またしても不可解な人事。市教委/学校教育部長の異動先

 本日(3/31)、県内の公立学校教職員の人事異動先が公表されました(新聞朝刊の別刷り)。関連して、以前の記事でお伝えしたとおり、市教委の歴代学校教育部長の異動先が著しく偏っていることから、是正をしたほうがよいとブログ筆者は主張しています。ですが、2020年度当初の人事は、またもや不可解極まりないものとなってしまいました。

記事No.70

■またしても学校教育部長は上尾中へ異動
「新聞辞令」によれば、伊藤潔/現市教委
学校教育部長の異動先は上尾中学校です。以前の記事でも書きましたが、最近になってこのブログの読者になった方のために解説すると、もともと教員で市教委の学校教育部長(または指導課長や学務課長)となった者は、市教委に在職のままで退職することは基本的にありません。彼らは埼玉県の試験を受けて教員に採用されたので、「採用したところが退職金を支払う」という、行政としての「絶対の不文律(義理とも言える)」があるため、退職前には学校現場に異動となるのです。

 ここでなんとも不可解なのは、一部の例外を除き、市教委学校教育部長の異動先は全て「上尾小」か「上尾中」なのです。ブログ筆者の調べでは、これは2001年度からの20年間、ほぼ変わりません(一部の例外は、逮捕前の島村前市長の地元の上平中に異動した池野氏や、たまたま空きが無く大石中に異動した曽我部氏の例です)。

■上尾中以外に異動先はなかったのか?
校長の異動があった市内の学校は、次のようになっています。
(※新聞掲載順。再任用で異動しない校長を除く)
(小学校)中央小・上平小・瓦葺小・西小・東町小・平方北小・東小
(中学校)上尾中・東中・大石南中・瓦葺中・太平中
 これだけ学校がありながら、なぜ上尾中への異動なのか。 ブログ筆者は、次のように考えています。

■市教委自らが「格差」を生み出している?
 <上尾には、市教委により恣意的に作られた「学校間格差」が存在するのではないか>との観点から情報公開請求をおこなった結果、市教委はいまだにブログ筆者の疑念に答えていません。もとより、市内で「学校間格差」などあってはなりませんが、市教委は「学校間格差を生じさせてはいけない」という文書を保有していないのです。
ここでブログ筆者が言う「格差」とは<空間的な距離の差>や<地域差>あるいは<学校規模の差>のことではなく、『A学校はB学校より「格」が上である』などの「格差」のことを指すものです。

 以前にも指摘したことですが、もしも「学校間格差」が無いとすれば、上尾市内には小学校22校、中学校11校があるのですから、歴代の学校教育部長の異動先が、なぜ上尾小と上尾中ばかりに集中するのかの説明がつきません。
 「学校間格差」が無いのであれば、学校教育部長の異動先は市内のどの学校でも良いはずです。今回も上尾中以外に異動対象校は11校あったので、「わざわざ」上尾中に異動する理由は無いのです。

■疑念を持たれないような人事異動が必要です
以上のように、上尾小と上尾中が(空間距離ではなく)、あたかも「市内の中心校」であるかのごとく受けとめられるような人事異動を、またしても今回上尾市教委自らがおこなったのは不可解極まりないと言えます。市教委にいた者の異動先が特定の学校に偏っているのは、どう考えてもおかしなことです。
今後もブログ筆者は上尾市の教育行政や市政の「不都合な真実」をお伝えしていくつもりです。

池野教育長さん、メッセージはもっと早く出すべきでした。

 池野教育長から、本日(3月25日)の午後、先月末に突然出された「臨時休校」に関し、3月27日から「元の状態に戻す」ということを含め、子どもたちや保護者に向けての「メッセージ」が市教委HPに掲載されました。
ブログ筆者は、情報公開請求の通知手交の際などの機会を捉えて、教育委員会事務局の職員に「(長期の臨時休校することについて)池野教育長はなぜメッセージを出さないのか?まわりの職員はそのことについて誰も何も言わないのか?」と言い続けてきましたが、おそらくそれを受けて重い腰を上げたと思われます。しかし、遅すぎます

