あとで検証することができない、コロナ対策本部の「会議録」

 コロナ禍で「緊急事態宣言」が出されるという状況ですが、上尾市行政も教育委員会も、動きはHPでしかわかりません。終息を願うのは誰もが同じですが、「あのとき、どう考え、どう対応したのか」をあとで検証できるようにしておくのが行政や教委の重要な役目ですが、実際にはそうなっていません。

記事NO.72

■会議録はHPに載るようになりましたが…
 前記事でブログ筆者が指摘した影響からか、コロナ対策会議の「次第」と「会議録」がHPに掲載されるようになりました。ですが、HPで公開されている「会議録」があまりにお粗末なため、担当の健康増進課に会議録の原本を見せてもらいました。ところが、担当者は「HPで公開しているのが会議録の原本です」というではありませんか。これはちょっと信じがたい話です。

■公開済「会議録」は本当に原本?
 ブログ筆者は、とりわけ上尾市図書館の開館について関心を持っています。今回、「3月4日からの図書館サービスの一部休止」および「3月6日~3月31日の全館(室)一斉臨時休館」という、図書館にとっても市民にとっても大変大きな出来事がありました。
では、
「新型コロナウィルス対策本部会議」の「次第」や「会議録(説明では原本)」ではどのような文面になっているのでしょうか。

第3(4)回 新型コロナウィルス対策本部会議(3月3日)
[次第]

1. 開 会
2. 議 事
(1)各部局からの報告
3. 閉 会
※第3回・4回とも同一の文面(午前・午後の2回開催)
第3回会議録(3月3日 11:30~11:55)
[内容]
◎予算特別委員会に出席した職員は体温を測定し、健康観察を継続して行う。
◎家族に発熱症状がある議員と至近距離で接触した職員は自宅待機とする。
【本部長コメント】(注:本部長=畠山市長を指します)
◎罹患しないことが感染拡大の最大の予防策である。
◎新型であるが、冷静に正しく恐れること。
第4回会議録(3月3日 17:00~17:30)
[内容]
◎職員の自宅待機、健康観察の基準による休暇については、当面は年次有給休暇とし、今後対応を検討する。
【本部長コメント】
◎職員の自宅待機、健康観察の基準を決めた。基準どおり対応すること。

 会議録では、図書館について全く言及されていません。「次第」にある「各部局からの報告」も書かれていません。これで「会議録の原本」であると言えるのでしょうか。

それでは、図書館休館を決めた3月6日前後はどうでしょうか。これについては、会議録について見ていくことにします。

第5回会議録(3月5日 14:00~14:30)
[内容]
◎市内医療体制の確保のため、医師会へのマスクの提供を検討する。
◎職員は感染の可能性がある場所には行かないなど、自己管理を徹底する 。
【本部長コメント】
◎手洗いや消毒、咳エチケット等を徹底すること。
◎緊急連絡体制を維持すること。

 この「会議録」が原本だと言うのでしたら、あとあとのことを全く考えていないと言えます。意思決定のプロセスがあいまいだと、同じような状況を迎えた後世の人々が参考にすることが極めて困難になるのは明らかです。
「あのとき誰が、どう決めたのか、なぜそういう判断をしたのか、何か説明されていないものはないか」
それが誰にでも検証可能なように記録として残しておく義務が行政には求められるのです。

◎図書館休館を市民に通知することについては、今回の記事との関係で、大きな問題があります。それについては次回以降の記事でお伝えします。

「今日の内閣支持率」をご存じですか?

 お聞きします。各メディアによる「内閣支持率」の調査、あなたはどのくらい信用していますか?ブログ筆者は「あんな調査の数字、本当じゃない」と思っていますが、興味深いサイトがありました。

記事No.71

■大手メディアはおおむね40%前後ですが…
<安倍内閣の支持率比較>

メディア名 調査日 支持率 不支持率 サンプル数
日経・TV東京 3/27-29 48% 42% 1,085人
共同通信 3/26-28 45.5%  38.8% 1,032人
FNN・産経 3/21-22 41.3% 41.1% 1,000人
ANN 3/21-22 39.8% 38.6% 1,096人
読売新聞 3/20-22 48% 40% 1,077人
朝日新聞 3/14-15 41% 38% 2,360人
毎日新聞 3/14-15 43% 38% 1,177人
時事通信 3/6-9 39.3% 38.8% 1,214人
NHK 3/6-8 43% 41% 1,240人

 調査日前に支持・不支持に影響を与える出来事があったかによりますが、これを見ると、内閣支持率はおよそ40%前後となっています。
(微妙に各社とも支持が不支持を上回っていますね 苦笑)
注目すべきはサンプル数の少なさで、ほとんどが1000人ちょっとの調査人員です。これに関しては、ある調査会社のHPでは、母集団100万人に対して必要なサンプル数は384人だそうです。昨年の日本の有権者数が約1億600万人ですから、必要なサンプル数は40,700となりますが、1000人程度のサンプル数でも、誤差の範囲なのでしょうか。

■「内閣支持率」リアルタイムのサイトでは…
 これに対し、「今日の内閣支持率」というサイトでは、今現在の内閣支持率が表示されます。この投稿を書いている時点では、次のようになっています。

日付・期間 支持率 不支持率 有効投票数
4月5日  5.4% 94.6%    5,376票
過去1週間  6.9% 93.1%  16,462票
過去30日間     11.0% 89.0% 34,565票

    さて、どちらを信用しますか? 「今日の内閣支持率」のサイトでは、あなたも投票することができます。「あなたは、現内閣を支持しますか?」「あなたは、現内閣総理大臣を支持しますか?」という、簡単な設問です。ブログ筆者はさきほど、両方とも「不支持」に投票しました。

 

