新聞別刷り「教員異動特報」を別の角度から見ると

例年、3月31日配布の新聞には、別刷りの「教員異動特報」が折り込みで入っています(少なくとも、朝日新聞はそうなっています)。
前記事の続きについては次回以降書くことにして、今記事では、「異動特報を別の角度から見る」ということでお伝えします。

No.150

🔷「教員異動特報」のネーミングは間違い?
例年同様ですが、掲載順序は、高校→さいたま市→県内各教育事務所→教育局→事務職(県)となっています。職員としては、小中学校の事務職員や栄養職員、県教育局事務局職員が入っているので、正確に表現するとすれば、「教員異動」ではありません(ただし、栄養職員の場合、「栄養教諭」は教員異動の欄に掲載されます)。すなわち、「教育局および県内教職員異動特報」が正確な言い方でしょう。
今記事では、この別刷りを「異動特報」と呼ぶことにします。
ただ、朝日新聞の「異動特報」では、高校の校長の一部は顔写真入りで、小中学校や県教育局の職員は名前だけ、というのも例年同じ扱いですが、かなり違和感を覚えます。

🔷「さいたま市」と「各教育事務所」
上尾市や県内の他の自治体にとって、さいたま市は、言わば「別世界」となっていると言えるでしょう。ここで言う「別世界」とは、人事異動を含めて、交流がほとんどない、という意味です。

「異動特報」では、さいたま市の次に、南部教育事務所が掲載され、そのあとに西部→北部→東部の各教育事務所が続きます。
では、「教育事務所」とはいったい何でしょう?
簡単に言えば、市町村と県教育局との間にある機関のことですが、ここで使われている「事務所」の「事務」の意味は、机上での書類作成だけを指す言葉ではありません。上尾市教育委員会でも、法律により、毎年「教育委員会の事務に関する点検評価報告書」を作成することになっていますが、「教育に関する事務」の中には、子どもへの「指導」も当然入ってきます。

上尾市は現在「南部教育事務所」に属していますが、1998(平成10)年度までは、当時の大宮市、上尾市、桶川市、北本市、鴻巣市、吹上町、伊奈町が「北足立北部教育事務所」管内となっていました。
一時期、同事務所は大宮の産業道路沿い(現在NACK5スタジアム隣の駐車場)にあり、その後大宮合同庁舎(現在はさいたま市大宮区役所)に移りました。現在は北浦和の国道17号沿いにあり、
川口市、鴻巣市、上尾市、草加市、蕨市、戸田市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、桶川市、北本市、伊奈町が「南部教育事務所」に含まれています。

🔷「再任用」について
今記事のタイトルにもある「別の角度」からのひとつの見方としては、「再任用」がキーワードとなります。
上尾市立小中学校を退職する教職員は、埼玉県で採用された「県費教職員」が大半です(当ブログ記事No.18参照)。
そして、たとえば、1959.4.2 ~1961.4.1生まれの方の場合は、「特別支給の老齢厚生年金」の支給開始が64歳からとなるので、60歳で退職した後は、収入が途絶えることになります。それを避けるためにも「再任用」を希望する職員は多いと思われます。

一方、「異動特報」は、校長・教頭の再任用のみ掲載しています。
しかも、新年度の再任用教頭は、全県の小中学校でわずか1名です。
それに対して、再任用校長は、全県の小中学校合わせて32名います(内、南部教育事務所は12名)。
教頭で退職する者が校長退職者より少ないというのもあるでしょうが、「校長は再任用でもさほど給与が減額されない」というのが再任用校長が多い理由でしょう。それに加えて、「校長ならやってもよいが、教頭の再任用はゴメン」と考える職員もいると思われます。

そのことの証左として、昨年11月に情報公開請求した資料があります。「A中学校の校長の退勤時刻が判別できる資料」を求めたところ、ほとんどの日の退勤時刻(2020年10月)は、17:00~18:00であることが分かりました。もちろん、働き方改革を自ら実践しているという見方もできますが、「私は先に帰りますが、教頭さん、おあとはよろしく」という姿勢であることは目に見えています。校長が退勤したあと、毎日毎夜職員は時間外勤務をせざるを得ないというのが実態です。
ちなみに、このA中学校、以前は何の根拠も無く「地域No1校」とHPに書いていましたが、当ブログでそのことを指摘し、その根拠を示すように情報公開請求したところ、そうした根拠があるはずもなく、現在はHPから「地域No.1校」という表現は消えています。