記事No.69

■3月12日の情報公開請求の結果
唐突な「臨時休校宣言」について、当然教育長から子どもたちや保護者に向けて何らかのメッセージが出されるとブログ筆者は考えていましたが、市教委のHPには全く載りませんでした(ちなみに、戸田市は準備のために休校を2日遅らせる旨、教育長が発言しています)。そこでブログ筆者は、3月12日に情報公開請求をおこないました。その内容と回答は以下のとおりです(回答は朱書き)。

 新型コロナウイルス感染対策について、上尾市教育委員会HPを見る限り、池野教育長によるコメントやメッセージは見当たりません。このことについて、以下のとおり情報公開請求をいたします。

(1) 新型コロナウイルス感染対策について、池野教育長による市民・保護者・子どもたちに向けてのメッセージが上尾市教育委員会HPに掲載されていない理由が判別できる文書・資料等。
→請求のあった文書・資料等は存在しないため非公開(担当:学校保健課)。

(2) 新型コロナウイルス感染対策について、上尾市教育委員会HPに掲載されていないとしても、仮にも上尾市教育行政のトップである教育長なのですから、当然市民・保護者・子どもたちにメッセージを発出していると考えられます。そのことが判別できる文書・資料等。
→請求のあった文書・資料等は存在しないため非公開(担当:学校保健課)。

 昨日(3/24)、3月の定例教育委員会を傍聴したブログ筆者は、以前から面識のあるベテラン職員にも「池野教育長は子どもたちや保護者に向けてメッセージを出すべきではないか」と伝えました。

池野教育長は、休校宣言を出すと同時(つまり、2月末)に、休まなければならなくなる児童・生徒や、保護者への配慮を含めたメッセージを出すべきだったのです。

■教育委員の驚くべき発言
 ブログ筆者は、3/24に開催された3月教育委員会定例会を傍聴しました。そして、会議の場で出された、教育
委員のひとりの方の次の発言を聞いて、大変驚きました。

「臨時休校中の学習について、教育委員会(注:事務局のこと)は、各学校に対してどんな指導をしたのですか?」

 この質問に対して、指導課長は次のように答えています。

休校前の臨時校長会で、各学校の校長には、児童生徒の家庭学習の方法等について伝えてあります。(注:内容については後述)

 このやり取りを聞き、ブログ筆者は「ええ?」と耳を疑いました。
教育委員が、<臨時休業中の児童生徒の学習についての方針を知らない>とは想像もしなかったからです。そのことを臆面もなく聞く教育委員も、ある意味「凄いな」と思いました(もちろん、褒め言葉ではありません。念のため)。

ひとりの市民であるブログ筆者は、情報公開請求を通じて、各学校の子どもたちの家庭学習の方針を知り得ました(3/13公開)。その内容は以下のとおりです。

(家庭学習)
*各教科での課題(視写、音読、教科書巻末問題集、各種ドリル問題集演習、要約等)を決めて、年度末までに学習すべき内容を家庭学習で行うよう指示する。
*長期間、学校での学習ができないため、その分、家でしっかり勉強しなければならないことを指導する。
*基本的に午前中は、学習するよう指導する。
*学校で指定された課題が終わったら何をするのか明確に指示する(読書など)。
*eライブラリの先生メニュー、プリント教材を印刷し、配布することも可能。
*県教育委員会作成の復習シート、eライブラリ(要パスワード)などの情報提供。

 つまり、2月19日(=定例教育委員会)以降、2月28日に開催された臨時校長会議、3月2日以降の臨時休校から3月定例教育委員会までの期間を通じて、この教育委員さんは「臨時校長会で何が話されたか」知らなかっただけでなく、「自から尋ねることもしなかった」ということがバレてしまったのです(本人はそのことに気付いていないかもしれませんが)。
※発言の詳細は、4月定例教育委員会後にHPで会議録として掲載されます。
それにしても、3月の定例教育委員会でも、池野教育長は「淡々と」議事をすすめるだけでした(提出議案については相変わらずの「全員一致で採択」)。そこには、本当に子どもたちを心配するような態度が全く見られなかったのは残念です。

◎「休校による学習の遅れ」については、教育委員会事務局(指導課)は、「4/8~4/21の間に各学校でその分の学習指導をする」と言っています。しかしながら、新年度の学習も始まることから、実際にどのように時間を取っていくのかが問われています。