またしても不可解な人事。市教委/学校教育部長の異動先

 本日(3/31)、県内の公立学校教職員の人事異動先が公表されました(新聞朝刊の別刷り)。関連して、以前の記事でお伝えしたとおり、市教委の歴代学校教育部長の異動先が著しく偏っていることから、是正をしたほうがよいとブログ筆者は主張しています。ですが、2020年度当初の人事は、またもや不可解極まりないものとなってしまいました。

記事No.70

■またしても学校教育部長は上尾中へ異動
「新聞辞令」によれば、伊藤潔/現市教委
学校教育部長の異動先は上尾中学校です。以前の記事でも書きましたが、最近になってこのブログの読者になった方のために解説すると、もともと教員で市教委の学校教育部長(または指導課長や学務課長)となった者は、市教委に在職のままで退職することは基本的にありません。彼らは埼玉県の試験を受けて教員に採用されたので、「採用したところが退職金を支払う」という、行政としての「絶対の不文律(義理とも言える)」があるため、退職前には学校現場に異動となるのです。

 ここでなんとも不可解なのは、一部の例外を除き、市教委学校教育部長の異動先は全て「上尾小」か「上尾中」なのです。ブログ筆者の調べでは、これは2001年度からの20年間、ほぼ変わりません(一部の例外は、逮捕前の島村前市長の地元の上平中に異動した池野氏や、たまたま空きが無く大石中に異動した曽我部氏の例です)。

■上尾中以外に異動先はなかったのか?
校長の異動があった市内の学校は、次のようになっています。
(※新聞掲載順。再任用で異動しない校長を除く)
(小学校)中央小・上平小・瓦葺小・西小・東町小・平方北小・東小
(中学校)上尾中・東中・大石南中・瓦葺中・太平中
 これだけ学校がありながら、なぜ上尾中への異動なのか。 ブログ筆者は、次のように考えています。

■市教委自らが「格差」を生み出している?
 <上尾には、市教委により恣意的に作られた「学校間格差」が存在するのではないか>との観点から情報公開請求をおこなった結果、市教委はいまだにブログ筆者の疑念に答えていません。もとより、市内で「学校間格差」などあってはなりませんが、市教委は「学校間格差を生じさせてはいけない」という文書を保有していないのです。
ここでブログ筆者が言う「格差」とは<空間的な距離の差>や<地域差>あるいは<学校規模の差>のことではなく、『A学校はB学校より「格」が上である』などの「格差」のことを指すものです。

 以前にも指摘したことですが、もしも「学校間格差」が無いとすれば、上尾市内には小学校22校、中学校11校があるのですから、歴代の学校教育部長の異動先が、なぜ上尾小と上尾中ばかりに集中するのかの説明がつきません。
 「学校間格差」が無いのであれば、学校教育部長の異動先は市内のどの学校でも良いはずです。今回も上尾中以外に異動対象校は11校あったので、「わざわざ」上尾中に異動する理由は無いのです。

■疑念を持たれないような人事異動が必要です
以上のように、上尾小と上尾中が(空間距離ではなく)、あたかも「市内の中心校」であるかのごとく受けとめられるような人事異動を、またしても今回上尾市教委自らがおこなったのは不可解極まりないと言えます。市教委にいた者の異動先が特定の学校に偏っているのは、どう考えてもおかしなことです。
今後もブログ筆者は上尾市の教育行政や市政の「不都合な真実」をお伝えしていくつもりです。

池野教育長さん、メッセージはもっと早く出すべきでした。

 池野教育長から、本日(3月25日)の午後、先月末に突然出された「臨時休校」に関し、3月27日から「元の状態に戻す」ということを含め、子どもたちや保護者に向けての「メッセージ」が市教委HPに掲載されました。
ブログ筆者は、情報公開請求の通知手交の際などの機会を捉えて、教育委員会事務局の職員に「(長期の臨時休校することについて)池野教育長はなぜメッセージを出さないのか?まわりの職員はそのことについて誰も何も言わないのか?」と言い続けてきましたが、おそらくそれを受けて重い腰を上げたと思われます。しかし、遅すぎます

記事No.69

■3月12日の情報公開請求の結果
唐突な「臨時休校宣言」について、当然教育長から子どもたちや保護者に向けて何らかのメッセージが出されるとブログ筆者は考えていましたが、市教委のHPには全く載りませんでした(ちなみに、戸田市は準備のために休校を2日遅らせる旨、教育長が発言しています)。そこでブログ筆者は、3月12日に情報公開請求をおこないました。その内容と回答は以下のとおりです(回答は朱書き)。

 新型コロナウイルス感染対策について、上尾市教育委員会HPを見る限り、池野教育長によるコメントやメッセージは見当たりません。このことについて、以下のとおり情報公開請求をいたします。

(1) 新型コロナウイルス感染対策について、池野教育長による市民・保護者・子どもたちに向けてのメッセージが上尾市教育委員会HPに掲載されていない理由が判別できる文書・資料等。
→請求のあった文書・資料等は存在しないため非公開(担当:学校保健課)。

(2) 新型コロナウイルス感染対策について、上尾市教育委員会HPに掲載されていないとしても、仮にも上尾市教育行政のトップである教育長なのですから、当然市民・保護者・子どもたちにメッセージを発出していると考えられます。そのことが判別できる文書・資料等。
→請求のあった文書・資料等は存在しないため非公開(担当:学校保健課)。

 昨日(3/24)、3月の定例教育委員会を傍聴したブログ筆者は、以前から面識のあるベテラン職員にも「池野教育長は子どもたちや保護者に向けてメッセージを出すべきではないか」と伝えました。

池野教育長は、休校宣言を出すと同時(つまり、2月末)に、休まなければならなくなる児童・生徒や、保護者への配慮を含めたメッセージを出すべきだったのです。

■教育委員の驚くべき発言
 ブログ筆者は、3/24に開催された3月教育委員会定例会を傍聴しました。そして、会議の場で出された、教育
委員のひとりの方の次の発言を聞いて、大変驚きました。

