市民が提出した『請願』を5か月間も放置している「教育委員」って?

前記事の続報です。
私(当ブログ館主)と他の市民が連名で教育委員会宛てに提出した『請願』。
長期間経過しているにもかかわらず、この『請願』が審議がされていないことについて、私は「行政不服審査請求」を提出したところ、教育委員会5月定例会(5/23)で審査がされました。今記事では、このことに関連してお伝えします。

No.325

🔸教育委員会宛てに提出した『請願』とは?
以下が、今回提出した『請願』です(A4版2枚。最下部に改ページ機能あり)。
請願

この『請願』は、読んでいただければお分かりのように、
教育長や教育委員が出席して、児童・生徒を含めた市民との懇談会を開催する
ことを求めています(上尾市の教育行政を理解してもらう良い機会となるはずです。新座市では、同趣旨の「市民懇談会」が年3回開催されています。)。

回数や会場については市教委に一任するという、言わば「縛りが少ない」にもかかわらず、教育長や教育委員は『請願』の審議をしません
提出者である私としては、『請願』の補足説明に書いた「参加対象者は幅広し年代とし」「できるだけ児童生徒の参加を優先する」という文言が教育委員の意に添わなかったのかと考えてしまいます。

🔸長期間放置された『請願』はどうなっているの?
市民が『請願』を提出したにもかかわらず、教育委員会から何も反応が無ければ、「提出した請願の扱いは、今現在どうなっているの?」と考えるのは当然です

今回、1月4日に『請願』を提出しているのですから、1月から3月までの定例会で『請願』の審議がされなければ、「相当長期間にわたって何らの対応もされていない」と考えられます(このような状況を「行政による不作為」と言います)。

🔸《行政不服審査請求》を提出
このような場合、市民としての対抗措置として「行政不服審査制度」があります。
1月から3月までの教育委員会定例会で『請願』の審議がされないため、私は3月22日に《行政不服審査請求》を提出しました。

以下、私が提出した《行政不服審査請求書》です(全3枚。改ページ機能あり)。
審査請求書
この審査請求で述べているとおり、私が考えている「市教委の不作為」は次の2点です。

⑴ 『請願』が教育委員会定例会で3か月にわたり審議されていないこと。
⑵ 「教育委員会」自らが能動的に発出した文書等が請求人には届いていないこと。

この内、⑵については、市民が『請願』を提出したにもかかわらず、「今どうなっているのか」という進捗状況が、市教委側から「能動的に」伝えられていないことを指します。

あらためて、審査請求書の3枚目で述べた請求人(=私)の主張を確認します。

請求人は《『請願』の中身、すなわち、市民との上尾市の教育についての懇談会を開催することについて、教育長および教育委員はどう考えているのか》については、全く知らされていません。
とりわけ、「教育委員会」が,文科省が説明するところの、「レイマンコントロールとしての教育委員会」であるならば、『請願』の趣旨は十分に理解されるものと請求人は考えています。
可能な限り速やかに『請願』についての審査を望むものです。

教育長と教育委員は、『請願』の中身について考えていただきたいものです。

🔸「審査請求」の結果は「却下」
今一度言いますが、5月の教育委員会定例会で「審査」されたのは、上記「審査請求」についてであって、『請願』そのものの審議ではないのです。

結果は、5月定例会の議案36号として、「不適法により却下」とされました。
他の市民が提出した2件の別件「審査請求」も同様の扱いを受けています。

この事実を客観的に見れば、
上尾の教育にとって良かれと考えて市民が提出した『請願』にもかかわらず、あろうことか教育長も教育委員も『請願』の中身には触れずに「門前払い」をした。
ということであり、紛れもなく上尾市の教育行政にとっての「汚点」となります。

🔸大塚教育委員の発言
5月定例会の席上、私が提出した「審査請求」に関して、大塚崇行教育委員(教育長職務代理者)は、次のように発言しています。

*(大塚崇行教育長職務代理者)『請願』は「教育長・教育委員と市民との懇談会」となっているが、教育委員の立ち位置は市民の代表という立場である。

正確な発言は会議録の公表を待ちますが、聞いていて「自分たちの都合の良い時だけ市民代表などと言わないでほしい」と言いたくなるような発言でした。
上尾市教育委員会のHPはもとより、冊子『上尾の教育』にも「教育委員は市民の代表」などとはひと言も書かれていません。
私は教育委員が「市民」であることは否定をしませんが、選挙で選ばれたわけでもなく、市議会で人事案件として同意されてはいるものの、教育長や教育委員の人選については「不透明感」がついて回ります
また、上述の枠内の「レイマン・コントロール」に関する教育委員の発言は聞いたことがありません。

何よりも、『請願』の(参考)で示した新座市の例では、

◎新座市教育委員会では、教育行政に対する意見や要望等を把握し、教育行政の推進に反映させるため、市民と意見交換を行う「教育懇談会」を年3回開催しています。

とあり、まさに「市民と意見交換を行う」とされています。
大塚教育委員は、新座市の「教育懇談会」の取り組みも否定するつもりなのでしょうか?

🔸『請願』そのものはまだ審議されていません
5月の教育委員会定例会で審査されたのは、「教育委員会として何か月も『請願』の審査をしないのは不作為である」との裁決(=却下)でしたが、まだ『請願』そのものが否定されたわけではありません

教育委員は、自分たちの「さじ加減」で市民からの『請願』の審議を拒むのではなく、以前請願を審議したように、市民の願いに向き合ってもらいたいものです。

当ブログでは、これからも上尾市の教育行政を少しでも良くしていくために、市民として許された範囲で、「では、どうするか」を考え、行動していきます。