◎3/24に示された、文科省「学校再開ガイドライン」は、当たり前のことの羅列であり、「教委や学校への丸投げ」と言えます。今後、上尾市教育委員会と事務局がどのような対応をしていくかも注意深く見ていく必要があります。

やっとHPに載ったと思ったら、ひどい内容。だが…

新型コロナ対策本部」の立ち上げを電話で確認した後、当ブログで記事にし、さらに情報公開請求(結果の連絡はまだありません)を行い、ようやく「対策本部」のことが市のHPに掲載されたと思ったら、中身は「これは何?」というものでした。ですが…

記事NO.68

■あまりにお粗末な上尾市の対応
 新型コロナ対策関連で、上尾市でも当然「感染防止対策本部」が立ち上げられ、市のHPにも掲載されるだろうと思っていました。
ところが、なかなかHPに載らないため、ブログ筆者が健康増進課に電話したのが3月9日。確認すると、案の定、すでに「新型コロナ対策本部」が2月28日に立ち上げられたということがわかりました。
そこで、電話確認した3月9日にこの記事を投稿しました。さらに数日様子を見ていましたが、HPで公表されないので、3月12日に情報公開請求しました。内容は以下のとおりです。

 健康増進課に確認したところ、「上尾市新型インフルエンザ等対策行動計画の概要」を参考にして、今回の新型コロナウイルス対策本部(同趣旨の名称を含む。以下「対策本部」と略記)が2020年2月28日に立ち上げられたとのことです。このことについて、以下のとおり情報公開請求をいたします。

(1) 上記「対策本部」が2020年2月28日に立ち上げられた経緯が判別できる文書(起案・決裁文書等が想定されます)・資料等。

(2)上記「対策本部」設置以降、この請求書受理日までに開催された「対策本部」のすべての会合で配布された次第、付随する文書・資料等。

(3) 上記「対策本部」設置以降、この請求書受理日までに開催された「対策本部」のすべての会合の会議録・議事録の類。

(4)上尾市が上記「対策本部」を立ち上げたことは、3月12日午後2時現在、市のHPに掲載されていません。必要な情報であるにもかかわらず、市民に向けてHPで公開されていない理由が判別できる文書・資料等。

 これに対する公開・非公開処分の期限は3月26日までなので、ここ数日中に連絡が来ると思います。念のため上尾市のHPを確認してみると、新着情報の中にあったのがこちら。
上尾市新型コロナウイルス対策本部(2020年3月19日更新)

「対策本部」の制は、次のようになっています。
本部長:市長  副本部長:副市長・教育長
本部員:各部局長  事務局:健康福祉部健康増進課

ブログ筆者が呆れたのは、第1回~第10回までの会議の中身。なんと「次第」しか公表されていないのです。
たとえば、第8回を見てみると、次のように示されています。

新型コロナウィルス対策本部会議 (第 8 回)
日時:令和2年 3 月 9 日( 月) 16:00
場所:庁議室
議事 次 第
1. 開 会
2. 議 事
(1)各部局からの報告
3. 閉 会

 他の日の「会議次第」も似たり寄ったりです。これでは、ただ単に「会議をやりました」と言っているだけで、どんなことが話し合われたのか、市民には全くわかりません。つまり、その日の対策会議がどういう内容だったのかは、市民には知らされていないのです。

■もし、市民からの働きかけが無かったら…
 冒頭でも述べたように、ブログ筆者は電話での問い合わせブログ記事の投稿情報公開請求と続けてきました。おそらく市側は、そうした市民の動きに呼応して「とりあえず〈次第〉だけ載せておこう」ということで市のHPへ記載をしたと思われます。

このように、市側の対応は確かに酷いものです。ただ、もしも市民からの働きかけが無かったとしたら、今回も上尾市のHPには記載されなかったと考えられます。

今の上尾市の行政や教育行政を動かしていくには、電話やメールでの質問、あるいは「市長へのはがき」も効果的でしょう。もちろんブログやツイッターでの発信も影響力があると思われますし、情報公開請求もその中のひとつの手段です。その意味で、ブログ筆者は情報公開請求を特別視していません。むしろ「処分通知の手交」の際に行政の職員と面談をすることで、市民としての考えを述べたり、疑問を直接伝えることができると考えています。
「これはおかしい」と思ったら、様々な手段で行政に働きかけをすることが市民にとって必要なことではないでしょうか。