「臨時休校中の学習について、教育委員会(注:事務局のこと)は、各学校に対してどんな指導をしたのですか?」

 この質問に対して、指導課長は次のように答えています。

休校前の臨時校長会で、各学校の校長には、児童生徒の家庭学習の方法等について伝えてあります。(注:内容については後述)

 このやり取りを聞き、ブログ筆者は「ええ?」と耳を疑いました。
教育委員が、<臨時休業中の児童生徒の学習についての方針を知らない>とは想像もしなかったからです。そのことを臆面もなく聞く教育委員も、ある意味「凄いな」と思いました(もちろん、褒め言葉ではありません。念のため)。

ひとりの市民であるブログ筆者は、情報公開請求を通じて、各学校の子どもたちの家庭学習の方針を知り得ました(3/13公開)。その内容は以下のとおりです。

(家庭学習)
*各教科での課題(視写、音読、教科書巻末問題集、各種ドリル問題集演習、要約等)を決めて、年度末までに学習すべき内容を家庭学習で行うよう指示する。
*長期間、学校での学習ができないため、その分、家でしっかり勉強しなければならないことを指導する。
*基本的に午前中は、学習するよう指導する。
*学校で指定された課題が終わったら何をするのか明確に指示する(読書など)。
*eライブラリの先生メニュー、プリント教材を印刷し、配布することも可能。
*県教育委員会作成の復習シート、eライブラリ(要パスワード)などの情報提供。

 つまり、2月19日(=定例教育委員会)以降、2月28日に開催された臨時校長会議、3月2日以降の臨時休校から3月定例教育委員会までの期間を通じて、この教育委員さんは「臨時校長会で何が話されたか」知らなかっただけでなく、「自から尋ねることもしなかった」ということがバレてしまったのです(本人はそのことに気付いていないかもしれませんが)。
※発言の詳細は、4月定例教育委員会後にHPで会議録として掲載されます。
それにしても、3月の定例教育委員会でも、池野教育長は「淡々と」議事をすすめるだけでした(提出議案については相変わらずの「全員一致で採択」)。そこには、本当に子どもたちを心配するような態度が全く見られなかったのは残念です。

◎「休校による学習の遅れ」については、教育委員会事務局(指導課)は、「4/8~4/21の間に各学校でその分の学習指導をする」と言っています。しかしながら、新年度の学習も始まることから、実際にどのように時間を取っていくのかが問われています。

◎3/24に示された、文科省「学校再開ガイドライン」は、当たり前のことの羅列であり、「教委や学校への丸投げ」と言えます。今後、上尾市教育委員会と事務局がどのような対応をしていくかも注意深く見ていく必要があります。

やっとHPに載ったと思ったら、ひどい内容。だが…

新型コロナ対策本部」の立ち上げを電話で確認した後、当ブログで記事にし、さらに情報公開請求(結果の連絡はまだありません)を行い、ようやく「対策本部」のことが市のHPに掲載されたと思ったら、中身は「これは何?」というものでした。ですが…

記事NO.68

■あまりにお粗末な上尾市の対応
 新型コロナ対策関連で、上尾市でも当然「感染防止対策本部」が立ち上げられ、市のHPにも掲載されるだろうと思っていました。
ところが、なかなかHPに載らないため、ブログ筆者が健康増進課に電話したのが3月9日。確認すると、案の定、すでに「新型コロナ対策本部」が2月28日に立ち上げられたということがわかりました。
そこで、電話確認した3月9日にこの記事を投稿しました。さらに数日様子を見ていましたが、HPで公表されないので、3月12日に情報公開請求しました。内容は以下のとおりです。

 健康増進課に確認したところ、「上尾市新型インフルエンザ等対策行動計画の概要」を参考にして、今回の新型コロナウイルス対策本部(同趣旨の名称を含む。以下「対策本部」と略記)が2020年2月28日に立ち上げられたとのことです。このことについて、以下のとおり情報公開請求をいたします。

(1) 上記「対策本部」が2020年2月28日に立ち上げられた経緯が判別できる文書(起案・決裁文書等が想定されます)・資料等。

(2)上記「対策本部」設置以降、この請求書受理日までに開催された「対策本部」のすべての会合で配布された次第、付随する文書・資料等。

(3) 上記「対策本部」設置以降、この請求書受理日までに開催された「対策本部」のすべての会合の会議録・議事録の類。

(4)上尾市が上記「対策本部」を立ち上げたことは、3月12日午後2時現在、市のHPに掲載されていません。必要な情報であるにもかかわらず、市民に向けてHPで公開されていない理由が判別できる文書・資料等。

 これに対する公開・非公開処分の期限は3月26日までなので、ここ数日中に連絡が来ると思います。念のため上尾市のHPを確認してみると、新着情報の中にあったのがこちら。
上尾市新型コロナウイルス対策本部(2020年3月19日更新)

「対策本部」の制は、次のようになっています。
本部長:市長  副本部長:副市長・教育長
本部員:各部局長  事務局:健康福祉部健康増進課

ブログ筆者が呆れたのは、第1回~第10回までの会議の中身。なんと「次第」しか公表されていないのです。
たとえば、第8回を見てみると、次のように示されています。

新型コロナウィルス対策本部会議 (第 8 回)
日時:令和2年 3 月 9 日( 月) 16:00
場所:庁議室
議事 次 第
1. 開 会
2. 議 事
(1)各部局からの報告
3. 閉 会

 他の日の「会議次第」も似たり寄ったりです。これでは、ただ単に「会議をやりました」と言っているだけで、どんなことが話し合われたのか、市民には全くわかりません。つまり、その日の対策会議がどういう内容だったのかは、市民には知らされていないのです。

