「家族の世話」もダメ!? 上尾小の〈在宅勤務要綱〉(追記あり)

コロナ禍の影響で在宅勤務が推進されている現在、学校に勤務する教職員も例外ではありません。ところが、上尾小学校が作成した「自宅勤務要綱」は、厚生労働省が示しているガイドラインとは真逆のものであることがわかりました。

(追記)
上尾小HPから「要綱(追加・補説)」が、4月24日の時点でやはり削除されました(「要綱」は残っています)。このブログを読んで、すぐに削除するとは、上尾小の校長の<保身力>は相当なものです。

記事No.76

🔷上尾小の「自宅勤務に関する要綱」とは?
 上尾小のHPには、「新型コロナウイルスの感染症拡大防止のための自宅勤務に関する要綱」が掲載されており、その(追加・補説)には次のような項目があります(以下、該当の文言を示します)。※ブログ筆者の当該HP閲覧は2020.04.22です。この記事を見て削除されるかもしれませんので、閲覧される方はお早めに。⇒ 04.24の時点で削除されています。

1  自宅勤務(校長の命令による自宅での出張)
(3)自宅勤務・業務中は、職務専念義務があることから、外出が禁止されるとともに、家の片付け、家族の世話、テレビの視聴、その多(原文ママ)家事全般や趣味などの行動(トイレ等除く)はできない。(上尾小の職員は「服務の厳正」を図る。)

いかがでしょうか。まず、「校長の命令による自宅での出張」という文言に違和感を覚える方も多いと思われますが、これは条例による「出張」の定義が「職員が公務のため一時その在勤官署(この場合、上尾小学校)を離れて旅行する」となっているからです。公務員が使う文言はわかりにくいですね。なので、もし終日自宅勤務である場合は、「出発地・到着地ともに自宅(直行直帰)」の「出張」ということになります。

 また、様々な禁止事項が羅列されていますが、「家族の世話はできない」というのは、どう考えてもおかしいと思いませんか?この文言を見ると、子どもが泣いていても、介護の必要がある家族の世話も、在宅勤務だからダメということになってしまいます。

 ちなみに、教員の在宅勤務の中身の例示としては、教材研究/プリント作成/学習指導計画等各種指導計画/業務に必要な法令・法規の知識習得等 などが示されています。

🔷厚生労働省などのガイドラインでは
 現在、国でも在宅勤務を強く推進しています。たとえば、厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署が作成している「自宅でのテレワークという働き方」では、「労働者にとっては、子育てや介護をしながら、また病気やけがの治療をしながら、自宅で働くことができるという魅力があります」と明確に述べられています。

 つまり、コロナ感染対策が強く求められている現在、子育てや介護をしながらでも働けるというのが在宅勤務の趣旨なのです。このことを上尾小の校長はわかっていないようです。

🔷結局、学校教育部長の行き着く先は<保身>
このブログで何度か事実をお伝えし、警鐘を鳴らしてきましたが、市教委の学校教育部長が小学校に異動する際は、ここ20年、例外なく上尾小となっています。現在の今泉校長もその例によります。

 上尾小の「自宅勤務に関する要綱」は、結局は校長が誰かから「何か言われたとき」のための言い訳を意識したものです。つまり、今泉校長自らの<保身>のための「要綱」であると言わざるを得ません。

 現在のような状況ですから、教員が在宅勤務していようと、そのことについて保護者や地域の方も「何か言う」ことも考えにくいことですが、もしもそうした声を耳にしたら、校長は「現在、教員は自宅勤務となっています。何かありましたら、責任は全て校長である私にあります」くらいのことを言う度量の広さが必要でしょう。

コロナ禍における自宅勤務のあり方について、厚生労働省や関係機関がどのような指針を出しているのかなど、調べればすぐにわかることです。残念ながら、上尾小の「自宅勤務に関する要綱」を見る限り校長にはそうした心配りは全く認められません。

“「家族の世話」もダメ!? 上尾小の〈在宅勤務要綱〉(追記あり)” への4件の返信

  1. 小泉何という名前ですか、フルネームでお願いします。
    顔写真があると分かりやすいです。

  2. ?です。
    きちんと本文に名前と写真を入れるほうが良いです。

    1. ご指摘、ありがとうございます。

      一応、記事の中に「現在の今泉校長もその例によります」とあり、校長の名前は出したつもりでいますが、フルネームのほうがよい、というご意見ですね。
      参考にさせていただきます。顔写真については、必要があれば公開された写真を掲載します。今記事では、内容が問題なので、写真掲載は考えませんでした。

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