【追記】
かまちょ図書館〉3/12の記事にあった、上尾駅「情報発信モニター」について、情報公開請求の結果、次のことがわかりました。

*故障判明は1月中旬。取り外したのは2/21。修理業者は長谷川電機商会。
(取り外し手数料は税込み27,500円)保守契約ではなく、その都度修理。
*今年度末までには修理を終えて取り付けの予定。修理代はこれから。
*モニター稼働時間帯は7~23時。
*情報は広報広聴課で作成。その都度上書きし、SDカードを機械に入れる。
*今の時期、コロナ関連情報を発信できなかったのは申し訳なく思っている。
(以上、広報広聴課と面談で判明)

【追記その2】
おそらく、この記事を見たからでしょう。
本日(3/25)、それまで掲載されていなかった第10回までの「対策本部」の〈
会議録〉が、HPに突如として掲載されています。
やはり、市民からの発信は今の上尾市を動かす力があるようです。

上尾市議会「予算特別委員会」の質疑

 3月議会の本会議で一般質問を行わないことを決めた上尾市議会。3月16日には、予算特別委員会が開催されましたが、市側の説明と、それに対する質疑応答は、「小中学校体育館エアコン設置」と「図書館運営事業」に関心があるブログ筆者には物足りないものでした。

記事No.67

■「重点事項」予算を説明しない教育総務課長
 すでに録画・配信されている3月16日の予算特別委員会では、次年度の予算説明と、関連質問がされました。その中で「教育費」として「小(中)学校体育館空調設備設置工事設計委託料」5,301万円が予算計上されています(一般会計予算はこちら。137-139頁参照)。
このことに関して、森泉教育総務課長は説明の際「小学校管理運営事業の委託料」と言っただけで、中身については全く触れませんでした
(森泉課長の説明は、前記録画 0:12:55~)。
 これは全くおかしな話です。なぜならば、財政課から示されている「令和2年度予算のポイント」の〈重点事項1-1〉として全小・中学校の体育館にエアコンを整備 5,301万円 とされているからです。普通に考えれば、市としてわざわざ「予算のポイント」を作成し、その中で〈重点事項〉としている施策について取り上げ、詳細な説明を加えるべきなのは当然です。
森泉課長が説明をしなかった理由としては、*そもそも「予算のポイント」に目を通していない=資質・能力の問題。*敢えて話題にせずに、質問が無ければそのままスルーする=すなわち意図的。などが考えられます。
ブログ筆者の経験では、情報公開請求の処分通知手交の際に、生涯学習課や行政経営課は課長が来て処分に関する説明をするのですが、教育総務課長は、こちらが要望しても、言わば「市民との同席を避けている」ように思えます。そのことから推測するに、説明しなかった理由は、おそらく、極めて意図的だと考えられます。

■エアコン設置についての質疑はわずか6分。
 森泉教育総務課長の説明に対して、質問したのは尾花議員。以下はそのやり取りの概要です。

Q .災害に備えてのエアコン設置だと思われるが、停電の際の電力供給は。
A .   危機管理防災担当と教育委員会との共同企画提案である。
停電時に備えての太陽光パネル設置は検討していない。
自家発電については、具体的には検討していない。他市の状況を見るなど
課題となっている。
Q .ランニングコストはどのくらいを想定しているのか。

A .   一日7時間使用・3か月で1校あたり40万円を想定している。

 結局、このやり取りに要した時間はわずか6分。他の委員(予算特別委員会は14人の委員で構成)からの関連質問は、この日はありませんでした。市の負担が3割で済むという「駆け込み」の施策であるという点、2020年度は「設計委託料」の予算であること(2021・2022年度に計14億の事業費)を加味しても、「予算のポイント」では災害発生時だけでなく、「教育環境の整備」や「学校開放による快適な市民活動」を挙げているのですから、設置による利点が強調できるのであれば、教育総務課としてきっちりと説明すべきだと思います。
小・中学校体育館へのエアコン設置については、市民のブログでも取り上げられています。引き続き注目していきたいと思います。