🔷「指導教員」という再任用
「異動特報」には掲載されないため、見えない実態はまだあります。
退職後に新任教員を学校内で指導する役割の「教諭」となる職員がおり、ほとんどが校長・教頭の再任用者となっています(職名はあくまでも「教諭」であり、「指導教諭」とかではないため、外部からは分かりにくくなっています)。

「異動特報」によれば、上尾市では、新年度、小中学校合わせて37人の新採用教員がいます。新採用者は現行の法律で「初任者研修」を受ける義務が生じることから、その新採用者に「指導」するのが再任用の「教諭」ということになります。指導する「教諭」は、どこかの学校を拠点として、数校掛け持ちとなりますが、拠点校においては、「指導」以外にはこれといった「校務分掌」があるわけではありません。

肝心の「指導」の中身ですが、私の知り得た話では、埼玉県教育委員会が発行している冊子『教師となって第一歩』を新採用者に音読させるだけ、という実態もあるとのことです。果たして、学級の子どもたちから離れて、こうした「研修」を受ける必要があるのでしょうか。
現在、教員免許更新制の見直しについて文科省が重い腰を上げるという話が出ていますが、新採用教員の「初任者研修」についても、実態を洗い出し、早急に見直しをしたほうが良いと思います。

🔷普通の先生方の「再任用」は新聞には載らない
上述のように、校長・教頭以外の退職者は、定年後に再任用となった場合、新聞の「異動特報」には掲載されません。県の人事情報をそのまま掲載していると思わますが、改善する余地があるように思います。

「子どもたちのために引き続き良い授業をしたい」ということで、新年度から再任用として継続して働く先生方に、心から敬意を表したいと思います。

多くの市民が上尾市教委の「危うさ」に気づき始めた(1)

3月24日、上尾市教育委員会3月定例会が開かれました。この会議を傍聴した市民は9人いました。前記事でお伝えしたように、上尾市HP(トップページ)に教育委員会の会議開催通知が掲載されるようになったことや、何よりも3月定例会で示される「上尾市学校施設更新計画基本計画(案)」への市民コメントの中身や、それらがどう扱われるのかについての関心の高さがうかがえます。
言い換えれば、多くの市民が、上尾市教委の「危うさ」に気づき始めた証左でもあると言えるのではないでしょうか。

この計画案について市民から寄せられた意見は420件(137人)となっており、豊富な内容となっています。今記事では、計画案作成の背景も含め、「少人数学級」に関する意見についてお伝えします。

No.149

🔷職員を2名増員して作成された「計画案」
ほとんど知られていないことですが、この「上尾市学校施設更新計画基本計画(案)」なるものは、わざわざ職員を内部で異動させ、教育総務課職員を2名増員して作成されたものです。
その証拠がこちら⇒上尾市教育委員会11月定例会会議録(10-11頁)
同会議録掲載の池田教育総務課長の発言は次のとおりです。
(原文に文字の色替えはありません)

(池田直道 教育総務課長)
 令和2年11月10日付けで、主査級、主任級の計2名の職員を教育総務課へ兼職発令いたしましたのでご報告するものでございます。今般の人事異動を実施した理由につきまして、 現在 、 教育総務課で学校施設更新計画の策定の事務 を進めているところでございますが、当該計画は、35年間の長期的な視点を持って施設更新にあたってのコスト縮減を図り、学校更新についての計画を策定しているところでございますが、 来年1月のパブリックコメントの 実施に向けて、全小・中学校33校の施設更新に係るコスト計算や更新のスケジュールの組立 が大詰めを迎えている一方で、各校の修繕工事や業務委託等の通常業務も重なっておりまして、非常に業務繁忙となっておりますことから、体制強化を図るため に 発令したものでございます。説明は以上でございます。

