池野教育長の本性は[その場しのぎ] ー 平方幼稚園問題(その4)

平方幼稚園をめぐる問題は,今回で4本目の記事となります。この問題を検証していくと,教育長や上尾市教育委員会による「その場しのぎ」の対応,あるいは職務代理者の問題発言などが目につき,市民に背を向ける体質がいよいよ明らかになってきました。

No.125

■教育長の「その場しのぎ」の発言を検証
2020.09.17に実施された平方幼稚園の保護者や関係者と教育委員会との話し合いの席上,池野教育長や教育委員職務代理者の発言を「その場しのぎ」「思いつき」という括りで整理してみましょう。
以下,教育長や職務代理者の発言と,それに対する反応やブログ筆者の感想を記しました。

[見苦しい言い訳]
(池野教育長)<行政改革について>皆様にとっては、本当にはなはだ教育委員会が何の力にもならない、という風なお気持ちを持たれたのは当然だと私も思っています。本当に申し訳なかったと思います。力が足りないというのであればそれなんですけれども,なかなかこの牙城を崩すのは,現状もなかなか難しいところがございます。
(池野教育長)<給食導入に関して>なんとか,あの,時間が限られていたという焦り,といいますかねというのがあったと思います。その中で,なんとか試行でもいいからやらせてもらえないかという中でやっぱそれが実現できなかったというのが実態であります。
(池野教育長)<平方小空き教室利用に関して>それは,国の方に承認を取ればいいのですから,私からすると,事実そのことで,いろいろ各課がやったんですけれども,ま,結局できなかったことからすれば,いいわけにすぎないと皆さまが感じられて当然だと思います。
[心にもない謝罪]
(池野教育長)コロナ禍がありまして,4月からすぐに対応が出来なかったことにつきましては,心からお詫びを申し上げたいと思います。
(池野教育長)ま,あの,行政としてですね,結局大局的に時間軸のあるいは長期的な見地に立って,判断した結果,ま,あー当時(2017年当時のことらしい)これについてもご要望に応えられなかった,ということは私としても慚愧に堪えない次第でございます。
[本当にそう思っているのかわからない発言]
(池野教育長)<2019年12月に閉園条例が否決されたことについて>私も議会での否決をいただいたことは非常に重く受け止めています
(池野教育長)<予算要求について>教育委員会が,じゃ,しょうがないですよねと言ってしまったら,いけないということは常々思っております。
[自らの力不足を認める発言]
(池野教育長)<行政改革について>なんとか風穴をあけたかったんですが,ま,力不足だったというしか,言いようがないですし,わたくし自身の責任であるという風にしか,あっ,言えませんので,本当にここでは,私自身の気持ちとしては,本当に,え,まー慚愧に堪えない,自分としては,ま,恥じ入るところでございます。
[出席者から:教育長に苦言を呈する発言]
それぞれの部署からの意見要望等がなければ行政改革がまとまっていきません。行政改革の委員や担当の責任に転嫁を絶対にしないでほしい。これは教育委員会,教育長,池田課長も含めて肝に銘じてください。最終的に「これは市が決めたことだから」「我々は市に言えないから」これは逃げです。
[その場しのぎの発言]
※言っていることとやっていることが違う典型
(池野教育長)教育というのは,私は費用対効果だけではないと思っているんです。費用対効果は大事なんですけれども,私は教育っていう,教育行政というのは,それまったく他の一般行政と同じように考えたらなにもできないということを常にお願いしてきました(注:どこへお願いしたのか不明)。
(池野教育長)教育に一番大事なのは,やっぱり,え,その,将来に向けてどれだけ投資するかと。…ここは,投資として,ここには予算をつけてほしいということを正直,市長も含めて行政の中でそうした予算を精査する方々にはお願いしてきたつもりでいます。
(池野教育長)やはり,本当にあの,これが,理解していただけなかったっていうのが,私の本当に力不足だったと思っていますが,しかしわたしは,べつにそれでもうあきらめてしまったつもりは全くありません。
(池野教育長)やっぱり市長部局の方におねがいすることはきちんと今後もなんとか,何ができるか,何だったらできるのか,検討していきたいなという風に考えております。

教育長の発言についてのブログ筆者の感想:昨年12月に上尾市教育委員会が市長経由で提出した「平方幼稚園廃園条例」が出席議員全員により否決されたことについて,教育長は「非常に重く受け止めている」などと口では言っていますが,条例提出までの教育長は「では廃園ということでいいですね」「説明は事務局のほうでよろしく」などと軽く見ていました。その「ツケ」が回ってきたというのが実態です。
また,9/17の保護者との話し合いの中では「費用対効果だけではない」「将来に向けての投資」などと言っていますが,教育長の考えの根底に「廃園ありき」があったのは明らかです。むしろ「その場しのぎ」の言葉の羅列は,外形的に保護者に寄り添うように見せかけるだけ罪深いとも言えるでしょう。

本当に池野和己氏が「自分の責任と力不足を痛感し」「慙愧に堪えない」で「恥じ入る」のであれば,自ら即刻教育長の職を辞任すべきでしょう。

[なぜそういうことを言うのか分からない細野氏の発言]
(細野職務代理者)ドラえもんの中にはジャイアンがいてのび太がいますけれども,あれは何かというと,僕は子どもの社会だと思っています。すなわち言葉は不適切かもしれませんが,いじめるような子もいて,いじめられるような子もいてそれをどこか抑える子もいて傍観している子もいる。すなわちいろんな子どもたちがいるというのがやはり小学校幼稚園は重要だと思っています。

細野氏の発言についてのブログ筆者の感想:これが本当に上尾市の教育行政に責任を持つ「教育長職務代理者」の発言でしょうか。教育委員会は「いじめ」を無くす取り組みをしていて,教育委員会定例会でもそのことを議題に上げているはずです。「言葉は不適切かもしれませんが」と前置きしながら,それでも「いじめる子がいることがやはり小学校幼稚園では重要」と言って憚らない姿勢は教育長職務代理者として極めて不適格だと思います。

また,細野職務代理者については,教育委員会定例会での発言の問題点も次のように指摘されています。「(平方幼稚園の)役割は終わった」というのは,絶対にしてはならない発言だと思います。

[出席者から:教育長職務代理者の2019年6月の定例会での発言について]
去年の6月の教育委員会の定例会の時の議事録を読ませていただきました。
教育委員会の方からいろんな話が出て,最後に細野職務代理者から「平方幼稚園はその役割が終わった」という意見が出て,そして池野教育長から「それでは廃園でいいですね」。ところが議事録をじっと読ませていただいたんですが,教育委員会として閉園について議論もしていない,提案もしていないんです。ところがどっかのところで急に廃園でいいですね,役割終わりましたね,て話が出ました。

■平方幼稚園園長からは「まともな」指摘が
一方で,10.07の保護者説明会では,平方幼稚園の園長から次のような指摘がされています。

(平方幼稚園園長)
数年前から上尾市の小学校には,すべての学校に特別支援学級を設置してくれているんですよ。それは,たとえ一人でも学級を設置しているんですよ。ということは,一人でも地域にお子さんがいたら地域で育てよう。上尾市の素晴らしい考えだと思っています。他の市町によっては,いくつかの学校でも違う学校に行って特別支援学級に通うっていうのが結構多いんですよね。上尾市は全ての学校なんですよ。これは,上尾市が勝手に判断することじゃないんですよ。埼玉県教育委員会にしっかりお願いしてやっていくもんなんですよね。特別支援学級は,教育は,今はこういう状況にあります。だったら,幼児教育,一人でも地域に入れたいっていうお子さんが家庭があるんだったら同じように考えていただきたい

園長の発言は,大変重要な指摘です。たとえ一人でも,少人数でも,上尾から公立幼稚園を消してはなりません。そのためにはどんな努力も惜しまないのが教育委員会の本来の役目であるとブログ筆者は考えます。

4回にわたって平方幼稚園の問題を取り上げてきましたが,現在は「閉園はしないが募集もしない」という状況となっています。これは教育長や職務代理者,あるいは教育委員会事務局の責任であることは明白です。ブログ筆者はこの問題について深い関心を寄せていますので,引き続き情報公開請求等をおこなっていくつもりです。
あらたな情報や動きがあれば,当ブログでお伝えしていきます。