■もし、市民からの働きかけが無かったら…
 冒頭でも述べたように、ブログ筆者は電話での問い合わせブログ記事の投稿情報公開請求と続けてきました。おそらく市側は、そうした市民の動きに呼応して「とりあえず〈次第〉だけ載せておこう」ということで市のHPへ記載をしたと思われます。

このように、市側の対応は確かに酷いものです。ただ、もしも市民からの働きかけが無かったとしたら、今回も上尾市のHPには記載されなかったと考えられます。

今の上尾市の行政や教育行政を動かしていくには、電話やメールでの質問、あるいは「市長へのはがき」も効果的でしょう。もちろんブログやツイッターでの発信も影響力があると思われますし、情報公開請求もその中のひとつの手段です。その意味で、ブログ筆者は情報公開請求を特別視していません。むしろ「処分通知の手交」の際に行政の職員と面談をすることで、市民としての考えを述べたり、疑問を直接伝えることができると考えています。
「これはおかしい」と思ったら、様々な手段で行政に働きかけをすることが市民にとって必要なことではないでしょうか。

【追記】
かまちょ図書館〉3/12の記事にあった、上尾駅「情報発信モニター」について、情報公開請求の結果、次のことがわかりました。

*故障判明は1月中旬。取り外したのは2/21。修理業者は長谷川電機商会。
(取り外し手数料は税込み27,500円)保守契約ではなく、その都度修理。
*今年度末までには修理を終えて取り付けの予定。修理代はこれから。
*モニター稼働時間帯は7~23時。
*情報は広報広聴課で作成。その都度上書きし、SDカードを機械に入れる。
*今の時期、コロナ関連情報を発信できなかったのは申し訳なく思っている。
(以上、広報広聴課と面談で判明)

【追記その2】
おそらく、この記事を見たからでしょう。
本日(3/25)、それまで掲載されていなかった第10回までの「対策本部」の〈
会議録〉が、HPに突如として掲載されています。
やはり、市民からの発信は今の上尾市を動かす力があるようです。

上尾市議会「予算特別委員会」の質疑

 3月議会の本会議で一般質問を行わないことを決めた上尾市議会。3月16日には、予算特別委員会が開催されましたが、市側の説明と、それに対する質疑応答は、「小中学校体育館エアコン設置」と「図書館運営事業」に関心があるブログ筆者には物足りないものでした。

記事No.67

■「重点事項」予算を説明しない教育総務課長
 すでに録画・配信されている3月16日の予算特別委員会では、次年度の予算説明と、関連質問がされました。その中で「教育費」として「小(中)学校体育館空調設備設置工事設計委託料」5,301万円が予算計上されています(一般会計予算はこちら。137-139頁参照)。
このことに関して、森泉教育総務課長は説明の際「小学校管理運営事業の委託料」と言っただけで、中身については全く触れませんでした
(森泉課長の説明は、前記録画 0:12:55~)。
 これは全くおかしな話です。なぜならば、財政課から示されている「令和2年度予算のポイント」の〈重点事項1-1〉として全小・中学校の体育館にエアコンを整備 5,301万円 とされているからです。普通に考えれば、市としてわざわざ「予算のポイント」を作成し、その中で〈重点事項〉としている施策について取り上げ、詳細な説明を加えるべきなのは当然です。
森泉課長が説明をしなかった理由としては、*そもそも「予算のポイント」に目を通していない=資質・能力の問題。*敢えて話題にせずに、質問が無ければそのままスルーする=すなわち意図的。などが考えられます。
ブログ筆者の経験では、情報公開請求の処分通知手交の際に、生涯学習課や行政経営課は課長が来て処分に関する説明をするのですが、教育総務課長は、こちらが要望しても、言わば「市民との同席を避けている」ように思えます。そのことから推測するに、説明しなかった理由は、おそらく、極めて意図的だと考えられます。

■エアコン設置についての質疑はわずか6分。
 森泉教育総務課長の説明に対して、質問したのは尾花議員。以下はそのやり取りの概要です。

Q .災害に備えてのエアコン設置だと思われるが、停電の際の電力供給は。
A .   危機管理防災担当と教育委員会との共同企画提案である。
停電時に備えての太陽光パネル設置は検討していない。
自家発電については、具体的には検討していない。他市の状況を見るなど
課題となっている。
Q .ランニングコストはどのくらいを想定しているのか。

A .   一日7時間使用・3か月で1校あたり40万円を想定している。

 結局、このやり取りに要した時間はわずか6分。他の委員(予算特別委員会は14人の委員で構成)からの関連質問は、この日はありませんでした。市の負担が3割で済むという「駆け込み」の施策であるという点、2020年度は「設計委託料」の予算であること(2021・2022年度に計14億の事業費)を加味しても、「予算のポイント」では災害発生時だけでなく、「教育環境の整備」や「学校開放による快適な市民活動」を挙げているのですから、設置による利点が強調できるのであれば、教育総務課としてきっちりと説明すべきだと思います。
小・中学校体育館へのエアコン設置については、市民のブログでも取り上げられています。引き続き注目していきたいと思います。

■図書館運営事業について
 ブログ筆者の関心事でもある図書館運営事業について、秋山議員から質問がされました(前記録画の2:39:20頃から約8分間)。

Q .カウンター業務で司書資格を持っている人数は。
A .   本館・分館・支所図書室合計で113名(延べ)のスタッフ中 32名である。
Q .図書館運営事業の「委託料」とは何か。
A .   主にカウンター業務の委託料である。
2020年度は上尾市都市開発からナカバヤシ(株)に変更する。
社員に相当する〈統括責任者〉を配置するので委託料が上がっている。

 秋山議員の質問が無ければ、図書館運営事業についての説明もなかったと思われますが、ブログ筆者が今まで指摘してきたように、上尾市には司書・司書補という職種の職員がいないという事実を踏まえたうえで、上尾市は、専門職員としての司書を採用すべきなのです。