つまり、「体制強化」のために、主査級・主任級の「バリバリ」の職員を、わざわざ2名異動させて作成した「計画案」なのです。ゆえに、他の計画案(たとえば現在いる職員だけで作成されている図書館サービス計画など)と単純に比べることはできないことは明らかです。
それにしては、この「計画案」は、後述する市民コメントにもあるように、現在の「少人数学級」の状況を見誤ったり、何の脈絡もなく「小中一貫校」を持ち出したりして、お粗末なことこのうえありません

🔷1か月弱で寄せられた意見は420件 !!
「計画案」についての意見募集は、2021.01.25~02.22(1か月弱)でしたが、あまりにも市民コメントの件数が多いため、教育委員会事務局(教育総務課)は、意見を19項目に分け、後日回答としています。
その内訳は以下のとおりです。

No. 項目 意見数
1 上尾市公共施設等総合管理計画 36
2 教育のあり方(上尾市教育振興基本計画) 3
3 児童推計 2
4 学区編成 4
5 適正規模 19
6 少人数学級(35人学級) 62
7 通学距離・通学路の安全性 51
8 学童 8
9 統廃合 10
10 プール 5
11 学校給食 2
12 小中一貫一体校(注:市教委原文ママ) 10
13 跡地利用 3
14 地域拠点 15
15 防災拠点 32
16 市民参画 34
17 学校ごとの再編(案) 34
18 市の政策 17
19 その他 73
合計 420

中身を区分できない「その他」以外で意見数の多いのは、「少人数学級」「通学距離・通学路の安全性」「上尾市公共施設等総合管理計画」「市民参画」「学校ごとの再編(案)」であることがわかります。

今記事では、この中から「少人数学級(35人学級)」についての意見を見ていきます。

🔷「少人数学級」関連で寄せられた意見
ほぼ全ての意見が「市教委の計画案には反対」というものでした。
その中で代表的と思えるのは次の意見です。

コロナ禍のなかで、国が5年間かけて小学校の35人程度学級への実施を決めたことや、上尾市でもかつて実施されていた30人程度学級への移行を検討するならば、教室を確保することが必要です。統廃合をして学校を減らせば、この動きに逆行することは明らかです。

市民から寄せられたほとんどの意見は、国(文科省)が35人学級の必要性をあらためて認識し、舵を切った現在、さらに30人、25人と少なくしていく流れなのに、なぜ上尾市教委はそうした流れに逆行するのか、というものです。私もまさにその通りだと思います。

🔷以前は上尾でも実施されていた「30人程度学級」
この市民コメントにあるように、以前は上尾でも「30人程度学級」が実施されており、教育委員会自ら高い評価を与えていました。
その証拠がこちら ⇒ 平成24(2012)年度点検評価報告書
正式には、「平成24年度(平成23年度実施事業対象)上尾市教育委員会の事務に関する点検評価報告書」と称し、上尾市教委のHPの左側のメニューに「点検評価報告書」の欄があります。
同報告書の 111頁 には、次のような記述があります。

事業番号1 30人程度学級「あげおっ子アッピープラン」事業
(担当 学務課)
事業の概要 学級集団の少人数化を図ることにより、きめ細やかな個に応じた指導を徹底し、基礎学力の向上に効果を発揮する。
事業の対象数 小学校1年 2,003人 小学校2年 2,052人
中学校1年 2,077人
事業の内容 子どもの個性を伸ばし、豊かな人間性を育むために、小学校1年生、小学校2年生、及び中学校1年生を対象に1クラス30人程度学級を編制するため、市独自に臨時教員を配置する。