■図書館運営事業について
 ブログ筆者の関心事でもある図書館運営事業について、秋山議員から質問がされました(前記録画の2:39:20頃から約8分間)。

Q .カウンター業務で司書資格を持っている人数は。
A .   本館・分館・支所図書室合計で113名(延べ)のスタッフ中 32名である。
Q .図書館運営事業の「委託料」とは何か。
A .   主にカウンター業務の委託料である。
2020年度は上尾市都市開発からナカバヤシ(株)に変更する。
社員に相当する〈統括責任者〉を配置するので委託料が上がっている。

 秋山議員の質問が無ければ、図書館運営事業についての説明もなかったと思われますが、ブログ筆者が今まで指摘してきたように、上尾市には司書・司書補という職種の職員がいないという事実を踏まえたうえで、上尾市は、専門職員としての司書を採用すべきなのです。

 委託業者が現行の上尾市都市開発(株)から競争入札を経てナカバヤシ(株)に来年度から変更になるようですが、「図書館ジョブ」という図書館の求人サイトでは、ナカバヤシが川口新郷図書館のスタッフ募集で示している時給は930円となっています。
この時給は埼玉県の最低賃金である926円とほぼ変わらず、実際に働く方にとっては、低賃金で雇用されるのではないかとの懸念があります。また、司書の有資格者とそうでない方の時給も川口の例を見ると変わりがないようです。今後もこうしたことも含めての検証が必要ではないでしょうか。

 今記事で取り上げた予算特別委員会を始め、他の委員会も開催されていること、また、3/24には定例の教育委員会も市役所7階大会議室で開催予定であることなどを考え合わせると、本会議での一般質問中止が果たして適切だったのか、非常に疑問です。

現在開館している美術館 & PC 絵画鑑賞

記事No.66

■大半の美術館は「休館」中ですが…
 現在、コロナウイルスの影響で、埼玉県内でも大半の美術館や博物館が休館中です。県立近代美術館(北浦和)は企画展を打ち切り、当分の間休館です。うらわ美術館(浦和)も同様。都内では上野の東博も休館中です。また、「上野の森美術館」では <VOCA展>(全国各地から未知の若手作家の優れた才能を紹介するという、現代美術を中心とした企画展)を開催中ですが、足を運ぶという方はさほど多くないでしょう。

 そんな中、県内で開館している美術館があります(この記事が出たときは状況は変わっているかもしれませんが)。
ひとつは、蕨の<河鍋暁斎記念美術館>。同館のHPには、

 幕末から明治前半の江戸・東京で活躍した狩野派絵師・暁斎の曾孫が設立した美術館。伝来の下絵・画稿類を中心に3000点余を所蔵。1,2ヶ月毎にテーマを替えて展示し、暁斎のバラエティに富んだ作品をご覧いただけます。

と説明されています。
江戸の絵師として活躍した河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)の話をすれば、それだけで何冊かの本になりそうです。一般的には酒宴の席で即興で描く「席画」が有名ですが、それだけではありません。
ニコライ堂や旧三菱一号館の設計で著名なジョサイア・コンドルが暁斎の弟子となり、『河鍋暁斎』を著していますが、そこには暁斎が狩野派を超越した絵師であることの他、使用する絵具、画法などがこと細かに描写されています。
ブログ筆者は、暁斎は江戸の絵師の中でも飛びぬけた才能の持ち主であると考えていますが、コロナ騒ぎが落ち着く日が来れば、いずれまた注目を浴びる絵師だと思います。

もうひとつは、東松山の<原爆の図 丸木美術館>です。
この美術館は、説明の必要がないくらい有名です。美術館のHPには次のようにあります。

 原爆の図丸木美術館は、画家の丸木位里・丸木俊夫妻が、共同制作《原爆の図》を、 誰でもいつでもここにさえ来れば見ることができるようにという思いを込めて建てた美術館です。
丸木夫妻は、広島に投下された原子爆弾の様子をいち早く目撃し、代表作となる《原爆の図》をはじめ、 戦争や公害など、人間が人間を傷つけ破壊することの愚かさを生涯かけて描き続けました。

 今回の新型コロナ感染防止のため、美術館内での朗読会等のイベントは中止を余儀なくされたようですが、今のところ開館はしているようです。半世紀以上にわたり、同じコンセプトで人々に訴えかける美術館の姿勢には敬服します。

