またしても不可解な人事。市教委/学校教育部長の異動先
本日(3/31)、県内の公立学校教職員の人事異動先が公表されました(新聞朝刊の別刷り)。関連して、以前の記事でお伝えしたとおり、市教委の歴代学校教育部長の異動先が著しく偏っていることから、是正をしたほうがよいとブログ筆者は主張しています。ですが、2020年度当初の人事は、またもや不可解極まりないものとなってしまいました。
記事No.70
■またしても学校教育部長は上尾中へ異動
「新聞辞令」によれば、伊藤潔/現市教委学校教育部長の異動先は上尾中学校です。以前の記事でも書きましたが、最近になってこのブログの読者になった方のために解説すると、もともと教員で市教委の学校教育部長(または指導課長や学務課長)となった者は、市教委に在職のままで退職することは基本的にありません。彼らは埼玉県の試験を受けて教員に採用されたので、「採用したところが退職金を支払う」という、行政としての「絶対の不文律(義理とも言える)」があるため、退職前には学校現場に異動となるのです。
ここでなんとも不可解なのは、一部の例外を除き、市教委学校教育部長の異動先は全て「上尾小」か「上尾中」なのです。ブログ筆者の調べでは、これは2001年度からの20年間、ほぼ変わりません(一部の例外は、逮捕前の島村前市長の地元の上平中に異動した池野氏や、たまたま空きが無く大石中に異動した曽我部氏の例です)。
■上尾中以外に異動先はなかったのか?
校長の異動があった市内の学校は、次のようになっています。
(※新聞掲載順。再任用で異動しない校長を除く)
(小学校)中央小・上平小・瓦葺小・西小・東町小・平方北小・東小
(中学校)上尾中・東中・大石南中・瓦葺中・太平中
これだけ学校がありながら、なぜ上尾中への異動なのか。 ブログ筆者は、次のように考えています。
■市教委自らが「格差」を生み出している?
<上尾には、市教委により恣意的に作られた「学校間格差」が存在するのではないか>との観点から情報公開請求をおこなった結果、市教委はいまだにブログ筆者の疑念に答えていません。もとより、市内で「学校間格差」などあってはなりませんが、市教委は「学校間格差を生じさせてはいけない」という文書を保有していないのです。
※ここでブログ筆者が言う「格差」とは<空間的な距離の差>や<地域差>あるいは<学校規模の差>のことではなく、『A学校はB学校より「格」が上である』などの「格差」のことを指すものです。
以前にも指摘したことですが、もしも「学校間格差」が無いとすれば、上尾市内には小学校22校、中学校11校があるのですから、歴代の学校教育部長の異動先が、なぜ上尾小と上尾中ばかりに集中するのかの説明がつきません。
「学校間格差」が無いのであれば、学校教育部長の異動先は市内のどの学校でも良いはずです。今回も上尾中以外に異動対象校は11校あったので、「わざわざ」上尾中に異動する理由は無いのです。
■疑念を持たれないような人事異動が必要です
以上のように、上尾小と上尾中が(空間距離ではなく)、あたかも「市内の中心校」であるかのごとく受けとめられるような人事異動を、またしても今回上尾市教委自らがおこなったのは不可解極まりないと言えます。市教委にいた者の異動先が特定の学校に偏っているのは、どう考えてもおかしなことです。
今後もブログ筆者は上尾市の教育行政や市政の「不都合な真実」をお伝えしていくつもりです。