傍聴希望者23名は、上尾市教委による「学校廃止計画」への関心の高さの証左

5月の定例教育委員会の傍聴希望者は23名でした。これは、市教委が執拗に企図する「学校更新計画=実は学校廃止計画」についての市民の関心の高さの現われだと思われます。
入りきれなかった3名の方は、4月の私と同様、換気のために空けたドアの外で聞かざるを得ませんでした。ただ、4月の定例会での市教委事務局の対応の不十分さを何度か指摘したこともあり、広めの大会議室になったのは、少しだけ成果であると言っても良いでしょう。
今記事では、その教育委員会を傍聴した市民の方からの感想が当ブログに寄せられましたので、その投稿を中心にお伝えします。

No.164

🔷教育委員会5月定例会を傍聴して
以下、当ブログへの投稿です。

教育委員会(2021年5月27日)の議論を聞いた感想
Ageo0164
1.教育委員の仕事とは そもそも

⑴ 教育委員会制度の意義
政治的中立・継続安定性の確保・地域住民の意向の反映
 教育委員会制度の特性
=首長からの独立性・合議制・住民による意思決定 ですから、他の市民の意見を聞くことが教育委員としての大切な仕事です。行政の提案を承認する機関ではなく、住民の代表として意見を述べるべきです。

上尾市教育委員会は、上平保育所や平方保育所の問題で、市民が不満に思っていることは何だったのでしょうか。そのことの反省がない、今の教育委員を任命し続けてよいのでしょうか。

2.学校施設更新計画 基本計画

⑴ 背景(要旨)の問題点
①児童生徒数の減少 ②建物の老朽化 ③新たな教育や学習方法への対応 ④公共施設マネジメントの推進

順番はこのように書かれていますが、④が計画の中心ですと言い訳しています。

上尾市の最上位計画である「第6次上尾市総合計画前期基本計画」を根拠とし、「上尾市公共施設等総合管理計画」で財政支出が2055年度1792億円、この更新等に係る経費を35%削減すること。
それなら、個別施設ごとにしっかり計算すべきです。

経費を安くすることが本当の目的でなく、公共施設の面積削減が統廃合計画の主な理由と思える資料があります。『令和元年度 公共施設マネジメント調査研究会 報告書』令和2年3月 一般財団法人地域総合整備財団〈ふるさと財団〉

⑵ 児童生徒数の減少
前提となる児童生徒数の減少は確定した事実でしょうか。
少なくとも、一定年度ごとに児童生徒数の見直しが必要でしょう。
35年後の状況を正しく予想することができると思えません。

教育委員の一人は「コロナ禍で児童生徒数は予定より少なくなる」と発言していました。その根拠はどこにあるのでしょうか。

⑶ ③についての記述がありません。なぜ小中一貫校にすることが必要なのか質問する教育委員はいませんでした。

最近文部科学省は学級定数の見直しを進めようとしています。
そのことが今後どういう影響を及ぼすかについて質問した教育委員はいませんでした。

3.学校施設更新計画 実施計画

⑴そもそも住民説明会でどのように説明するかが議題にならなければおかしい。

「子どもの人数が減り、予算がないから、学校をなくします。」では、市民は納得するでしょうか。
少なくとも「統廃合によりどんな影響が児童生徒にありますか」
「悪影響がでないよう、どんな配慮をしますか」程度の議論をしてほしいです。

⑵学校ごとの再編(案)が具体化されました。

  年度順に並べると

   6年後 2027年までに 尾山台小 原市南小を統合

   8年後 2029年までに 大石南小 大石小を統合

   9年後 2030年までに 平方小 平方東小を統合

   9年後 2030年までに 鴨川小 富士見小を統合

   9年後 2030年までに 原市小中一貫校を開校です。 

 つまり、今年生まれた子どもが小学校に入学するまでに、なくなる小学校がでます。
(または入学しても卒業前に通学していた小学校がなくなります。)

 市民に説明し理解を得るには時間が少なすぎることを指摘する教育委員はいませんでした。保育所のときと同じです。

 Ageo0164さん、ありがとうございました。

この問題は、昨年実施された「市民アンケート」が布石となっていると考えられます。そのことを含めて、当ブログでも、この問題について引き続き高い関心を寄せていきたいと考えています。