今、上尾市図書館として出来ることは(追記 & 追記2あり)

追記)昨日(5/7)さいたま市の市民団体が、さいたま市立図書館に対して、資料の貸出業務の再開を要望し、図書館長は「段階的業務再開を前向きに検討している」と応じたそうです。上尾でも、図書館関連の市民団体がありますので、そうした団体として上尾市図書館に早期の貸出業務再開を要望するべきだと思います。ブログ筆者は引き続き個人として発信していきますが、市教委HP経由で、上尾市図書館に今ブログ記事で示したことについて要望しました。

追記2
コメント投稿以外で、今記事へのご意見をいただきました。
<要旨>①5月8日、市民団体や労働組合などが、コロナウイルス感染症に関する要望書を市長宛に提出した中で、さまざまな項目の一つとして「図書館の再開」を要望している。
②市内の図書館関連の市民団体も、5月10日に打合せをし、市長や教育長に「図書館の再開」を要望することを検討する予定である。

【追記2に関して、私(ブログ筆者)の考え】
 上尾市内でも、図書館再開を願う市民や団体があることを心強く思います。私の経験からひとこと付け加えれば、市長はともかく、池野教育長は「市民(=教育長に対して「まっとうな意見を伝える市民」のこと)や、(要望書を出すような)市民団体とは会わない。電話にも出ない」ということを、教育総務課職員を通じて私に伝えてきました。まず、池野教育長は基本的にそういう人間であり、耳障りの良いことだけを聞くのだということを認識する必要があります。
 市民運動は、市政の現状や教育の問題点や課題を浮かび上がらせたうえで、「問題点はこれである。では、どうするか」を考え、活動や運動に結びつけていくことが基本だと思います。決して市民運動を批判するつもりで言うのではありませんが、要望書を出した結果、回答無しか、または中身がゼロ回答では、継続的な活動や運動のモチベーションも下がりかねません。
 私は、市民団体の運動に加えて、「自立するひとりの市民」の運動や活動は欠かせない、と考えています。以前私が起こした池野教育長に対する住民監査の結果、教育長は届を出して休むようになったり、出張後に報告するようになったり、あるいは教育委員会は規則の変更を余儀なくされました(以上については上尾市監査委員事務局HPや、教育委員会HPを参照)。要因は池野教育長本人の資質の問題もありますが、「あたり前のことをやらなかったり、おかしなことを放置してきた」池野氏の周囲の職員の責任はとてつもなく大きい、ということです。私のそうした指摘に対して、かなり改善は見られますが、池野教育長には、まだまだ同じような行状が見られます。そうしたことから、現在、私は新たなアクションを起こしている最中です(内容はこのブログで後日お伝えします)。上尾市図書館を所管しているのは教育委員会だということを認識し、現状をきっちりと把握したうえで「結果を出す=現状を変えさせる」運動が必要だと考えています。

 

【以下、今記事】
臨時休館を繰り返してきた上尾市図書館。現在は「再開の目処が立つまでの間」休館するとなっています。しかしながら、ブログ筆者を含め、図書館利用
者は、大げさな話ではなく、憲法で保障されている<健康で文化的な最低限度の生活>が脅かされていると感じている方も多いと思います。では、どうするか。今記事では、前記事に続き、コロナ禍の現在上尾市図書館として何ができるのか考えていきたいと思います。

記事N0.79

■「再延長」は上尾市図書館の「ごまかし」
現在、上尾市図書館のHPには、5月1日更新で「臨時休館を再延長します」と掲載されていますが、正しくは再々延長」です。図書館の休館について時系列で示せば、次のようになります。

3/4・3/5  図書館サービスの一時休止(予約資料貸出と返却)
3/6~3/31   1回目の臨時休館
4/1~4/15   2回目の臨時休館(=「延長」)
4/16~5/6  3回目の臨時休館(=「再延長」)
5/7~     4回目の臨時休館(=「再々延長」)

