こんなにある、「教育に関する市民アンケート」についての疑問の数々

現在、上尾市のHP(新着情報)と、教育委員会のページの(新着更新情報)に、「教育に関する市民アンケート」が掲載されています。しかしながら、このアンケートを実施することについては、教育委員会の定例会で事前の報告がありませんでした。
今記事では、HPに
唐突に現れた「教育に関する市民アンケート」についての疑問点などについてお伝えします(記事の最後に、先日の「上映会」のお礼も掲載しました)。

No.364

🔸どんなアンケートなの?
上尾市HPの教育委員会のページに、「教育に関する市民アンケート」という名目で掲載されています。その概要は次のとおりです。


アンケート調査の概要の「1.目的」の中で、〖「第期上尾市教育振興基本計画」の策定にあたり…〗 と記載されているのは、「第4期上尾市教育振興基本計画」の脱字と思われます(よほど急いでこのアンケートを作成したのでしょうか)。
また、「3.所要時間」については10分程度と記載されていますが、私(当ブログ館主)が回答した感触では、「きちんと考えれば10分ではとても足りない」と言えます。
このアンケートはwebアンケートのみで、「紙」での回答はできません。
つまり、
「たまたまweb上でアンケートの存在を知った市民」しか回答できないのです。

次に、設問の中身を見ていきましょう。

🔸設問の中身とは?
設問は全部で10問ありますが、ここでは、最初の5問について表示します。
なお、回答の「その他」の自由記述は私の回答です。


ずいぶんとザックリとした設問ですね。
「あてはまるものを選択してください」という時点で、誘導的な質問であることが見て取れます。設問の選択肢も、教育委員会の価値観に基づいていると言わざるを得ません。
また、自由記述の欄に自分の意見を書こうと思っても、スペースに限りがあります。


のとおり、設問1~3までの並びは、いわゆる「知・徳・体」についてです。
問3の「食育の充実」や「学校給食の充実」は、「何をもって充実とするのか」だけでも長い回答となりますが、そういう形式にはなっていません。


問4も選択肢が限られていますし、「あてはまるものをすべてを選択」と言われても、「自立する力の育成は、これだけではないのでは?」と考える市民も多いはずです。

「多様なニーズ」とはいったい何でしょうか。また、「インクルーシブ教育」とは何か知っている市民はどれほどいるのでしょうか。語句の説明が圧倒的に不足しています。

🔸記載すべきところに記載がされていません
webアンケートであるにもかかわらず、上尾市のHP 市民の声 市民アンケート調査 に進んでも、次の画面が表示されてしまいます(HP閲覧日=5月28日)。


なぜか、「※実施中のアンケートはありません」と表示されています。
「教育アンケート」の担当課である教育総務課と、市のHPの担当課である広報広聴課の連携不足でしょうか。変ですね。
(市の担当職員が当ブログの記事を見たあとで、急いで直すかもしれませんが、アンケートの〆切が6月7日となっていますので、間に合うでしょうか?)

🔸教育委員会定例会・臨時会での報告は全くありません
市民を対象としたアンケートを実施する際には、「報告事項」として、教育委員会定例会の議題にするのが通例ですが、今回はその気配はありません。
念のため、今年の1月から5月までの教育委員会定例会の議題を確認しましたが、このアンケートについての議題はありませんでした。こうした対応にも「??」が付きます。

🔸アンケート開始の時期への疑問


「アンケート回答リンク」に進むと、この画面が表示されます。
受付時期は5月23日~6月7日となっていますが、更新年月日は5月27日なのです。
とても変ですね。
アンケートの受付開始が5月23日であるにもかかわらず,更新月日(すなわち、HPに記載した日)がその4日後になっているのはなぜなのでしょうか?

🔸結論:目的も手段もよくわからないアンケートは不要では?
今記事では、「教育に関する市民アンケート」の「おかしな点」について、画像も紹介しながら述べてきました。
この種のアンケートを実施する際は、少なくとも事前に教育委員会定例会の議題とすべきではないでしょうか。また、市民へのアンケートなのですから、webアンケートだけでなく、紙での回答も可能にすべきです。
さらに、広報広聴課とも連携して、HP上の「市民アンケート」にも記載すべきです。

当ブログでは、このアンケートについての疑問点などについて情報公開請求しますので、結果がわかりしだい、お伝えする予定です。

 

🔸上映会成功のお礼
当ブログNo.361記事でお伝えした、岸本聡子さんが杉並区長に当選するまで、そして区長になってからを描いたドキュメンタリー映画『〇月〇日、区長になる女。』の上尾での上映会が5/22におこなわれ、成功裏に終了しました。
当日配布した参加者へのアンケートでは、次のような感想やご意見が寄せられていますので、その一部をご紹介します。

*市民の力があつまれば社会が動かせることに感動。
*対話を重視して政策を作っていることがすごいと思った。
*一般の人が選挙に参加しているのがすばらしい。本来選挙はこうあるべきです。
*とても良かった。何回も見たい映画です。
*女性のパワーがすごい!
*住民の意見をよく聞くことの大事さを知りました。
*映画の中だけでは紹介しきれないところもあったと思いますが、岸本さんの葛藤も含めて精いっぱい奮闘する姿に共感し、すがすがしさを感じました。
*みんながこの人に市長になってもらいたいというような候補者を!見つけられるといいな…
*住民とのタウンミーティングを望みます(市長も教育長も)
*このような映画上映の場を作って下さりありがとうございます。
*もっと政治のことが気軽に話し合える雰囲気をみんなで作っていけたらと思います。

参加されたみなさま、ありがとうございました。

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