市民が提出した「上尾市教育委員会に対する請願」が採択されました

朗報です。
この4月から、教育委員会に対する請願の提出が可能になりました。
そこで私(当ブログ館主)は、4月1日付けで『請願書』を提出しました。
一昨日(4月23日)開催された上尾市教育委員会4月定例会の席上、提出した請願についての意見陳述が許可され、請願は無事採択されました。
今記事では、新制度である「上尾市教育委員会に対する請願」についてお伝えします。

No.392

🔸採択された請願とは?
私が教育委員会に提出したのは、『教育委員会の会議を非公開とする際の慎重な判断および採決の可視化に関する請願』という、長い件名の請願です。
この請願は、次の2つの内容を含んでいます。

(1)教育委員会の会議を非公開の審議とする判断は、「地方教育行政の組織および運営に関する法律(=地教行法)」の原則と情報公開条例に基づき、事案ごとに根拠を示して慎重に行っていただきたいこと

(2)非公開決定の採決は、出席教育委員の3分の2以上の賛成が必要であり、その可視化のために「挙手による採決」を求めたいこと。

以下は、実際に提出した『請願書』です(資料を含め、8ページあります)。
※PC画面をごらんの方は、最下部の⇩をクリックすると、次ページに進みます。
市民からの請願

提出した請願が採択された今、「やっとここまで来たか」という思いです。

🔸「教育委員会に対する請願の処理に関する規則』の制定
市民として教育委員会に請願を提出する」ということについては、まさに紆余曲折がありました。このことについては、当ブログ記事No.388市民からの請願を察知? 市教委が大急ぎで制定した『規則』への懸念」で、今までの経緯も含めて詳しく書いてありますので、ぜひそちらもお読みいただければと思います。

「教育委員会に対する請願」に関する『規則』や、詳細を定めた『規程』については、すでに市のHPに掲載されています。

上尾市教育委員会に対する請願の処理に関する規則」(上尾市例規集)

➡「上尾市教育委員会に対する請願の処理に関する規程(訓令の一覧)

以上の『規則』・『規程』の中身を整理すると、次のようになります。

請願の提出方法や記載事項は?
*上尾市教育委員会に対して請願しようとする場合は(個人・団体とも可)「請願書」を提出します。「請願書」には、請願者の住所、氏名、請願の件名・趣旨を記載します。
提出された請願の扱いは?
*教育長は、請願書を受理したら、速やかに教育委員会の会議に付します。
※今回私の請願提出日は4月1日なので、4月23日の定例会審議に間に合いました。
もしも請願提出日が4月9日以降であったならば(=4月定例会の14日前よりも後で提出された場合)、次回の5月定例会で審議されることになります。
*教育長は、提出された請願が「軽易な事項」である場合は、定例会・臨時会の議案とせずに、処理をすることができます。
議案として扱われない「軽易な事項」とは?
(1)既に実現し、または実現の目処がたっているもの
(2)日常的な事務処理に係るもの

意見(事情)陳述について
*請願の提出者が意見(事情)陳述を希望する場合は、「請願書」と同時に「陳述申出書」を提出します。教育委員会が許可すれば、定例会等の当日、意見陳述が可能です(陳述時間は、およそ10分以内です)。

おおむね以上となりますが、今後は、教育委員会への要望や提言を実現するために、「教育委員会に対する請願」は極めて有効な手段となることは間違いないでしょう。

🔸ある教育委員からの意見
私の意見陳述については、教育委員から特に質問はありませんでしたが、傍聴席に戻った後は、何人かの教育委員から意見や感想が出されました。
その中で、教育委員のお一人は、「請願書の【資料1】(=令和2年教育委員会4月定例会報告事項および会議録)については、知らなかった」と率直な感想を述べています。

つまり、「請願書」に記載したとおり、せっかく6年前に「市議会に提出する案件であることをもって、非公開とするものではない」と報告されているにもかかわらず、教育委員が入れ替わる際に、そのことが伝えられていなかったことが明らかになったと言えます。

🔸事務局の抵抗? 教育総務課長の釈明とは
教育委員会事務局は、今回私が提出した請願についてどう捉えたのでしょうか。
教育委員から「この請願が採択された後の採決はどうなるのか?」との質問に、教育総務課長は次のように回答しています。

教育委員の質問についての教育総務課長の発言の趣旨
教育委員会の議案の採決は、『上尾市教育委員会会議規則』により行われています。
採決は、教育長が委員に対し、問題について異議の有無を諮る方法によって行う、と定められていますので、今のままでも問題はありません。

しかしながら、この教育総務課長の発言は、意図的なのかそれとも無知なのかはわかりませんが、明らかに誤っています。
なぜならば、私が提出した請願は、「教育委員会の会議を非公開とすることの賛否を問う際は」と限定しているからです。
このことについて、「上尾市教育委員会会議規則」を確認してみましょう。

「上則」
(採決)
第9条 会議に付された事件(法第14条第7項ただし書の発議に係るものを除く。)のうち、採決を要するものについては、討論が終局した後、教育長が問題を宣告して採決しなければならない。
第10条 採決は、教育長が委員に対し、問題について異議の有無を諮る方法によって行う。
2 前項の規定にかかわらず、教育長は、必要と認めたときは、委員に対し1人ずつ賛否の意見を求める方法又は記名若しくは無記名投票の方法によって採決することができる。

このとおり、第9条は、(法第14条第7項ただし書きの発議に係るものを除く)と除外規定が定められています。
「法」とは「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」であり、その14条7項ただし書きとは次のことを指しています。

「地方教育行政の組織及び運営に関する法律
第14条第7項
教育委員会の会議は、公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、教育長又は委員の発議により、出席者の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる。

つまり、私が提出した請願については、「非公開審議とされた案件」を対象にしているので、そのことを除外している「上尾市教育委員会会議規則」を持ち出すのは、明らかに的外れであると言えます。

しかしながら、請願提出者が退席した後、教育委員が事務局に見解なり根拠を質問した際に、事務局が誤った回答をした場合には、請願提出者は異議を唱えることができません
これは今後の大きな課題として解決されるべき問題だと思われます。

🔸ブログ読者からの励ましのメッセージ
今回の請願採択の結果について、何人かの方に報告をしたところ、当ブログの読者の方から、次のようなメッセージをいただきました。

請願採択、おめでとうございます!
安易に会議を非公開にせず、市民の知る権利を優先する慎重な判断や、誰がどの議案に賛成・反対したのかを明確にし、委員の責任を可視化することは重要な前進ですね。
制度の壁を破って自ら意見陳述をされた行動力、本当に尊敬します。

本当にお疲れ様でした。

当ブログでは、こうした励ましのメッセージや、読者のみなさまのご意見やご感想を糧にして、市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えていきます。

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