注目すべきは、以下の内容です(原文に文字の色替えはありません)。

教育委員会の評価 本事業は、幼稚園・保育所から小学校へ校種が移る際の「円滑な移行」と、学級担任制の小学校から教科担任制の中学校へ移る際の変化を少しずつ解消することを狙いとしたもので、平成14年度から本市が全国に先駆けて実施している事業である。 昨今の教育現場においては、いわゆる小1プロブレムや中1ギャップ、学力低下の問題が顕在化しており、また、生徒指導面の課題等も複雑多様化している。これらの解決策の一環として、少人数学級によるクラス編制を行うことにより、きめ細やかな指導を行うとともに個別の発表学習の機会を多く与えることによって、児童生徒の表現力、個性発揮などの効果が表れるとともに、不登校の出現率も低位で推移してきた
特記事項(今後の方向性等) 平成23年度から、国の基準及び県の特例編制により、小学校1、2年生は35人学級、中学校1年生は38人学級として編制しており、本市が実施してきた30人程度学級との差異が小さくなってきている。このような現状の下、平成24年度から、各校からの要望の多い個々の児童生徒への支援をさらに充実していくために、本事業を「さわやかスクールサポート事業」として発展的に事業改正し、発達障害児(疑いを含む)及び肢体不自由児等が在籍する通常学級に対し、学級担任を補佐するための支援員(アッピースマイルサポーター)を配置する。ただし、中学校1年生のクラス編制に当たっては、配置基準とまだ差異があることから、中1ギャップの解消を主な目的として、35人学級を編制するために市独自にアッピースマイル教員を配置する。

以上のように、上尾市教委は、かつては30人学級の教育的効果に高い評価を与えていたにもかかわらず、平成24(2012)年度から事業内容を変えてしまったのです。
特記事項の「各校からの要望の多い」というのは、情報公開請求での市教委の説明で明らかになったことによれば、「校長からそういう要望が出ている」という話ですが
、そのことを示す文書は不存在です。
このことについて市教委の事務局職員からの説明を受ける中で、実は、「アッピースマイル教員」の待遇があまりにも劣悪であるため、「なり手がいない」ことから、担当課である学務課が音を上げ、人が集まりそうな「アッピースマイルサポーター」に移行していったというのが実態だと考えられます。

こうした背景を知らないであろう教育総務課の職員が、いくら気合を入れて作成しても、「少人数学級」や、全く説明が無いまま突如記載されている「小中一貫校」(教育委総務課は「小中一貫一体校」と表示)など、肝心なことの説明がが欠落してしまうのもうなずけます。

次回以降の記事では、もう少しこの「計画案」についての市民コメントを見ていきたいと思います。

一歩、前進しました(3/22 追記あり)。

(追記)
当ブログをお読みいただいている市民の方から、「市教委定例会開催の事前通知が市HPに掲載されていない」との連絡をいただきました。
確認したところ、上尾市HPトップページ「情報公開・会議の公開」の「新着情報」には掲載されておらず、その下の「行政委員会の会議の公開」に掲載となっています。
これでは分かりにくいので、「新着情報」欄
に記載するよう市教委事務局(教育総務課)に依頼しました。
※結果、3月22日 13:15「新着情報」記載を確認しました。

しかし、今さらながら、上尾市教委は、どこまで市民目線に立つことを拒むのでしょうか。「市民にとって分かりやすく」という観点はないのでしょうか。あらためてこの組織の本質部分を見たような気がします。

なお、教育委員会の「3月定例会」は、3月24日午後1時から、上尾市役所7階の教育委員室で開催されます。

(以下、元記事)
市民が傍聴できる会議は、市役所のHPに専用メニューが作成されています(昨年12月から)。にもかかわらず、上尾市教育委員会の定例会・臨時会の「お知らせ」は、専用メニューに掲載されていませんでした。
これについて、市教委教育総務課の職員に伝えても埒が明かないため、「市長へのはがき」に投稿したところ、「関係課が協議し、3月5日に更新しました」との文書が届きました。今記事では、このことについてお伝えします(記事の中で、文書自体を挿入している箇所があるので、PC画面にてお読みいただくことを推奨します)。

記事No.148

🔷「会議の事前情報」には例外がある?
市民にも公開される会議は、HP上でまとめてほしい」という意見を、以前から私は「市長へのはがき」で投稿していました。
そのこともあってか、
当ブログNo.137記事(「市長へのはがき」に書いた意見が、やっと採用されました)にあるように、「会議開催のお知らせ」がまとまって掲載されるようになりました。
しかしながら、毎月開催される「
定例教育委員会」や「臨時会」については、【上尾市の情報/情報公開・会議の公開】には掲載されていない事態が続いていました。

