休館中でも ”使える” 県立図書館
埼玉県立図書館(久喜・熊谷)での、蔵書を確認して郵送サービスを利用する方法です。郵送料がかかりますが、すぐに読みたい本がある方、その本が図書館にしか無いことが分かっている方にはおすすめです。
上尾市図書館の職員の方にお願いです。県立図書館と同様に、利用者に寄り添った配本のサービスをぜひ考えてみてください。
記事No.78
■県立図書館の「休館中のサービス」とは
このサイトで確認できます。
<郵送貸出サービスについて> 県立図書館所蔵図書及びCDのご自宅での受け取りを希望する利用登録者の方を対象に、図書及びCD郵送サービスを行っています。 |
このサービスを受けるためには、県立図書館の利用者カードが必要です。利用方法は、次の手順となります。
借りたい本を蔵書検索する。⇒ 蔵書を確認したら、申込書を添付してその本を所蔵している図書館(熊谷 or 久喜)あてにメールする。⇒ 「ゆうパック」で本が送られてくる(代引き)。 |
ブログ筆者の例で説明します。県立図書館に予約した本が、来館サービスがストップしてしまったので、そのままになっていました。
書名:三枝孝弘『ヘルバルト「一般教育学」入門』明治図書,1982年(つまり、38年前に出版された本です)
この本は、熊谷図書館所蔵ですが、すでに久喜図書館に回送されていることがわかったので、申込書をDL後、必要事項を記入し、添付で久喜図書館に送信しました。
翌日、久喜図書館の司書の方から確認の電話をいただき、代引き料金(810円)と、返却について確認(開館後で可)をしました。数日中に「ゆうパック」で送られてくる手はずになっています。
■買ったほうが安くつく場合も
久喜図書館に依頼する前に、<オンライン書店 e-hon>で確認しました。すると、画面には「価格1,980円」と、「現在ご注文できません」の表示。
次に、<日本の古本屋>サイトを検索。同じ本がありました。三軒の古本屋で扱っていますが、価格は安い順に、
A書店 2,100円 B書店 2,800円 C書店 10,500円
随分と価格の差がありますが、送料は370円~のようです。
少し考えて、購入して手元に置いておく本ではないので、久喜図書館に頼むことにしました(ちょっと送料が高い気もしますが)。
返却は図書館来館サービスが再開してからなので、少なくとも5月中は借りていられます。なお、上尾市図書館も再開館している場合、自分で梱包すれば久喜図書館に送ってもらえます。リアルタイムで返却の確認をしたければ、車で35分ほどかけて、久喜まで行くという手もあります(ブログ筆者は、上尾がクローズしてからは頻繁に久喜図書館に通っていました)。
■上尾市図書館では同じことはできないのか?
現在休館中とは言え、現在も上尾市図書館の職員は勤務しているので、「どのような経緯で図書館休館の判断をしたのか」について情報公開請求しました。
通常であれば、面談したうえで「(公開・非公開の)処分通知」が手渡されるのですが、コロナ禍の影響もあり、通知文は郵送してもらいました。公開された文書の中に次のような一文があります。
新型コロナウィルス感染症拡大防止に向けた対策について 令和2年2月28日 教育総務部図書館 (以下、原文ママ。朱書きはブログ筆者によります) 図書館は、不特定多数が利用する公共施設であり、閉鎖空間に長時間、利用者が滞在することが想定される。このことは、国が示す「屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが感染リスクを高める」状況と言える。また、埼玉県教育委員会の公立小・中学校の臨時休業の要請を考慮すると、休業期間中の子供たちの利用が増加することも考えられる。このことを踏まえ、上尾市図書館として、以下のとおり感染拡大防止策を実施する。 【感染拡大防止策の内容】1.利用者への注意喚起の周知 2.集会室及び会議室等の利用中止 3.図書館機能の一部制限 4.その他留意事項 |
この文書は図書館から2月末に「市長報告・相談シート」として提出されたものであり、図書館のwebサイトでは公表されていません。こうした内部での調整のあと、臨時休館が延長され続けてきたのは周知のとおりです。
この文書にあるように、上尾市図書館は、埼玉県立図書館の動向を調査しているのですから、予約本の郵送サービスも可能なはずです。場合によっては、市の公用車を使って、利用者への宅配も考えるべきではないでしょうか。