 これは「言葉の使い方の細かい指摘」ではなく、事実です。上尾市図書館は、休館延長をする度に、以前の更新履歴を削除してきました(4/16からの「再延長」の際は何日間かHPに残してありました)。つまり、更新履歴を削除し、以前の「事実」を消してしまうことで、正確な「再々延長」という文言を使わないようにしており、検証困難にしているのです(「利用者が混乱するので削除した」というのがブログ筆者への図書館側の説明ですが)。

■「何もしていない」ように見える市図書館
 利用者側からすれば、webでの「貸出中一覧」を見ると、朱書きで「返却期限日が過ぎています」というメッセージがずっと出たままになっています。また、図書館HPの「臨時休館中の対応について」では「返却がデータ上反映されない場合がありますが、ご了承ください」となっています。これでは、たとえブックポストに借りた本を返すことができたとしても、あとで「返却されていません」と言われそうで、今は返却しにくいい状況になっています。
こういう状況を見ると「上尾図書館は、今は何もしていないんだな」と思われてしまいます。

■今こそ「図書館法第7条の4」の出番です。
図書館が地域住民への積極的な情報提供に努めることを定めた、「図書館法第7条の4」とは、次のとおりです。

(図書館法第7条の4)※朱書きはブログ筆者によります。
図書館は、当該図書館の図書館奉仕に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない

 この条文は、①図書館奉仕(図書館法3条に定める図書館サービスのこと)に関する地域住民等の理解を深めること。②地域住民等との連携及び協力のために、図書館の運営状況に関する情報を積極的に提供するよう努めること、を定めています。

では、上尾市図書館についてはどうでしょうか。とりわけ②については、現在の状況では、図書館の運営状況に関する情報は地域住民に提供されていないと言わざるを得ません。なぜならば、①の図書館奉仕について、現在何が出来るのかが全く伝えられていないからです。

 コロナ禍の今だからこそ、上尾市図書館は「図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない」ですし、同時に、「図書館として市民や利用者のために何ができるのか」について真剣に考えてもらいたいものです。

■ブログ筆者からの提案
上尾市図書館の職員の方は、このブログをご覧になっていると思われます。おそらく、職員のみなさんが気を揉んでいるのは「再開館したら、利用者が一度に押し寄せ、密になり、パニックに近くなるのではないか」ということでしょう。
では、どうしたらよいか?」以下、ブログ筆者の提案です。

①web の貸出・予約状況の表示変更
「貸出中一覧」の表示を次のように変えます。

*返却期限日 ⇒ すべて「開館後10日以内」に直す。
*「返却期限が過ぎています」の表示 ⇒ 削除し、何も表示しない

 再開館したら、利用者から聞かれるのは、webの画面が正しく表示されているのか、ということだと思います。現在のような表示では、混乱を招くだけですので、再開館までに直しておくべきです。

②予約中で貸出可能の資料を宅配する。
 現在、条件付きでおこなっている「宅配サービス」を、利用者のためにできるだけ広げます。まず、図書館HPで予約資料宅配の希望を募ります。そのうえで、市内を分館のある地区毎に分け、日を分けて市の公用車で宅配していきます。その際、総務課所管の公用車(カムリとエスティマ)も使うと良いでしょう(教育長と副市長にはガマンしてもらいます。子どもたちに休校で我慢を強いているのですから)。また、宅配サービスをしていることを、メディアにも伝えます(ちょっとわざとらしいですが、上尾の宣伝になるはずです)。

③再開館の際に「密」になることを避ける。
 断っておきますが、以下は、あくまでもひとつの提案です。利用者の誰もが、図書館が開くのを今か今かと待っています。再開館の当日は、「密」になる可能性が大です。もちろん、本館と分館(室)では事情が異なりますし、事前の周知が課題となりますが、「入場制限」もひとつの方策です。利用者カードの番号の末尾の奇数・偶数でもいいですし、入場時間帯を分けるのもひとつのやり方です。とにかく、「密」になったり、利用者が集中して押し寄せることは避けなければならないと思います。


今記事では、図書館の再開館に向けての提案を含めてお伝えしました。ぜひ、上尾市図書館として利用者のために良い方策を考えていることが【可視化】されるよう望むものです。

上尾市図書館の1階にも貼られている<図書館の自由に関する宣言>の冒頭には、次のような言葉があります。
<図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする>