市民からの請願を察知? 市教委が大急ぎで制定した『規則』への懸念
正直、驚きました。
「権力を持っている側(=教育委員会)の対応として、こういう手法もあるのか?」というのが私(当ブログ館主)の率直な感想です。
いきなりこのように始めると、「何のことなのか?」と思われる方も多いかと思います。
今記事では、私がなぜ現在開かれている市議会(3月議会)への請願をおこなったのか、また、残念ながら文教経済常任委員会の席上認めてもらえなかった「参考人陳述」で私が何を言おうと考えていたのかについて、経緯も含めて述べていきます。
事態を正確に把握するために、引用している資料等も多く長目の記事となっていますが、今、上尾市で実際に起きていることですので、資料も併せてお読みください。
※今記事の最後に「上尾市議会議員の皆さまにお願い」を掲載いたしました。
どうぞ今記事を最後までお読みいただき、3月議会最終日の請願採決には賢明なご判断をお願いいたします。
No.388
🔸教育委員会の「不可解な」対応
2年前の年明け、私は他の市民と連名で教育委員会に向けて『請願』を提出しました。
その内容は教育委員会と一般市民が上尾市の教育について語り合う、仮称「教育懇談会」開催を求めるというもので、新座市ではすでに85回も開催されているものです。
上尾で取り組まれている教育施策を、一般の市民(児童・生徒を含む)とともに考えていこうという中身であるにもかかわらず、教育委員会は理由も示さず、2年も前からずっと無視し続けてきた(=請願の審査すらしない)ことは、当ブログで以前から明らかにしてきました(No.358記事他)。
そこで、私は「請願を審査するためには、規程等を成文化することを含めて、市民が請願を出しやすくすればよいのではないか」と考え、市議会に「教育委員会への請願処理に関する規則等の整備を求めることに関する請願」を提出することにしました。
実際には昨年12月から各会派に働きかけ、2月5日に議長あてに提出しました。
(全2頁。最下部の ⇓ をクリックすると、次のページに行きます)
(再修正後)3月議会提出の請願
※『請願』記載の【参考資料1】は、「所沢市教育委員会請願処理規則」です。のちほど言及する上尾市の『規則』は、所沢市の規則を「見本」にしていることは、条文を比べてみれば明らかです。
また、【参考資料2】とは、「今まで上尾市教育委員会に提出された請願は3件であり、内、審査がされた請願はわずかに1件のみである」ことを示す資料となっています。
ところが、教育委員会は、私が『請願』を提出するために12月から動き始めたことを察知したとしか思えない対応をしてきました。
何と、私の『請願』に先んじて、請願の内容の半分をカバーする『規則』制定のための議案を教育委員会2月定例会に出してきたのです。
🔸事実関係を時系列で整理
これまでの教育委員会への請願についての市民の動き、教育委員会・議会の対応について、以下のとおり時系列で整理しました。
この資料は、市議会の文教経済常任委員会での参考人陳述で説明するために作成した資料を加筆してあります。ですが、残念ながら当日の参考人陳述は賛成少数で認められませんでした(理由は不明です)。
※全1頁。(市民)とは私ともう一人の市民のことです。
★時系列整理
このように整理すると、今まで市民が教育委員会あてに請願を出しても、教育委員会は何らの対応もしてこなかったこと、また、そうした対応に耐えかねて市民が「苦情申し立て」をおこなっても、教育委員会は市民に非常に冷たい姿勢であったことがあらためて浮かび上がってきます。
ところが、私が昨年12月から『請願』提出の動きを始めると、それを察知したかのように、教育委員会は「大急ぎで」対応を始めました。すなわち、教育委員会2月定例会で、新たな『教育委員会規則』制定の議案を提出したのです。
『規則案』提出の理由は「教育委員会への請願についての規程等の整備がされていなかった」ことと、「市議会の一般質問で要望がされた」からだそうです。
🔸『規則』制定に至る本当の理由は?
上の「時系列」でも明らかですが、もしも市議会の一般質問で要望が出されたから(規則を制定した)と教育委員会事務局が言うのであれば、情報公開請求で判明した次の事実 ー
すなわち、
「昨年の6月(=市議会で質問・要望が出された時)から11月までの半年間、教育委員会はこの件について何らの検討もしていない」という事実の説明がつきません。
つまり、「私が請願提出者として各会派まわりをしたこと」と、「教育委員会が『規則』制定のために大急ぎで動いたこと」とは無縁ではないと考えるのが自然でしょう。
🔸議員による一般質問と当ブログ記事との関連は?
ここで、「教育委員会への請願について」の議会一般質問について少し考えてみます。
星野良行議員がこの問題を取り上げたことによって、『規則』が制定されたことはその通りだと思われますので、星野議員の慧眼に敬意を表します。
一方で、私が「教育委員会に請願を提出したが、無視されている」ということについては、当ブログの記事として何度も発信していますが、中でも、昨年6月議会のすぐ前に発信した2つの記事をピックアップしてみます(青字クリックで、記事に飛びます)。
No.363記事(2025.05.14)
=「どうにかして市民提出の『請願』から逃れようとする教育委員会って?」
No.358記事(2025.03.20)
=「上尾市教育委員会は市民が提出した『請願』を無視し続けるのですか?」
これら2つの記事は、どちらも「市民が教育委員会あてに請願を提出しても、教育委員会は理由無しに全く無視している」という事実を指摘する記事となっています。
もしも、昨年6月議会前の2つの当ブログ記事が星野議員の目に留まり、一般質問のヒントになったとしたら、ブログ発信者としては大変ありがたいことです。
🔸制定された『規則』の問題点
では、2月定例会で制定された『規則』の中身とはどういうものなのでしょうか?
教育委員会2月定例会に提出された『規則』は以下のとおりです。
教育委員会令和8年2月定例会
大急ぎで作成したため、上の『規則』は、ほぼ所沢市の規則を「見本」としています。
ですが、見本の文言をよく確認しなかったのか、第2条第2項では、「請願書には、邦文を用い」までは同じですが、「(請願の)件名」がありません。
実際に請願を提出する際に、「請願の件名」は必要無いのでしょうか?
この『規則』の問題点はそれだけではありません。
第4条では、「教育長は、前条の規定にかかわらず、請願で軽易な事項については、適宜これを処理することができる」とあります。
ですが、請願が「軽易」かどうかを、教育長はどのように判断するのでしょうか?
市民が重要な内容だとして教育委員会あてに請願を提出しても、教育長が「軽易」と判断した場合、審査をされずに「処理しました」とされてしまうのでしょうか?
非常に懸念があります。
また、第7条では、「この規則に定めるもののほか、請願の処理に関し必要な事項は、教育長が定める」とされています。
これについて、3月4日の文教経済常任委員会の席上、金沢しょうこ委員(議員)からの「ほかに必要な事項は定めてあるのですか?」との質問に、教育総務課長は「定めていません」と回答しています。
つまり、教育委員会事務局(担当は教育総務課)は、とりあえず大急ぎで『規則』の案文のみを作成しただけ、ということは明らかです。
🔸上尾市議会議員の皆さまにお願い
これからの記述は、議員の皆さまへのお願いです。
教育委員会2月定例会で制定された教育委員会規則は、私が議会に提出した『請願』の主旨の半分しか満たしていません。
したがって、最終日の採決では、私の提出した請願に賛成していただくよう、再度お願いいいたします。
あらためて、市議会に提出した『請願』の要旨を確認します。
| 教育委員会への請願処理に関する規則等の整備を求めることに関する請願 |
| (要旨) 上尾市教育委員会への請願の取り扱いに関する規則や規程等を成文化することを含めて整備し、市民による教育委員会への請願提出を容易にするために本請願を提出します。 |
このとおり、私が提出した『請願』は、「規則や規程等を成文化することを含めて整備し、市民による教育委員会への請願提出を容易にする」ことが目的なのです。
したがって、『規則』として成文化するだけではなく、可能な限り「手続きに曖昧さを無くす」ことが必要であると考えています。
今記事で指摘したとおり、制定された『規則』は、教育長の恣意的な判断がされる余地があることや、実際の『取扱い要領』等が未整備の状態です。
再度のお願いです。
最終日の採決では本請願に賛成していただくようお願いいたします。