上尾小校長の<本校はNo.1>発言に見る「不都合な真実」とは
上尾小のHPを見てブログ筆者は驚きました。とんでもないことが<上尾小学校のNo.1>として校長から語られているのです。その中身とは、いったい…?
No.115
🔷上尾小のHPに掲載されていたのは…
ブログ筆者が注目したのは、2020.8.31付けの<CSN2(2)>の記事です。現在は上尾小HPのトップページでは隠れているので、<RSS>の08.31記事をご覧になるとよいでしょう(ただし、この記事を公開した後で消される可能性もありますが)。
<CSN2(2)>とは? Community School News第2号(2枚目)の略のようです。
コミュニティスクールとは、「学校運営協議会」のことであり、このNewsは、協議会委員を目の前にして、上尾小の校長が「本校のNo.1は…」と滔々(とうとう)と語ったことが記事になっているというわけです。
その記事がこちらです ⇒ 上尾小のNo.1
🔷上尾小の校長が言う<No.1>とは?
上尾小の校長は、3つのNo.1を挙げていますが、ブログ筆者は、これらの根拠の開示を求めて情報公開請求をしました。以下、開示された資料の数字も含めて検証してみます。
【いじめの認知件数No.1?】
これは、市内小学校における「いじめに関する認知件数」6・7月分が計52件ある中で、上尾小がその半数を占めるので、「先生方が小さな芽を見逃さず丁寧に対応しています」というわけです。しかしながら、個別具体的な内容はそれぞれ違っているのは当然であり、それに対してどのように指導・対応したかが問題になるのであって、他校と比較して<No.1>だとか最下位だとかいう話では全くありません。
【ICT活用率No.1?】
この<No.1>も、およそ意味のない比較です。開示された資料によれば、(国語・社会・算数・理科・外国語・音楽)における「大型モニタ活用状況」が、市内の小学校の中で比較的高い、ということのようですが、これは完全に数字のごまかしと言えます。
なぜならば、前記以外の教科等(生活・図工・家庭・体育・道徳・総合・特活・特学)を含めた「全体平均」を見ると、上尾小は<No.1>には程遠い数字となっているからです。
そもそも、このようにICT活用率を比較すること自体が意味の無いことです。たとえば「生活科」を見ると、最も高い小学校が76.1%。最少は5.0%となっています。ちなみに上尾小は26.1%です。こうした比較は、授業の質と比例するとは考えられません。
【在校時間No.1?】
ブログ筆者が最も驚いたのは、この記述です。なぜこの【在校時間が市内No.1】であるということを学校運営協議会の場で校長が「誇らしげに」言うのか、全く理解できません。しかも、明らかに時間外勤務であるにもかかわらず、校長がわざわざ「在校時間」と言うのは、裏を返せば、「校長は時間外勤務を命じておらず、勝手に先生方が残って仕事をしている」と言っていることになります。
「教育熱心な先生方」に全責任を押しつける一方で、「過労が心配」と口で言うだけで何もしない校長の姿が見えてきます。
上尾小で教職員の時間外勤務が多い要因のひとつに、「委嘱研究発表会」の準備があることは明白です。
ブログ筆者が入手した資料がこちら ⇒ 上尾小6月分時間外勤務一覧
これを見ると、県費負担教職員26名の内、「過労死ライン」を超えて時間外勤務をしている職員が19名。何とその割合は73%になります。
これは、いかに委嘱研究発表の準備が時間外勤務の要因となるかの証左でもあります。
上尾小校長は、すぐにでも過労死ラインを超えている「時間外勤務」が常態化していることを是正すべきであるとブログ筆者は考えます。
情報公開請求開示の際に判明したことですが、上尾市教委は、今年度の「委嘱研究発表会」を取りやめ、学校独自の報告のみに変更したとのことです。これはまさに朗報と言えます。ぜひ来年度以降も取りやめていただきたいと考えます。
🔷学校教育部長だった上尾小の校長
こうしたことを把握していて「在校時間No.1」などと言って憚らない上尾小の校長については、ブログ筆者の情報公開請求を契機に、上尾市教委学校教育部長からきつく「指導」がされたとのことです。
忘れてはいけないのは、現上尾小の校長も、元市教委の学校教育部長だったという事実です。つまり、元学校教育部長が、現学校教育部長から「指導」されたということになり、まさに漫画のような世界です。
ちなみに、この上尾小の校長は、コロナの影響で教職員が自宅勤務を余儀なくされていた際に、「自宅勤務の際は家族の世話はダメ」と言っていたのは、記憶に新しいところです。⇒ こちらの記事
こうした実態について、多くの保護者や市民の方たちと共有していくことも、上尾市の教育行政を「まともなもの」にしていく上で大事なことではないでしょうか。
また、市教委の学校教育部長と言えば、このブログの以前の記事<上尾中が謳う地域No.1校から受ける違和感>がすぐに思い出されます。
上尾中のHPのトップページをスクロールしていくと、今もまだ「地域No.1校である上尾中学校」と記載されています。
これについては、情報公開請求を通じて、「地域」とはどこのことを指しているのか明確になっていませんし、何のNo.1であるのかについても全く根拠が無いことが明らかになっています。ただちにHPの記述を変更すべきであるとブログ筆者は考えます。
今記事で取り上げたように、校長の中には「とても考えられないような発言」をする人もいます。そうした情報がありましたら、当ブログの「お問い合わせ&情報提供」経由でご連絡ください。
さすが上尾の教育だなあと感心。
いじめ発見数はさすが。ところで円満可決したのでしょうか。優良事例を紹介して欲しい。
発見できないいじめがNo1学校に沢山ありそうです。
映像機器の活用はまあいいとして、教諭の過重労働はワースト1の間違いだろ。
私の中学時代、同級生の上履きをいじめ側が焼却炉で燃やすという事件がありました。
放課後に体育館で全校集会になり、日が暮れるまで長時間。犯人を名乗りださせ、壇上で詫びさせたものですから、犯人(女性)も泣いてしまい。翌日親が職員室に抗議にきました。
その後どうなったかは知りませんが、No1上尾小の場合はどのように解決するのか。
元学校教育部長に聞いてみたいです。どうせ名誉職でしょ。教諭の敵なんじゃないですか。
記事にも書いたように、上尾市教育委員会の欠陥は、市教育委員会の学校教育部長だった者が学校現場に異動する際の人事の不明瞭さです。大抵は上尾小か上尾中に異動しています(前市長の地元へ異動した現教育長は例外です)。そのことを教育長も教育委員も2月の定例会で議題になるので知っているはずなのに、ひと言も言わない。つまり「学校間格差」を自ら作り出していることに気がついていないフリをしているというわけです。その上尾小と上尾中が根拠の無い「No.1」を口にしたりHPに載せたりしているのは、世界中から見られていることに気づかないようです。