 委託業者が現行の上尾市都市開発(株)から競争入札を経てナカバヤシ(株)に来年度から変更になるようですが、「図書館ジョブ」という図書館の求人サイトでは、ナカバヤシが川口新郷図書館のスタッフ募集で示している時給は930円となっています。
この時給は埼玉県の最低賃金である926円とほぼ変わらず、実際に働く方にとっては、低賃金で雇用されるのではないかとの懸念があります。また、司書の有資格者とそうでない方の時給も川口の例を見ると変わりがないようです。今後もこうしたことも含めての検証が必要ではないでしょうか。

 今記事で取り上げた予算特別委員会を始め、他の委員会も開催されていること、また、3/24には定例の教育委員会も市役所7階大会議室で開催予定であることなどを考え合わせると、本会議での一般質問中止が果たして適切だったのか、非常に疑問です。

現在開館している美術館 & PC 絵画鑑賞

記事No.66

■大半の美術館は「休館」中ですが…
 現在、コロナウイルスの影響で、埼玉県内でも大半の美術館や博物館が休館中です。県立近代美術館(北浦和)は企画展を打ち切り、当分の間休館です。うらわ美術館(浦和)も同様。都内では上野の東博も休館中です。また、「上野の森美術館」では <VOCA展>(全国各地から未知の若手作家の優れた才能を紹介するという、現代美術を中心とした企画展)を開催中ですが、足を運ぶという方はさほど多くないでしょう。

 そんな中、県内で開館している美術館があります(この記事が出たときは状況は変わっているかもしれませんが)。
ひとつは、蕨の<河鍋暁斎記念美術館>。同館のHPには、

 幕末から明治前半の江戸・東京で活躍した狩野派絵師・暁斎の曾孫が設立した美術館。伝来の下絵・画稿類を中心に3000点余を所蔵。1,2ヶ月毎にテーマを替えて展示し、暁斎のバラエティに富んだ作品をご覧いただけます。

と説明されています。
江戸の絵師として活躍した河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)の話をすれば、それだけで何冊かの本になりそうです。一般的には酒宴の席で即興で描く「席画」が有名ですが、それだけではありません。
ニコライ堂や旧三菱一号館の設計で著名なジョサイア・コンドルが暁斎の弟子となり、『河鍋暁斎』を著していますが、そこには暁斎が狩野派を超越した絵師であることの他、使用する絵具、画法などがこと細かに描写されています。
ブログ筆者は、暁斎は江戸の絵師の中でも飛びぬけた才能の持ち主であると考えていますが、コロナ騒ぎが落ち着く日が来れば、いずれまた注目を浴びる絵師だと思います。

もうひとつは、東松山の<原爆の図 丸木美術館>です。
この美術館は、説明の必要がないくらい有名です。美術館のHPには次のようにあります。

 原爆の図丸木美術館は、画家の丸木位里・丸木俊夫妻が、共同制作《原爆の図》を、 誰でもいつでもここにさえ来れば見ることができるようにという思いを込めて建てた美術館です。
丸木夫妻は、広島に投下された原子爆弾の様子をいち早く目撃し、代表作となる《原爆の図》をはじめ、 戦争や公害など、人間が人間を傷つけ破壊することの愚かさを生涯かけて描き続けました。

 今回の新型コロナ感染防止のため、美術館内での朗読会等のイベントは中止を余儀なくされたようですが、今のところ開館はしているようです。半世紀以上にわたり、同じコンセプトで人々に訴えかける美術館の姿勢には敬服します。

■自宅のPCの中で「絵画鑑賞」
インターネット美術館などのサイトもありますが、ブログ筆者が時折見るのは、< Web Gallery of Art>です。
英語版ですが、[ENTER  HERE]から入ると、11世紀~19世紀までのヨーロッパの絵画や彫刻作品を見ることができます。
例えば、フェルメールの作品を見たければ、Artist  Indexの下部のAUTHOR に
Johannes  Vermeer  と入れ、SEARCH をクリックすれば、作品や解説、あるいは作家の伝記を見ることができます。
作家の英語名は、Wikipedia で調べればすぐにわかります。
たとえばカラバッジョ(Caravaggio)。Web Gallery of art では、〈204 pictures found〉つまり、204の作品を見ることができます。
ただし、シャガール(Marc Chagall)はブログ筆者のお気に入りの作家
なのですが、残念ながら、このサイトでは20世紀の作家は扱っていないので見ることはできません。
検索していけば、絵画鑑賞のサイトもいろいろ見つかると思います。コロナと雨で出かけられない今日のような日は、このような時間の過ごし方もいいかもしれません。

【追記】
◎東京駅八重洲口のアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)が、3/17から再開するそうです。以下、同館「お知らせ」より。

アーティゾン美術館は新型コロナウイルスの感染予防、拡散防止のため、3月2日(月)より休館しておりましたが、お客様に美術鑑賞の機会を少しでも多く提供するため、予定通りに3月17日(火)より再開いたします。
• 当館は日時指定予約制なので、時間枠の人数を制限することにより、展覧会をゆったりと鑑賞していただける環境になっています。
• また展示室は最新の置換空調システムを採用していますので、常時、空気が入れ替わる仕組みになっています。
ご来館に際しましては、当館ウェブサイトよりチケットのご予約をお願いいたします。

 予約制とはいえ、今の時期に再開することを決めたというのは、少しうれしい気がします。

「新型コロナ感染対策本部」を立ち上げたことを市民に伝えない上尾市

 上尾市内でも新型コロナウイルス感染者が出たことから、市民の関心や不安も大変高くなっています。ところが、ブログ筆者が確認したところ、すでに2/28に「対策本部」が立ち上げられたことがわかりました。

記事No.65

■立ち上げることになっている「市対策本部」
 非常に見つけにくいですが、「上尾市新型インフルエンザ等対策行動計画の概要」という資料(pdf)が上尾市のHPのキーワード検索で「対策本部」と入れると出てきます。