🔷情報公開請求
そこで私は、「会議開催の事前情報を市HPに掲載するようにと各課に伝えている文書の開示を求めて、情報公開請求しました。
その結果、開示となった文書がこちらです。
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すなわち、昨年12月の時点で、総務課から各課に「市のHPに掲載するように」との連絡が発出されているのです。
にもかかわらず、市教委は1月の定例会から3月の臨時会まで、市HPに掲載するのを拒んでいました。

🔷「市長へのはがき」を投稿
こうした市教委の姿勢に強い疑念が生じた私は、ことの次第を「市長へのはがき」として2月末に投稿しました。内容は以下のとおりです。

市長の公約の実施状況の中に、次の項目があります。
市民に開かれた街
市政の透明化の推進(情報公開)
・会議開催の事前情報を、新たに市HPで公開。
・トップページに専用メニューを作成
=「情報公開・審議会等の会議の公開」として専用ページに掲載されています。このことは非常に良い取り組みだと思います。
しかしながら、3月4日の教育委員会臨時会(18:00〜教育委員室)については、上記専用ページに掲載されていません。
(同じ教育委員会事務局の中でも、学校保健課や図書館が担当する会議については掲載されています)
1月も2月も同じ状況で、定例・臨時の教育委員会開催のお知らせが市のHPの専用ページに記載されることはありませんでした。そこで私が教育総務課職員に「なぜ市の専用メニューに掲載しないのですか」と尋ねると、「市教委のHPに載せているので必要ない」と言うのです。市教委のHPは見ず、この専用ページのみを見る市民のことは全く考えていないようです。
さらに次の機会に別の職員に同様のことを尋ねると「市議会だって傍聴できるのに専用ページに載せていないではないか」と言う始末です。
考えればすぐに分かることですが、市議会は議場に傍聴席があり、会期も時間設定も事前に予告されています。
それに対して、教育委員会の定例会・臨時会は原則5日前に市教委のHPに掲載されるだけで、開始時刻も場所もその時によって違う(午前中の時もあれば、夜の6時からということもあります)ので、市議会とは全く扱いが異なります。
すなわち、市教委(教育総務課)は、市民目線に立つのではなく、なるべく市民に伝えないでおこうと思っていると言わざるを得ません。
これらの対応は、市民無視であり、しかも自分たちは決して悪くないという、無謬性に満ちた態度の現れでもあると考える次第です。
ぜひ、市長から「教育委員会の定例会・臨時会の開催のお知らせを市のHPの専用ページにも記載するように」と伝えていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。

🔷市教委から届いた文書
こうした流れの中で、3月17日付けで、私のところへ一通の文書が届きました。それがこちらです。
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文書の中の、【このたび、教育委員会開催のお知らせやその会議結果につきましては、より広く市民の皆様にお知らせするため、関係課が協議し、上尾市のWebサイト「情報公開・会議の公開」のページにおいても掲載できるよう3月5日に更新いたしました】という一文を得るために、情報公開請求や「市長へのはがき」の投稿などを重ねてきましたが、《一歩前進》であると考えています。

◎現在の上尾市教育委員会には、まだまだ、何とか正常な状態に変えていかなければならない点があります。今回のように「どう考えても市民の側に理がある」ことについては、今後も引き続き私なりにアクションを起こし、市民に向けて発信していきたいと考えています。

「選出過程の透明性」など全く無いまま選ばれるの?「新しい教育委員」さん

上尾市の3月議会に、「新しい教育委員」任命の同意を得るための議案が提案されています。しかしながら、相も変わらず、その人選は不透明極まりないものです。今記事では、このことについてお伝えします。

No.147

🔷「新しい教育委員」って誰なの?
3月議会で「同意を得る」ための議案は、次のようになっています。

議案第47号  教育委員会委員の任命について
上尾市教育委員会委員に下記の者を任命することについて、同意を求める。
令和3年2月19日提出    上尾市長 畠山 稔
〇〇〇〇〇(個人情報=現住所と思われます)
谷島 大
〇〇〇〇〇(個人情報=生年月日? or   電話番号?)
提案理由
教育委員会委員 細野宏道氏の任期は、令和3年3月31日で満了となるが、後任として谷島大氏を任命することについて同意を得たいので、地方行政の組織及び運営に関する法律第4条第2項の規定により、この案を提出する。

