市のHP[新着情報]に、市民への《重要なお知らせ》が隠れています

上尾市のHPの[新着情報]
市政に高い関心を持つ方であれば、頻繁に見ているのでしょうが、当ブログを発信している私も、毎日checkしているわけではありません。前記事でお伝えした住民監査のきっかけになった1枚の写真も、たまたま[新着情報]に掲載されていました。

昨日(2月19日)の朝日新聞埼玉版に大きくとりあげられた記事(後述)についても、実は2月10日更新の[新着情報]や担当課の記事として掲載されていました。
今記事では、これらに関連することについてお伝えします。

No.207

🔶シレっと[新着情報]に掲載
朝日新聞の記事「上尾市、複合施設計画を凍結」(かまちょ図書館参照)は、タイムラグがあります(市長記者会見の9日後に新聞記事としている)が、2月10日の市長の記者会見に基づいていると思われます。
この記者会見に関しては、上尾市のHP(トップページ)から、「組織で探す」→「広報広聴課」→「定例記者会見」に行かないと見ることができません。Youtube でも今のところ配信されていないようです。
一方で、2月10日付けの[新着情報]では、上平地区複合施設事業方針についてという記事が掲載されていました(担当課は施設課)。「いました」というのは、現在では[新着更新情報]の過去のページに「埋もれてしまっている」からです。
実は、この件(複合施設計画凍結)について、私は2月14日の住民監査請求の傍聴に来ていた方から教えてもらいました。市のHPをcheckする必要があると痛感しました。

🔶どうしたらこの情報にたどり着けたのか
では、上尾市のHP経由で今回の市長の見解にたどり着くには、どうすればよかったのか、簡単に整理してみました(便宜上、市のHPのトップページはTPと略してあります)。

アクセス方法 担当課
TP → 新着情報 → 上平地区複合施設事業方針について 広報広聴課(施設課)

*私もうっかりしていましたが、「新着情報」は、掲載の範囲が大変広いことから、数日間目を通さないと、すぐに「埋もれてしまう」傾向にあります。
*この記事は、組織でさがす → 施設課 の記事を広報広聴課がTPに掲載したものです。

アクセス方法 担当課
TP → 市長のページ → 市長メッセージ → 令和4年3月定例会施政方針 秘書政策課

*私的には「市長のページ」は、ほとんど見ませんでしたが、認識をあらためたほうがよさそうです。「令和4年3月定例会施政方針」へは、組織でさがす → 秘書政策課からもたどり着けます。

アクセス方法 担当課
TP → 組織でさがす → 広報広聴課 → 定例記者会見 広報広聴課

*定例記者会見は年に4回のようです。「市長あいさつ」の他、議会提出資料も添付されています。動画配信は今のところされていません。

◎「上平地区複合施設事業方針について」(更新日は全て2月10日)の情報にたどり着くには、以上のようなアクセス方法がありました。しかしながら、このような市民にとっても重要な情報が、実態としては他の「新着情報」の間で埋もれてしまっています。
TPにある《重要なお知らせ》に掲載されなかったのは、なぜなのでしょうか。

🔶記者発表の内容と疑問点
では、記者発表の際に市長が発表した「上平地区複合施設事業方針」部分をあらためて見てみましょう。以下のように発表されています(強調のため色替え箇所があります)

【令和4年3月定例会 記者会見 市長あいさつ 】 R4年 2 月10日( 木 )PM3:00 大会議室
次に、 上平地区複合施設についてでございます。
平成30年6月に新図書館複合施設整備事業の見直しを表明して以降、「上平地区複合施設基本構想」を策定のもと、令和3年度当初予算に基本設計委託料を計上いたしましたが、市議会からは「上平地区複合施設に配置される各機能を再度見直すことを求める決議」により、基本設計委託料を除く形で令和3年度当初予算が可決されました。
私は、市議会からの決議を重く受け止め、検討を進めるよう指示するとともに、昨年11月の市長選挙の際には公約として「23万市民のための上平複合施設構想の見直しを実施」を掲げたところでございます。
これらの結果、次の3点を上平地区複合施設の事業方針といたします。1点目といたしまして、複合施設建設事業につきましては、市議会からの決議書にもありますとおり、コロナ禍における社会情勢や財政状況を総合的に判断した結果、今後は西貝塚環境センターの基幹的設備 改良工事など、財政負担の大きい公共施設の改修が 複数控えていることから、誠に苦渋の決断ではありますが、複合施設建設事業は凍結することといたします。2点目といたしまして、同じく公約の「誰もが納得できる老朽化する公共施設の再整備!」に掲げるように、他の公共施設マネジメントとの整合性を図ることを優先し、図書館分館機能を含む複合施設とする案は撤回いたします。
なお、再検討を始める際には改めて市民の皆さまの意見を伺いながら検討していきたいと考えております。3点目といたしまして、これらの結果、購入した土地につきましては、当面の間は上平広場としての利用を継続し、有効利用することといたします。以上を上平地区複合施設の事業方針とし、引き続き「みんなでつくる みんなが輝くまち あげお」の実現に向け、全力を挙げて市政運営に取り組んでまいります。

この市長の見解を読んで、次の疑問が生じます。
*「複合施設建設は凍結」とは? 「凍結」だと「解凍」もあるのでは?
*「図書館分館機能を含む複合施設とする案は撤回」なので、図書館の「上平分館」とする案は完全に消滅したのか?
*「再検討を始める際には改めて市民の皆さまの意見を伺いながら検討していきたい」の「再検討」とは何か?

🔶上平分館案が消滅ならば、「上平広場」の管理は?
市長の見解では、「図書館分館機能を含む複合施設とする案は撤回」したうえで、「当面の間は上平広場としての利用を継続」ということです。
そうであるならば、現在上尾市図書館が管理している「上平広場」も、なにも図書館が担当する必要はないのではないでしょうか(少し前に、みどり公園課と面談した際に、「なぜみどり公園課が管理しないのか」と尋ねると、「あそこは広場なので、公園ではない」との答えが返ってきたことを思い出しました)。

上のスクリーンショットは、上尾市図書館のHPからの転記です。
こうしたことも含めて、市行政や教育委員会の各担当課が発信している情報(とりわけ、市教委が前のめりで進めようとしている学校統廃合計画にともなう水泳指導の民間委託化など)を頻繁に check していく必要がありそうです。