 担当課は明示されていませんが、上尾市の関係部署に問い合わせたところ、H26年に健康増進課で原案を作成し、市長政策室が市議会等で説明したようです。新型インフルエンザ「等」となっているので、当然ですが、今回の新型コロナウィルス感染対策も該当します。
内容は、背景や目的、対策の概念図、とあり、「対策本部の組織」まで細かく決められています。本部長が市長、副本部長が副市長&教育長はじめ、ずらずらと各部の部長が続きます。
ブログ筆者が健康増進課で確認したところ、2月28日に「対策本部」が立ち上げられたということです。しかしながら、現在までにそのことは市民に向けて公表されていません。

なぜそのことを市民に伝えないのですか」とブログ筆者が聞いたところ、「今のところ市の内部の調整段階で、市民への公表は控えている」「市民への公表時期は未定」だそうです。

 「概要」の「発生段階ごとの対策」では、市対策本部の立ち上げ時期は「国内発生期/国内で新型インフルエンザ等が発生した状態」となっており、今回、国立感染症研究所は次のように発表しています。

 2020年2月1日から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染症法第6条第8項の指定感染症に定められ、診断した医師は直ちに管轄の保健所に届け出ることが義務づけられた。

 つまり、上尾市が2月28日に対策本部を立ち上げたのは、時期としては非常に遅かったと言わざるを得ません。

■市長や教育長は市民向けの正しいメッセージを
 ブログ筆者は、感染防止対策本部を立ち上げたことや、感染対策についてのわかりやすく、正しいメッセージを上尾市民に伝えるべきであると、とりあえず健康増進課の担当者に要望しておきました。
畠山市長については、臨時休校に平方幼稚園を含めなかったり、上尾市の感染者情報について部分的に伝えなかったりというコメントが出されています。池野教育長にいたっては、市教委のHPを見る限り、子どもたちや保護者に向けたメッセージは全く発出していません。
 前出の「概要」の「対策本部の組織」を見ると、「本部長」は市長となっており、「副本部長」は副市長と教育長になっているのですから、市民に向けて、丁寧で正確な発信に努めるよう望むものです。

平方幼稚園を忘れた? 畠山市長のコメント

 新型コロナウィルス感染対策について、畠山上尾市長は何と言っているのでしょうか。遅ればせながら、上尾市のHPに「新型コロナウィルス関連情報」が載るようになりました。そこには、「市民の皆さまへ」と題した市長のコメントが掲載されているのですが…

記事No.64

■新型コロナに関する畠山市長のコメントとは

文字が小さく、読みにくい方はこちら
「上尾市立の小学校・中学校においては、3月2日(月)から26日(木)まで臨時休業をすることといたしました」とあります。
一方、同じサイトで「上尾市立小・中学校および平方幼稚園の臨時休業について」では、次のようになっています。

(1)対象
  全市立小中学校(小学校22校、中学校11校)、平方幼稚園
(2)期間
  令和2年3月2日(月曜日)から学年末休業日の前日まで
  なお、今後の感染状況の変化により期間が変更となる場合があります。

 お分かりのように、市長コメントでは「平方幼稚園」が入っていません。これは意図的なのか、それとも市長の頭になかったのか。
まさか、昨年の12月議会で「上尾市立平方幼稚園の園児数の減少及び市内民間幼稚園・認定子ども園の配置状況等、上尾市立平方幼稚園を取り巻く状況を総合的に勘案して同幼稚園を廃止する」とした議案が賛成者少数で圧倒的に否決されたことが原因ではないと思いますが。
(この記事を読んで、市側は日付はそのままで「平方幼稚園」という文言を加筆するかもしれません。要注目)

■肝心なことを誰も言わないのか?という率直な疑問
 上記で引用した「上尾市立小・中学校および平方幼稚園の臨時休業について」は、よく見ると市教委のHPにリンクしていて、[このページのお問い合わせ先 学校保健課]となっています。
そこには、教育長や教育委員のお歴々からの子どもたちへのメッセージは全く読み取れません。少なくとも、池野教育長は、市民や保護者、子どもたちに向けて何らかのメッセージを出すべきです。紙ベースで出していることも考えられます(これについては情報公開請求中です)が、せっかく市や市教委のHPがあるのですから、学校保健課に丸投げするのではなく、自ら発信すべきではないでしょうか。
市長が平方幼稚園に触れなかったことの訂正もそうですし、教育長に対して、「市民や保護者、子どもたちへのメッセージも必要です」となぜ周囲の誰も進言しないのでしょうか。またひとつ、上尾の現実を見せられた気がします。

◎(続報)上尾市図書館が、本日(3/6) から期限を定めずに休館となりました(図書館HPに記載されています)。その件について、上尾市の「新型コロナウィルス関連情報」サイトにはさきほど(9:25頃)載りましたが、市教委のHPの「新着情報」には載っていません。
教育機関である図書館については、市教委として新着情報を載せるべきだと思いますが、実際にはそうなっていないのは残念です。

〈後援〉とは「事業の趣旨に賛同する」ことです。(文末に関連続報あり)

 コロナ感染対策で全国的にイベント等が中止や延期されていますが、上尾市も例外ではありません。取りやめとなった様々な講座や集会等の中には、市や市教委が〈後援〉するものもあったでしょう。今記事では丸山公園での「釣り大会」を例に、市や市教委による〈後援〉とはどういうことなのかお伝えします。

記事No.63

■市&市教委が「釣り大会」を後援している例
 記事No.61
で触れたように、丸山公園で開催された【第16回県民総合体育大会  2003放流・家族釣りの祭典(釣り大会)】について、上尾市&市教委は〈後援〉しています。
それ以前にも、1991年・1990年に【放流・家族釣り大会】が開催されています(この他にも、もっと数多くあるかもしれませんが)。この「釣り大会」は、『広報あげお』に掲載されているように、上尾市が言わば「お墨付き」を与えた催しと言え、次のように説明されています。