■自宅のPCの中で「絵画鑑賞」
インターネット美術館などのサイトもありますが、ブログ筆者が時折見るのは、< Web Gallery of Art>です。
英語版ですが、[ENTER  HERE]から入ると、11世紀~19世紀までのヨーロッパの絵画や彫刻作品を見ることができます。
例えば、フェルメールの作品を見たければ、Artist  Indexの下部のAUTHOR に
Johannes  Vermeer  と入れ、SEARCH をクリックすれば、作品や解説、あるいは作家の伝記を見ることができます。
作家の英語名は、Wikipedia で調べればすぐにわかります。
たとえばカラバッジョ(Caravaggio)。Web Gallery of art では、〈204 pictures found〉つまり、204の作品を見ることができます。
ただし、シャガール(Marc Chagall)はブログ筆者のお気に入りの作家
なのですが、残念ながら、このサイトでは20世紀の作家は扱っていないので見ることはできません。
検索していけば、絵画鑑賞のサイトもいろいろ見つかると思います。コロナと雨で出かけられない今日のような日は、このような時間の過ごし方もいいかもしれません。

【追記】
◎東京駅八重洲口のアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)が、3/17から再開するそうです。以下、同館「お知らせ」より。

アーティゾン美術館は新型コロナウイルスの感染予防、拡散防止のため、3月2日(月)より休館しておりましたが、お客様に美術鑑賞の機会を少しでも多く提供するため、予定通りに3月17日(火)より再開いたします。
• 当館は日時指定予約制なので、時間枠の人数を制限することにより、展覧会をゆったりと鑑賞していただける環境になっています。
• また展示室は最新の置換空調システムを採用していますので、常時、空気が入れ替わる仕組みになっています。
ご来館に際しましては、当館ウェブサイトよりチケットのご予約をお願いいたします。

 予約制とはいえ、今の時期に再開することを決めたというのは、少しうれしい気がします。

「新型コロナ感染対策本部」を立ち上げたことを市民に伝えない上尾市

 上尾市内でも新型コロナウイルス感染者が出たことから、市民の関心や不安も大変高くなっています。ところが、ブログ筆者が確認したところ、すでに2/28に「対策本部」が立ち上げられたことがわかりました。

記事No.65

■立ち上げることになっている「市対策本部」
 非常に見つけにくいですが、「上尾市新型インフルエンザ等対策行動計画の概要」という資料(pdf)が上尾市のHPのキーワード検索で「対策本部」と入れると出てきます。

 担当課は明示されていませんが、上尾市の関係部署に問い合わせたところ、H26年に健康増進課で原案を作成し、市長政策室が市議会等で説明したようです。新型インフルエンザ「等」となっているので、当然ですが、今回の新型コロナウィルス感染対策も該当します。
内容は、背景や目的、対策の概念図、とあり、「対策本部の組織」まで細かく決められています。本部長が市長、副本部長が副市長&教育長はじめ、ずらずらと各部の部長が続きます。
ブログ筆者が健康増進課で確認したところ、2月28日に「対策本部」が立ち上げられたということです。しかしながら、現在までにそのことは市民に向けて公表されていません。

なぜそのことを市民に伝えないのですか」とブログ筆者が聞いたところ、「今のところ市の内部の調整段階で、市民への公表は控えている」「市民への公表時期は未定」だそうです。

 「概要」の「発生段階ごとの対策」では、市対策本部の立ち上げ時期は「国内発生期/国内で新型インフルエンザ等が発生した状態」となっており、今回、国立感染症研究所は次のように発表しています。

 2020年2月1日から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染症法第6条第8項の指定感染症に定められ、診断した医師は直ちに管轄の保健所に届け出ることが義務づけられた。

 つまり、上尾市が2月28日に対策本部を立ち上げたのは、時期としては非常に遅かったと言わざるを得ません。

■市長や教育長は市民向けの正しいメッセージを
 ブログ筆者は、感染防止対策本部を立ち上げたことや、感染対策についてのわかりやすく、正しいメッセージを上尾市民に伝えるべきであると、とりあえず健康増進課の担当者に要望しておきました。
畠山市長については、臨時休校に平方幼稚園を含めなかったり、上尾市の感染者情報について部分的に伝えなかったりというコメントが出されています。池野教育長にいたっては、市教委のHPを見る限り、子どもたちや保護者に向けたメッセージは全く発出していません。
 前出の「概要」の「対策本部の組織」を見ると、「本部長」は市長となっており、「副本部長」は副市長と教育長になっているのですから、市民に向けて、丁寧で正確な発信に努めるよう望むものです。

