配置
司書及び司書補は、児童・青少年用図書等をはじめとする図書館資料の選択・収集・提供、読み聞かせ会等子供の読書活動の推進に資する取組の企画・実施、子供の読書に関する保護者の相談への対応等、子供の読書活動の推進における重要な役割を担っている

「公立図書館の職員の配置については、地方交付税措置が講じられており、都道府県及び市町村は、司書及び司書補の専門性やその役割の重要性について改めて周知を図り、積極的な配置を促す

 こうした文科省の告示等を示したうえで、図書館側から「今後は、この方向で取り組みます」という答弁を引き出すのが市議の役割ではないでしょうか。

◇<図書館に専門的職員としての「司書」を置かなくともよい>という発想は、結局は上尾市民の持つ
≪図書館リテラシー(理解、分析、活用する能力)≫を過小評価しているからと言わざるを得ません。

◎上尾の図書館問題は、まだまだ問題点や課題が多くあり、現在情報公開請求をすすめているところです。今後も引き続きみなさんにお伝えしていきます。

 

 

図書館行政について ー5/1を休館日にした本当の理由ー

記事No.14

■知る権利
  国民にとっての『知る権利』とは、憲法で定める基本的人権のひとつであると言えます。また、一般的に『知る権利』というと、情報公開制度と結び付けて考える場合もありますが、一方では、私たち市民がさまざまな情報や文化的資料等を入手しようとする意味での『知る権利』を行使する際に「図書館」の果たす役割は多大なものがあります。
 図書館に関する法律としては「図書館法」があり、その直接の根拠は「社会教育法」第9条に<図書館及び博物館は、社会教育のための機関とする>と定められていることによります。そのため、上尾市教育員会のHPにも「図書館計画」が記載されています。
館の住人(このブログの筆者)も、図書館をよく利用します。そのほとんどは上尾市図書館(本館)か、県立図書館(久喜)です。
上尾市図書館は、市議会でも問題になった「ガラスブロック落下防止工事」の関係でつい先日ま
12日間臨時休館でしたが、図書館利用者にとっては「休館日」がいつなのかが気になります。

■「休館日」から見えてくる「上尾市図書館の真実」
 上尾市図書館は、通常月曜休館で、それ以外(年末年始など)は図書館のHP等で通知されています。その他の理由(上述のような館内工事など)の際は、イレギュラーな形での臨時休館となります。
少し前になりますが、2019.05.01(新天皇即位日)を、上尾図書館は休館日としました。
上尾の図書館だより「はる号(4・5・6月号)」の 「図書館カレンダー」には、「5月1日(水・天皇即位の日)は全館休館します」とだけあり、これが表向きの「理由」のようでした。貸出のカウンターにも同様のメモが置いてあり、係の方からは「5月1日は休館です」と口頭で告げられただけでした。
 調べてみると、近隣市町の05.01
の開館状況は、さいたま市(改修中1館を除く)、桶川市、伊奈町、川越市、県立図書館(久喜・熊谷)いずれも開館。
「天皇即位日」との理由で休館としたのは、草加市(志木市も休館でしたが、その理由は「館内整理のため」)。
つまり、県内の図書館がおしなべて05.01を休館としたのではないのです。
 きちんとした理由を知りたいので、情報公開請求により、起案・決裁文書等の開示を求めました。

■休館の「本当の理由」は、カウンター業務にあたる職員のシフトの問題 
 公開された「起案・決裁文書」により、次のような事実が判明しました。

(1)上尾市図書館規則に従えば、2019.4.23から05.12まで連続で20日間開館することになり、今までそのような長期連続開館の前例は無い。

(2)カウンターの業務は「上尾市都市開発株式会社」と委託契約を締結し、同社スタッフ(全員女性)が従事している。図書館に勤務の傍ら、育児や介護にあたる者が少なくない。

(3)05.01を休日とする法律の付帯決議に、「当該期間中の長時間労働の抑制」が言及されている。

(4)連休中は帰省等によりシフト勤務できるスタッフ数が限られる。

(5)「上尾市都市開発株式会社」からは、当該期間中の勤務ローテーションを組むには困難な部分がある旨、相談が寄せられている。

 以上のことから、05.01は「天皇即位の日」だから休館にしたわけではなく、カウンター業務にあたるスタッフの勤務シフトの問題であったのです
ここには≪上尾市図書館が非正規のスタッフに頼らざるを得ない≫という、図書館利用者には見えにくい「上尾市図書館の真実」が見えてきます。

■上尾市教委は、非正規職員に依拠しなければならない実態を検証すべき 
 上尾市図書館規則で「(図書館長は、特別の事情があるときは)臨時に休館日を定めることができる」とされていることから、今年の長期連休については、4/305/7を休館にすべきであったのではないでしょうか(今さら遅いですが)。
上尾市図書館を、利用者のためにこれからどのようにしていったらよいのかを考えるとき、職員や現場スタッフの問題を抜きにして図書館のあり方を論じることはできないと思われます。
 そのためには、市民のための社会教育を担う役割がある上尾市教育委員会は、現在のような非正規職員に依拠せざるを得ない実態をすぐにでも検証すべきであり、市民の目線に立った図書館にしていくための努力をすべきです。
 利用者が情報や文化的資料、様々な文献等を入手しようとするときに、
知の集積としての「図書館」の果たす役割は重要です。
 実は、上尾市図書館には、今回触れた「休館日」以外の問題や課題も多々あります(たとえば、「レファレンス・サービス」の問題や、図書館非正規スタッフを束ねている「上尾市都市開発株式会社」にまつわる問題など)。それらのことについては別の稿で指摘し、問題提起していきたいと考えています。

 加えて、「非正規スタッフに依拠している」実態は、図書館に限ったことではなく、上尾市立学校の現場でも同様なことが起こっています。県費負担の教職員(正規職員)ばかりでなく、市費の臨時的職員や支援員(非正規職員)が今の学校を支えていると言っても過言ではありません。そのことについても後日お伝えしたいと思います。