 提案理由に示されている根拠法令「地方行政の組織及び運営に関する法律(地教行法)」第4条は、以下の内容となっています。

(任命)
第四条 教育長は、当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育行政に関し識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が、議会の同意を得て、任命する。
2 委員は、当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育、学術及び文化(以下単に「教育」という。)に関し識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が、議会の同意を得て、任命する。

どうやら、谷島大という方のようです。私は全くこの方を知りません。
お名前の読み方もわかりません。たにしま?やじま? だい?ひろし?
検索してみて、この人のことかな?と推測はつきますが、別人かもしれませんので、当て推量では書けません。

🔷どこからこの人の名前が出たの?
任命の根拠とされた地教行法には、「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもの」とあります。ですが、この議案では、それを裏付ける資料は市民には公開されていません。もしかしたら、この方の「略歴」くらいは議員に配布されるかもしれませんが、それだけのことです。上尾市の教育行政にどんな姿勢で臨もうとしているのかは、市民には知らされていないのです。
少なくとも、傍聴者も入った市議会の壇上で、「自分は上尾市の教育行政をどうしたいのか」について語るべきでしょう。あるいは、自筆で書いた「教育委員就任にあたって」的な文章を市と市教委のHPで公開すべきです。なぜならば、今回お辞めになる予定の細野宏道教育長職務代理者のように、いじめ根絶に逆行する考えを披歴するような方かもしれないですから。

🔷「教育長職務代理者」の選出は?
細野宏道「教育長職務代理者」が退任するとなると、誰かを選ぶことになりますので、前回の選出方法を確認してみましょう。それがこちら
H28上尾市教育委員会第3回臨時会 会議録

わずか15分の会議で、何と「教育長が任命されたこと」と「職務代理者の選出」が行われています。おそらく、3月議会で新しい教育委員の同意が得られれば、同じような流れにするつもりでしょう。
このとき、細野氏は次のように発言しています。

私たち 教育委員は、 しっかりと 子供たちを支え、 教育を受ける 子供たちのためにしっかりと意見を述べ、多くの議論を交わし、 教育行政に携わり、池野教育長を支えていきたいと 考えており ます。

本当に本当ですか?」と聞きたいような発言です。
「子どもたちのためにしっかりと意見を述べ」「多くの議論を交わし」というのが事実かどうかは、市教委のHP「教育委員会会議録」を読めばすぐにわかります。さしさわりのない意見を少しだけ述べ、その結果は過去20年にわたり、例外なく「全員一致」での議決、という事実が上尾市の教育行政の全てを物語っています。
「池野教育長をささえる」という発言は間違いないでしょう。
池野氏がどんなにデタラメな服務をしていたとしても、教育委員のお歴々は、とうとうひと言も異議を唱えなかったのですから。

◎「なぜこの人が選ばれるのか?」ということについては、教育委員の人選とは内容は異なりますが、「東京五輪」組織委の森喜朗前会長が女性蔑視問題発言で辞任したあと、自らの後任に川渕三郎氏を充てようとした際にも猛烈に批判されたことを考えれば、「おかしな人選を避けるためには、透明性の確保を」という主張はもっともだと思います。
今回のような教育委員の人選の過程について透明性を確保するにはどうしたらよいのかについては、他の自治体の例も含めて考えていく必要があります。また、新しい教育委員の方が教育委員会の会議でどのような姿勢を示すのかについても見ていきたいと思います。

中学校給食の「ウェルシュ菌による食中毒」、原因は?