平方幼稚園を忘れた? 畠山市長のコメント

 新型コロナウィルス感染対策について、畠山上尾市長は何と言っているのでしょうか。遅ればせながら、上尾市のHPに「新型コロナウィルス関連情報」が載るようになりました。そこには、「市民の皆さまへ」と題した市長のコメントが掲載されているのですが…

記事No.64

■新型コロナに関する畠山市長のコメントとは

文字が小さく、読みにくい方はこちら
「上尾市立の小学校・中学校においては、3月2日(月)から26日(木)まで臨時休業をすることといたしました」とあります。
一方、同じサイトで「上尾市立小・中学校および平方幼稚園の臨時休業について」では、次のようになっています。

(1)対象
  全市立小中学校(小学校22校、中学校11校)、平方幼稚園
(2)期間
  令和2年3月2日(月曜日)から学年末休業日の前日まで
  なお、今後の感染状況の変化により期間が変更となる場合があります。

 お分かりのように、市長コメントでは「平方幼稚園」が入っていません。これは意図的なのか、それとも市長の頭になかったのか。
まさか、昨年の12月議会で「上尾市立平方幼稚園の園児数の減少及び市内民間幼稚園・認定子ども園の配置状況等、上尾市立平方幼稚園を取り巻く状況を総合的に勘案して同幼稚園を廃止する」とした議案が賛成者少数で圧倒的に否決されたことが原因ではないと思いますが。
(この記事を読んで、市側は日付はそのままで「平方幼稚園」という文言を加筆するかもしれません。要注目)

■肝心なことを誰も言わないのか?という率直な疑問
 上記で引用した「上尾市立小・中学校および平方幼稚園の臨時休業について」は、よく見ると市教委のHPにリンクしていて、[このページのお問い合わせ先 学校保健課]となっています。
そこには、教育長や教育委員のお歴々からの子どもたちへのメッセージは全く読み取れません。少なくとも、池野教育長は、市民や保護者、子どもたちに向けて何らかのメッセージを出すべきです。紙ベースで出していることも考えられます(これについては情報公開請求中です)が、せっかく市や市教委のHPがあるのですから、学校保健課に丸投げするのではなく、自ら発信すべきではないでしょうか。
市長が平方幼稚園に触れなかったことの訂正もそうですし、教育長に対して、「市民や保護者、子どもたちへのメッセージも必要です」となぜ周囲の誰も進言しないのでしょうか。またひとつ、上尾の現実を見せられた気がします。

◎(続報)上尾市図書館が、本日(3/6) から期限を定めずに休館となりました(図書館HPに記載されています)。その件について、上尾市の「新型コロナウィルス関連情報」サイトにはさきほど(9:25頃)載りましたが、市教委のHPの「新着情報」には載っていません。
教育機関である図書館については、市教委として新着情報を載せるべきだと思いますが、実際にはそうなっていないのは残念です。

〈後援〉とは「事業の趣旨に賛同する」ことです。(文末に関連続報あり)

 コロナ感染対策で全国的にイベント等が中止や延期されていますが、上尾市も例外ではありません。取りやめとなった様々な講座や集会等の中には、市や市教委が〈後援〉するものもあったでしょう。今記事では丸山公園での「釣り大会」を例に、市や市教委による〈後援〉とはどういうことなのかお伝えします。

記事No.63

■市&市教委が「釣り大会」を後援している例
 記事No.61
で触れたように、丸山公園で開催された【第16回県民総合体育大会  2003放流・家族釣りの祭典(釣り大会)】について、上尾市&市教委は〈後援〉しています。
それ以前にも、1991年・1990年に【放流・家族釣り大会】が開催されています(この他にも、もっと数多くあるかもしれませんが)。この「釣り大会」は、『広報あげお』に掲載されているように、上尾市が言わば「お墨付き」を与えた催しと言え、次のように説明されています。

