明らかな誤りなのに「昔、誰かが決めたこと」を変える気がない上尾市

当ブログの今年最初の記事(No.351記事)で、上尾市のHPに記載されている「市政への参加」の記載内容が明らかに誤りである点について指摘しました。
誤っている点について情報公開請求しましたが、端的に言えば、《「昔誰かが決めたこと」を15年にわたって変えない上尾市》という事実が浮かび上がってきたと言えます。
今記事では、上尾市がHPで示している「市政への参加」が、いかにおかしいかについてお伝えします。

No.360

🔸情報公開請求の結果は
現在、上尾市のHPに「市政への参加」がどのように掲載されているのか、あらためて見てみましょう。(閲覧日=2025年4月9日)

「市政への参加」が「市民対話」と「選挙」の2つになっていますが、「市民対話」の中身がアンケートというのは、どう考えてもおかしいと思います。「選挙」も、とりわけ国政選挙への投票行動が「市政への参加」というのも変ですね。

そこで次のとおり情報公開請求しました。

*「市政への参加」が「市民対話」と「選挙」のみとされている理由が判別できる文書・資料等(の開示を求めます)。

 上の情報公開請求の結果、開示されたのが以下の資料です。

この資料は、上尾市のHPに掲載する項目の「カテゴリ」(案)ですが、この表のとおりにHPの「市政への参加」は作成されています。

注目すべきは、日付です。平成22年とは、2010年、つまり今から15年も前に作られた「カテゴリ」が、今もなおそのままなのです。まさに、「昔、誰かが決めたこと」を15年間も変更せずに現在に至っていることになります。「市政への参加」は、この時から今に至るまで、「市民対話」と「選挙」となっています。
そして、「市民対話」の中身は、市民アンケートの実施だけなのです。

このことについては、次のような情報公開請求をしました。

*「市民対話」の中身を見ると、「市民アンケート」となっています。
請求人は、市政や教育行政の責任者が市民と対話することと、市民にアンケートを取ることとは全く異なると考えますが、「市民対話」=「市民アンケート」とした理由が判別できる文書・資料等(の開示を求めます)。

この情報公開請求についての「決定通知書」は次のとおり、「文書不存在による非公開」処分とされました。つまり、「市民対話」=「市民アンケート」とした理由や根拠は無いということになります。
この通知書の備考欄には、「(カテゴリ案以外に)ホームページのカテゴリを示したものが存在しない」と書かれています。
すなわち、「昔、誰かが決めたこと」について、その中身を検討・検証しないで15年間過ぎてしまったということになります。

🔸上尾市長さんへ : これが「市民(区民)との対話」ですよ
今年初めの記事でも指摘しましたが、どう考えても、「市民対話」と「市民にアンケートを取ること」は全く違います

本当の「市民(区民)との対話」について、杉並区の取り組みを見てみましょう。
「杉並区 対話」で検索すると、様々な取り組みが出てきます。

(対話を大切にしたまちづくり)
まずは【「対話」を大切にしたまちづくり】(青字クリックで杉並区HPへ)です。

杉並区の岸本聡子区長は、杉並区のHPで、次のように述べています。

上尾市でも、岸本杉並区長が言うように、「対話」を大切にしたまちづくりを進めていただきたいと切に望みます。

(聴っくオフ・ミーティング)
次は、杉並区の「聴(き)っくオフ・ミーティング」です(杉並区HPより)。

岸本聡子区長は、2024年(令和6年)だけで、年に5回「聴っくオフ・ミーティング」を開催しています。
HPでは、「日頃、区との接点の少ない若い世代の方々を含めた幅広い世代の声を受け止めていくために、区民と区長が、その時どきの行政課題をテーマとして直接意見交換を行う「聴(き)っくオフ・ミーティング」を開催しています」と説明されています。
上尾市でも、ぜひとも見習ってほしい取り組みだと思います。

直近の「聴っくオフ・ミーティング」から
(青字クリックで、YouTubeに飛びます。音声が出ますのでご注意ください)

テーマ「20代から始めてみよう 杉並の地域づくり」(2025.03.22)
~地域と関わるきっかけについて考える~

畠山市長さんも当ブログを閲覧しておられると思いますので、ぜひこの杉並区の取り組みを参考にしてください。「市民(区民)との対話」とは何か、よく考えてください

🔸さらに情報公開請求しました
ここまで読んでいただいた方は、いかに上尾市のHPの記載が誤りであるか、おわかりいただけたと思います。
「おかしい」ことは「おかしい」ので、私は以下のとおり情報公開請求しています。

請求人は令和7年1月4日付で《上尾市のHPに,「市政への参加」として「市民対話」と「選挙」のみが掲載されている理由が判別できる文書・資料等》の開示を求めて情報公開請求をおこなった結果、同年1月17日に「上広第480-1号」他文書が示されました。
すなわち、約15年前のカテゴリー表に「市政への参加」が「市民対話」と「選挙」のみになっていることを根拠にして、それ以来上尾市HPのへの記載内容が変更されていない事実が明らかになりました。
その際、請求人は、「市民対話」と「市民へのアンケート」は違うことや、「市政の参加」として「選挙(とりわけ国政選挙)」について掲載しているのは不可解であることを伝えたところ、検討するということでした。
そこで、本年1月17日に請求人と面談して以降、本請求書受理日までの間に、上尾市のHPに掲載されている「市政への参加」の内容について、上尾市としてどのような検討をしたのかが判別できる文書・資料等(の開示を求めます)。

この結果は、今月中には明らかになると思います。また「文書不存在による非公開」、つまり「検討も何もしなかった」と言うのでしょうか。

🔸学ぶべき点が多い杉並区の岸本区政
今記事でもご紹介したとおり、杉並区の岸本区政には、上尾市には見られない取り組みなど、学ぶべき点が多いです。
何よりも、住民との対話を重視する首長の姿勢は見習う必要があります。

当ブログでも以前の記事((No.355記事)でご紹介した映画「〇月〇日、区長になる女。」を上尾でも上映しようと、現在準備中です。
詳細が決まりしだい、当ブログでもお伝えしていきます。

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