疑問を契機にして、市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えよう

当ブログで発信している記事の数が300を超えました。
記事の大半は、私(当ブログ館主)が情報公開請求等で入手した情報(すなわち、行政保有の資料)に基づいています。というのも、市政や教育行政が抱えている問題について、表向きに公表された資料だけで全体を判断するのは難しい場合が多々あるからです。

今から4年4か月前の当ブログ最初の記事に、こう書きました。

タイトルの「オンブズマン」とは、このブログでは「市民的視座から、上尾市政や教育行政を注視し、問題点があれば指摘する」という意味で使っています。
※このブログで言う「市民」とは、上尾市在住あるいは在勤を問いません。また、権力との親和性が無い一般の「市民」という含意もあり、広範な「市民」の意味でもあります。

上尾市政(とりわけ教育行政)に関心を持てば持つほど「何でこうなの?」という疑問が少なからず生じてきます。
そうした疑問を契機にして、「市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えよう」というのが当ブログのコンセプトです。
具体的には、まず、市当局が保有しているものの、 web 等で公開されていない資料等を情報公開請求し、関連資料を入手します(資料が不存在の場合は、市の情報公開条例26条にしたがって、できるだけ情報提供してもらいます)。
次に、開示された資料等に基づき、
問題点を深掘りし、場合によっては議員に市議会で質問してもらいます。こうして、少しでも教育行政が改善の方向に向かうようにすることが当ブログの役割でもあると考えています。
今記事では、私が現在関心を寄せている問題(=これからの記事の予定)について取り上げていきます。

No.301

🔸現在当ブログで関心を寄せている事項(教育問題)
以下、当ブログで関心を寄せている事項について、とりわけ教育行政や教育問題について列挙してみます。

[市内中学校で起きたいじめ問題]

*市の「いじめ問題調査委員会」の人選の問題点。「元校長」はどうしても学校寄り・教育委員会寄りの発言になります。「元校長」は「いじめ問題調査委員会」には不要です。
*『令和5年度 上尾市教育委員会の事務に関する点検評価報告書』の評価者の一人は「上尾市いじめ問題調査委員会を設置したことで、どのような成果が得られたのかを具体的に市民に説明することが教育委員会としての最低限の責務」と述べています。このことについては当ブログで深掘りしていきます。
*学校で形式的な「研修」をさせるだけで、再発防止となるでしょうか?自己保身に終始する校長と教育委員会の責任が問われなければなりません。

[教員の時間外勤務問題]
*私は「来年度末で市内教職員全員が月の時間外勤務45時間以内」という「目標」は達成できないと考えています。なぜなら、市議会での教育長答弁は何らの具体策は無く、実際の取組は事務局まかせだからです。来年度末に「目標」を達成できなくとも、誰も責任を取らないのは明らかです。この責任は追及していく必要があります。
*国の「標準授業時間数」を大きく超えている学校があります。当然その分は時間外勤務に直結します。そもそも、標準授業時数を超えて、学力が上がるのでしょうか。
時間外勤務と「委嘱研究」との相関性は明白と考えられますので、検証が必要です。

[教員不足の問題]
11月1日現在、市内の学校で23名の教員不足となっています。その解消を学校に任せるだけでいいのでしょうか。
*教員不足を解消する(人を集める)には、「定時出勤・定時退勤・休憩時間の確保」を明確に打ち出せるかどうかにかかっています。

[市教委指導課&校長の資質]
*市教委(指導課)が市内全校に強制的におこなわせている「委嘱研究」は非常に問題が多いと言えます。そのことに気づかない(気づいても言わない)市教委事務局(指導課)に対する不信感が生じます。
*時折私は学校のHPに掲載される『学校だより』の校長の文章を読みますが、内容について疑問に思うことがあります。そのことも記事にしたいと考えています。
*上尾市教育行政の最大の問題点は、校長と市教委の異常なまでの親和性にあります。
(いつ自分が市教委事務局の一員となるか分からないので、市教委に対する批判をするはずがない、ということだと考えられます)
小中学校に勤務(県費採用) → 市教委に指導主事として異動(市費)→ 学校に戻る(県費で退職) この流れの中で、市が絶対にやってほしくないのは、市教委事務局職員のまま退職することです。なぜなら、採用したところが退職金を出す、という「公務員世界の不文律」を破ることになるからです。
*この悪しき関係性を無くしていくには、指導主事の数を減らすか、学務課長や指導課長、学校教育部長に市の職員を配置するなどの方策が有効だと私は考えます。

[教育委員の資質]
20年以上「全員一致・異議無し」の教育委員会定例(臨時)会。
その典型的な失敗例は「平方幼稚園廃園問題」でした。教育委員会の「全員一致」提案が議会で否決されたのです(周知のとおり、現在は廃園されてしまいました)。

*教育委員同士の議論は皆無であり、現状のままならば5人は不要です。法律(地教行法)のとおり4人で十分です。

[学校統廃合]
*市教委が狙う「学校施設更新計画」の本質は「小規模校を潰すこと」です。付随して出されている「民間プールの利用」「小中一貫教育」の問題点を指摘していくつもりです。
*「民間プール利用は効果あり」は、少人数児童生徒のグループへの指導だからです。
一度に35人を面倒見るのは、インストラクターでも無理でしょう。
*全市で「小中一貫教育」を取り組むのは県内では上尾市と日高市だけです(日高市は義務教育学校設立の関係で小中一貫教育に取り組んでいるものです)。県教委も「小中一貫教育」には冷ややかな態度です。資料も9年か10年前のものしかありません。
*上尾市の取り組みは、結局は「指導主事の、指導主事による、指導主事のための小中一貫教育」と言えるでしょう。この問題も記事として取り上げていきたいと考えています。