先月、上尾市内中学校で発生した「ウェルシュ菌による食中毒」。
その経緯などが市の教育委員会臨時会で公表されました。
今記事では、そのことについてお伝えします。

No.146

🔷発生時からの経緯
3月4日の教育委員会臨時会で公表されたのは、以下の「上尾市立中学校生徒の体調不良者の発生について」という報告です。

月日 対応内容
2月18日 *市内の2校の中学校において、腹痛・下痢を理由として欠席・早退のほか、登校していても同様の症状を訴える生徒・教職員が多数発生する。症状は軽症であり、入院患者や重傷者はいない。
*当該2校については、午前のみの短縮授業とした。
*原因が特定されないため、19・22日の給食は市内全校中止とした。
*当該2校の欠席者は、生徒25人・教職員2人。登校しているが体調不良者は270人いた。
2月18・19・22日 *共同調理場と東側5校の中学校給食室・教室・トイレ等の消毒を実施した。
2月18~24日 *保健所が共同調理場と当該2校に調査に入り、衛生管理や調理工程の確認、喫食状況の調査を行ったが、保存食からは、食中毒原因菌は検出されなかった。
*調理施設や調理工程、従業員の衛生管理などの状況等について、適正に運営されていることが確認された。
2月20~24日 *調理従事者及び有症者について検便を順次実施したところ、ウェルシュ菌が検出された。
2月22日 当初事案発生の2校と同一の献立を喫食している他の学校3校に、保健所がアンケート方式による追加の疫学調査を実施したところ、新たな体調不良者が約260人
判明した
*原因の解明までに時間が必要となることから、給食停止の期間を2月26日まで延長した。
2月25日 保健所が、給食を原因とするウェルシュ菌食中毒と断定した(原因となるメニューは特定されていない)
*共同調理場内について、再度の消毒を実施した。
2月26日 *調理業務委託事業者の調理員に対し、保健所職員を講師に食中毒防止研修会を実施した。
*共同調理場職員及び調理業務委託事業者調理員が献立や調理工程、給食設備の再点検、再考察を行うとともに衛生管理の確認を行った。
*東側中学校5校の給食室について、再度の消毒を実施した。
*保健所が消毒等の実施状況確認のため、共同調理場及び東側中学校5校の給食室に立入検査を実施し、施設の清掃・消毒がされていることを確認した。
3月1日 *全校で中学校給食を再開した。

この時系列の表を見て、「何かおかしいな?」と思います。
そのひとつは、2月18日の段階で、他の3校でも 同様の症状が出ている生徒や教職員がいたと思われるのですが、2月22日の保健所の調査まで市教委は何をしていたのか?という点です。

もうひとつは、保健所が、給食を原因とするウェルシュ菌食中毒と断定したにもかかわらず、その原因となるメニューは特定されていない、という点です。
ウェルシュ菌食中毒と断定されたのですから、その経路もわかるのではないかと思いますが……。

※ウェルシュ菌による食中毒は、別名「給食病」とも呼ばれ、カレーや煮込み料理等、大鍋・大釜で大量に調理し、作り置かれていた食品を原因とした事故発生例の多い食中毒となります。患者数が多いことも特徴です。
出典:
MHCL WORKS LABO

🔷2月17日の給食の献立は?
中学校給食は、高崎線東側と西側では、当日のメニューが異なります。
2月17日の東側は、次の献立でした。

共同調理場(セントラル)で調理 手作り山海しゅうまい
各中学校給食室(サテライト)で調理 広東めんの汁
スイートポテト
業者が各中学校に配送 ホット中華めん
牛乳

「原因となるメニューは特定されていない」とは言うものの、この中の何かが食中毒の原因になったことは間違いなさそうです。引き続きの調査で判明すればよいのですが。
また、2月26日には公立高校の入学試験が実施されましたが、市教委事務局(学校保健課長)の話では、「入試への影響は無かった」ということです。
ただ、2月22日の時点で「新たな体調不良者が260人判明」となっていますので、本当に影響が無かったのかについては、もう少し調べる必要があると思われます。

🔷関連しての疑問点
今回の食中毒については、わからないことが幾つかあります。
◆原因究明が今後も徹底的におこなわれるのか。
◆食材は、当日の給食として配膳されるまでに、どう保管されるのか。
◆当日は、「検食」を校長がしているのではないか?
何の役にも立たないのであれば、何のための検食なのか。
◆今後、同じようなことが起きないという保証は?

これらのことについては、情報公開請求等を通じて明らかにしていきたいと考えています。