(財)日本釣振興会埼玉県支部では、釣りをとおして青少年の育成、家族の対話、ふれあいを図るとともに、自然環境保護の重要性を浸透させるために「放流・家族釣り大会」を開催します。

 つまり、「釣りをとおして青少年の育成、家族の対話、ふれあいと図るとともに、自然環境保護の重要性を浸透させる」という趣旨に賛同するからこそ、市&市教委は〈後援〉をしたことになります。

■市教委の〈後援〉って何だろう?
 では、〈後援〉とはどういうことを指すのでしょうか。市教委が定めている〈後援〉等の定義は、「事務取扱要綱」に示されています。この要綱は2006(平成18)年3月31日に作成されたものであり、それよりも前(上記の例で挙げたことも含め)になされた[行政実例を文章化したものであると言えます。なお、上尾市も同じ日付でほぼ同一の内容の「要綱」を定めています。
「要綱」では、〈後援〉とは「事業の趣旨に賛同し、援助を行う意思を表示することをいう」となっており、〈共催〉〈協賛〉〈推薦〉についてもそれぞれ定義がされています。

■〈後援〉した事実に「時効」はありません。
ブログ筆者は、年明けに以下の内容で情報公開請求しました。

 本情報公開請求書の受理日(=2020.01.06)以前に、上尾丸山公園における「釣り大会」「釣り教室」「魚類の捕獲」(または同趣旨の催しを含む)について、上尾市教育委員会が後援したことが判別できる文書・資料等。

 これについて、市教委(担当=生涯教育課)は、この情報公開請求書を受け付けたわずか4日後に「文書不存在による非公開決定文書を決裁しています。ブログ筆者が情報の開示を求めた文書・資料等について、紙ベースはもちろん、PCの中もくまなく探すには、3~4日間という期間はあまりにも短いものであり、市教委の姿勢は<「非公開処分」先にありき>であったと言わざるを得ません。おそらく、「後援した証拠になる文書は、存在したとしても1年で破棄してしまえば、市教委には責任は無いから」ということで、こうした処分になったと思われます。
 しかしながら、文書保存年限が過ぎたとしても、例として挙げた、丸山公園の釣り大会を上尾市&市教委が後援したという事実は、決して消えるものではありません

 上尾市情報公開条例でも、次のように定められています。

(情報提供の推進)
第26条 実施機関(※)は、情報公開を総合的に推進するため、行政文書の公開を行うほか、市政に関する正確で分かりやすい情報を市民が迅速かつ容易に得られるよう、積極的な情報提供に努めるものとする。
2 実施機関は、市政に関する情報を効果的に提供するため、市民が必要とする情報を的確に把握するよう努めるものとする
   (※)実施機関=上尾市や上尾市教委を指します。

 つまり、上尾市&市教委は、市民が迅速かつ容易に情報を得られるよう、積極的な情報提供に努めること、そのためには市民が必要とする情報を的確に把握するよう努めるものとする、と明確に言い切っているのです。

 以上見てきたように、〈後援〉するとは事業の趣旨に賛同し、援助を行う意思を表示することです。丸山公園でおこなわれた「釣り大会」の趣旨に賛同したという事実は消えないのですから、市&市教委は確かに〈後援〉したということを踏まえたうえで、市民に向けてわかりやすい情報提供をする責任があります。その意味からすれば、文書保存年限を理由とした「時効」などはあり得ません。

◎(関連続報) 上尾市関連ではありませんが、この記事を投稿した後に、<外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求>というニュースが報じられました。それがこちらの報道記事
前回(2015年)から態度を豹変させ、「外務省の〈後援〉がほしいなら、原発事故には触れるな」というのは、<政権への忖度と政権からの圧力>であることは誰の目にも明らかです。
東京新聞の記事によれば、<被団協の木戸季市事務局長は「外務省の言い分は、展示内容がNPTが掲げる原子力の平和利用を妨げるというものだった。だが、福島やチェルノブイリのパネルを削除すると、核の被害や非人間性を訴えることが難しくなる」と指摘。後援がなくても内容を変えずに原爆展を開く方針だ>ということです。政権からの圧力に屈せず、原爆展を成功させていただきたいと思います。