[部活動地域移行]
*会議録について情報公開請求をしたところ、市教委(指導課)は慌てて5月と10月の会議録をwebで公表しましたが、付随資料は公開していません
*「部活動地域移行推進協議会」については、人選の問題点もあります。

[不登校問題・スクールソーシャルワーカー(SSW)]
*児童生徒の不登校の増加。原因の究明は組織的におこなわれているでしょうか?
*市教育センターには、会計年度任用職員として、SSW(市費6名・県費2名)・教育心理専門員・教育相談員・学校適応指導教室指導員が配置されており、それぞれ勤務条件(年間勤務日数や報酬の額)が異なります。これらの職員の業務の棲み分けは?
*SSW(年間90日・1日6時間勤務)の相談件数は、1日に約16件となっていますが、いったいどのようにして相談業務をこなしているのでしょうか。

[校則・学校のきまり]
*セーター可・カーディガン不可の理由とは?きちんと説明できるのでしょうか。
*校則や学校の決まりについて、webで公表している学校と非公表の学校があります。
転居を予定している住民に対して学校の様子を知らせるという意味では、全中学校が公表すべきではないでしょうか。

*生徒が「学校のきまり」にどの程度関与できているのでしょうか?

[予算と隠れ教育費]
*学校への予算配分(修繕料・消耗品費等)が絶対的に不足し、校長に決裁権が無いという実態があります。その結果、任意団体であるPTA学校協力費に依存(ATM化)するようになってしまいます。
*教材費名目で平気で学校で集金がおこなわれており、「隠れ教育費」とも指摘される現状があります。また、
誰がどんなお金を支払うかによって、「住民への転嫁禁止」を謳う「地方財政法」違反の可能性も生じてきます。

[図書館関連]
*私は、本館の更新(建て替え)に「市民参画の手法」を採用する上尾市図書館を評価しています。一方、図書館協議会の委員の欠席が目立ちます。公募し、関心の高い市民・利用者が委員となるべきです。

[その他ーとりあえず3点挙げます]
(ア)「点検評価報告書」への第三者評価者の「元校長」コメントに要注目です(このことは非常に興味深いので、記事にする予定です)。

(イ)今年もおこなわれた[上尾シティハーフマラソン]は、「実行委員会」組織を市教委スポーツ振興課内に置くという運営方式です。このことは、市の監査委員からは好ましくないと指摘されています。しかも、実行委員会の委員長が個人的に指名(依頼)した者が会計監査となっていますが、外部のため、監査委員等の氏名は公表されません。また、市の監査の範疇から除かれていることにも私は疑問を感じています。

(ウ)上尾市の教育行政を支える会計年度任用職員は、実は報酬面でかなり差が生じています。その「ヒエラルキー」の実態とは?

 

🔸教育問題以外での関心事項など
[市議会議員選挙関連]
*総務省は「選挙公営制度は、お金のかからない選挙のため、また、候補者間の選挙運動の機会均等を図るために採用されている制度です。」と説明していますが、実際には、上尾市議会議員選挙でかかる費用の問題点も指摘されています当ブログでは、この点について年明けにも情報公開請求をして、かかった経費について検証していく予定です。

[みどり公園課に関する不可解]
*上尾丸山公園での「かいぼり」による「自然再生」という美名の裏で、コイを生き埋めにしているという偽善性は、私には極めて不可解です。
*上平公園の西側の「上平広場」は、長らく上尾市図書館が管理していました。みどり公園課に「なぜみどり公園課が管理しないのか」と聞いたところ、「上平広場は、広場であって公園ではないから」などとわけのわからない説明が返ってきました。結局、現在ではみどり公園課が管理しています。このような欺瞞性も不可解です。
*現在、丸山公園や自然学習館は、上尾市地域振興公社が指定管理者となり、施設の管理をおこなっています。そこで、どのように管理運営をしているのか情報公開請求したところ、肝心な箇所は黒塗りされてしまいました。つまり、市民が丸山公園等の管理運営について検証しようとしてもできない状況なのです。これは議会でも取り上げてもらいたい問題です。

[国政や戦争反対の問題]
*当ブログ記事のカテゴリーに「反・岸田政権」「反・自公維国」「戦争反対」があります。現政権がすすめようとしていることは、まさに「国民イジメ」と言えるものです。
国政の問題や戦争反対について言及することは極めて重要ですが、当ブログはタイトルで「上尾オンブズマンの館」と銘打っていることから、今後も市政や教育行政の問題を中心にして記事にしていきます。ですが、市政や教育行政は国政と密接にかかわっていますので、問題の背景を探り、本質を捉えるという意味で、国政にも関心を寄せていきます。

🔸引き続きよろしくお願いいたします。
4年以上にわたり、ほぼ週1回発信のペースで継続できているのは、コメント欄や「お問い合わせ」に寄せられる皆さまからのメッセージ、あるいは疑問や質問によるところが大きいのではないかと考えています。

毎日、何百人という方に当ブログを閲覧していただいている現状から、発信者としての責任を感じています。今記事で述べた関心事などについて、引き続き情報公開請求等で得た情報をお伝えしていきますので、よろしくお願いいたします。