(財)日本釣振興会埼玉県支部では、釣りをとおして青少年の育成、家族の対話、ふれあいを図るとともに、自然環境保護の重要性を浸透させるために「放流・家族釣り大会」を開催します。

 つまり、「釣りをとおして青少年の育成、家族の対話、ふれあいと図るとともに、自然環境保護の重要性を浸透させる」という趣旨に賛同するからこそ、市&市教委は〈後援〉をしたことになります。

■市教委の〈後援〉って何だろう?
 では、〈後援〉とはどういうことを指すのでしょうか。市教委が定めている〈後援〉等の定義は、「事務取扱要綱」に示されています。この要綱は2006(平成18)年3月31日に作成されたものであり、それよりも前(上記の例で挙げたことも含め)になされた[行政実例を文章化したものであると言えます。なお、上尾市も同じ日付でほぼ同一の内容の「要綱」を定めています。
「要綱」では、〈後援〉とは「事業の趣旨に賛同し、援助を行う意思を表示することをいう」となっており、〈共催〉〈協賛〉〈推薦〉についてもそれぞれ定義がされています。

■〈後援〉した事実に「時効」はありません。
ブログ筆者は、年明けに以下の内容で情報公開請求しました。

 本情報公開請求書の受理日(=2020.01.06)以前に、上尾丸山公園における「釣り大会」「釣り教室」「魚類の捕獲」(または同趣旨の催しを含む)について、上尾市教育委員会が後援したことが判別できる文書・資料等。

 これについて、市教委(担当=生涯教育課)は、この情報公開請求書を受け付けたわずか4日後に「文書不存在による非公開決定文書を決裁しています。ブログ筆者が情報の開示を求めた文書・資料等について、紙ベースはもちろん、PCの中もくまなく探すには、3~4日間という期間はあまりにも短いものであり、市教委の姿勢は<「非公開処分」先にありき>であったと言わざるを得ません。おそらく、「後援した証拠になる文書は、存在したとしても1年で破棄してしまえば、市教委には責任は無いから」ということで、こうした処分になったと思われます。
 しかしながら、文書保存年限が過ぎたとしても、例として挙げた、丸山公園の釣り大会を上尾市&市教委が後援したという事実は、決して消えるものではありません

 上尾市情報公開条例でも、次のように定められています。

(情報提供の推進)
第26条 実施機関(※)は、情報公開を総合的に推進するため、行政文書の公開を行うほか、市政に関する正確で分かりやすい情報を市民が迅速かつ容易に得られるよう、積極的な情報提供に努めるものとする。
2 実施機関は、市政に関する情報を効果的に提供するため、市民が必要とする情報を的確に把握するよう努めるものとする
   (※)実施機関=上尾市や上尾市教委を指します。

 つまり、上尾市&市教委は、市民が迅速かつ容易に情報を得られるよう、積極的な情報提供に努めること、そのためには市民が必要とする情報を的確に把握するよう努めるものとする、と明確に言い切っているのです。

 以上見てきたように、〈後援〉するとは事業の趣旨に賛同し、援助を行う意思を表示することです。丸山公園でおこなわれた「釣り大会」の趣旨に賛同したという事実は消えないのですから、市&市教委は確かに〈後援〉したということを踏まえたうえで、市民に向けてわかりやすい情報提供をする責任があります。その意味からすれば、文書保存年限を理由とした「時効」などはあり得ません。

◎(関連続報) 上尾市関連ではありませんが、この記事を投稿した後に、<外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求>というニュースが報じられました。それがこちらの報道記事
前回(2015年)から態度を豹変させ、「外務省の〈後援〉がほしいなら、原発事故には触れるな」というのは、<政権への忖度と政権からの圧力>であることは誰の目にも明らかです。
東京新聞の記事によれば、<被団協の木戸季市事務局長は「外務省の言い分は、展示内容がNPTが掲げる原子力の平和利用を妨げるというものだった。だが、福島やチェルノブイリのパネルを削除すると、核の被害や非人間性を訴えることが難しくなる」と指摘。後援がなくても内容を変えずに原爆展を開く方針だ>ということです。政権からの圧力に屈せず、原爆展を成功させていただきたいと思います。

混乱するのは、結局は学校現場です。(続報あり)

 首相の<休校要請>は、新型コロナへの対策とはいえ、あまりにも唐突であり、国民や各方面への配慮に欠けるものです。[場当たり首相の発言]に惑わされず、慎重かつ賢明な判断が求められます。

記事No.62

■北海道知事の真似 & 様々な疑惑隠し?
 安倍首相は、全国すべての小中高校・特別支援学校に3/2から臨時休校を要請しました。これについては、リテラの記事がいち早く伝えています。
 今回の唐突な<要請>は、同記事にあるように、自分を誇示したいと非常に焦っていた安倍首相が「北海道の鈴木直道知事が休校を宣言したことに『決断力がある』などと評価の声が高まったので、『自分も』ということで慌てて発表したようだ。だからなんの準備もしてなかったということなのでしょう。〈唐突で場当たり的〉だと言わざるを得ません。
また、リテラ記事では、専門家会議の岡部信彦委員は、NHKの取材に「専門家会議で議論した方針ではなく、感染症対策として適切かどうか一切相談なく、政治判断として決められたものだ。判断の理由を国民に説明すべきだ」と厳しく批判した、とあります。
言うまでもなく、安倍首相本人と彼の周囲は、スキャンダルを含めて疑惑だらけです。「桜を見る会」と前夜祭の〈買収〉疑惑、あまりに恣意的な検事長の定年〈延長〉問題、相次ぐ閣僚の辞任と説明責任回避、IR議員の逮捕 etc…. それに加え、今回後手後手に回っている新型コロナ対策も連日のように批判されています。

◎(続報)安倍首相は2/28、衆院財務金融委員会で、全国への休校要請について「基本的な考え方として示した。各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」と述べたと報じられています。言わばトーンを下げた形ですが、「だったらもっと前に言ってよ」というのが国民や学校現場の声でしょう。

■各方面への配慮に欠ける首相の<要請> 
 「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、管内小・中学校が臨時休校するのに合わせ、北海道・帯広厚生病院は2/28から一部の診療を制限することを決めた」という報道がありましたが、診療制限の理由が「小・中学校に通う子どもを持ち、出勤できなくなる看護師が全体の2割強に当たる170人に達するため、予約外の外来などを休止する」というものでした。もし、首相の<要請>のとおりに全国の小中高特別支援学校が臨時休校になれば、このような事態が全国的に起こる可能性が大です。
安倍首相は記者会見で次のように述べています。
「行政機関や民間企業等におかれては、引き続き、休みが取りやすくなる環境を整えていただくとともに、子どもを持つ保護者の方々への配慮をお願いします。こうした措置に伴って生じる様々な課題に対しては、政府として責任をもって対応してまいります」
これが何らの実効性ももたない発言であることを、国民は見抜いています。人混みの中満員電車で通勤せざるを得ない多くの国民や、人と接する職業の方たちをどうするのか、今回の首相の<要請>には、各方面に対する配慮全くありません。

◎(続報)安倍首相の<要請>には、批判が続出。金沢市のように、<要請>には従わないという自治体もあるようです。

■上尾の学校はどうするのか
 学校を臨時に休校とする場合、「上尾市立小・中学校管理規則」に拠ることになります。そこには、次のように定められています。

第3条 学校における休業日は、次のとおりとする。
(1) 国民の祝日に関する法律に規定する休日
(2) 日曜日及び土曜日
(3) 県民の日を定める条例に規定する日(注:11月14日)
(4) 開校記念日
(5) 春季休業日 4月1日から同月7日まで
(6) 夏季休業日 7月21日から8月24日まで
(7) 冬季休業日 12月25日から翌年1月7日まで
(8) 学年末休業日 3月27日から同月31日まで
(9) 体験的学習活動等休業日 6月の第2金曜日
(10) 前各号に定めるもののほか、校長が教育上特に必要と認め、上尾市教育委員会(以下「教育委員会」という。)の承認を受けた日
2 校長は、教育上必要があるときは、教育委員会の承認を得て休業日に授業を行うことができる。ただし、運動会、学芸会等恒例の学校行事に伴う授業については、教育委員会の承認を得ることに代えて、あらかじめ教育委員会に届け出るものとする。
3 非常変災その他急迫の事情があって、臨時に授業を行わない場合においては、校長は次の事項について速やかに教育委員会に報告しなければならない。
(1) 授業を行わない期間
(2) 非常変災その他急迫の事情の概要とその措置
(3) その他校長が必要と認める事項

 つまり、規則では校長が上尾市教委に報告した後、学校が臨時休業になる、ということになります。おそらく、今日(2/28)にでも臨時校長会が開かれ、市内一斉にどうするか判断されると思われますが、規則からすれば、臨時休校は校長判断ということになります。
もし3月2日から4月7日まで「休校」になるとしたら、上尾では〈1週間短縮された夏休み〉よりも長い休みとなります。
学校現場の先生方からは、様々な疑問や懸念の声が出ていると思われ、各学校の校長はそうした声に向き合うことが求められます。

 臨時休校の決断をするには、あまりにも時間が足りません。仮に休校するとしても、保護者をはじめ各方面へに配慮した形、すなわち「慎重かつ賢明な判断」にすべきで、首相の唐突な<要請>のとおりにすることはないとブログ筆者は考えます。

◎(続報)上尾市では、臨時校長会を開き、小・中学校ともに3/2~3/26まで休校を決めました。また、保護者の状況でやむを得ない事情のある子については、弁当持参のうえ、登校を認める学校もあるようです(条件等の詳細は未確認)。

◎(市教委HP関連)上尾市教委のHPには、2/28 18:25 現在、小・中学校休校の情報は掲載されていません(「奨学金の貸付」等2件の新着情報は up されています)。各学校でのメール配信や連絡網に丸投げしているようです。

◎(市教委HP関連 続報)やっと「上尾市立小・中学校および平方幼稚園の臨時休業について」という「お知らせ」が市教委HPにアップされました。担当課は学務課でも指導課でもなく、学校保健課です。

市教委が「不存在」とした「釣り大会」資料、やはり存在していた!

 丸山公園で開催された「釣りイベント」について、上尾市教委が後援したことがわかる資料を示してください、という情報公開請求に対して、いつになくスピード感をもって<文書不存在のため非公開>という処分を下した市教委でしたが、実は…

記事NO.61

■市長あてと市教委あての情報公開請求
12月議会の尾花質問で「丸山公園での[釣り大会]を、2003年に上尾市教委が後援している」との指摘がされたことから、上尾市長と市教委双方に、以下の内容で情報公開請求をおこないました。 

 本情報公開請求書の受理日(注:2020年1月6日)以前に、上尾丸山公園における「釣り大会」「釣り教室」「魚類の捕獲」(又は同趣旨の催し)について、上尾市教育委員会が後援したことが判別できる文書・資料等。

 時期は限定せずに「今まで市教委が丸山公園の釣りイベントを後援したことがあるか」というのが開示請求の趣旨です。念のため、市長あてと市教委あて双方に請求を出した結果、担当課であるみどり公園課は 1月15日に、市教委は何と請求書が届いてから3日後の1月9日にそれぞれ「文書不存在による非公開」との処分を請求人であるブログ筆者に示してきました。

■実は存在した「釣り大会」に関する資料
 上述の「非公開処分」に納得できなかったブログ筆者は「市教委が後援したのが事実であれば、必ずどこかにその証拠があるはず」と考え、今までの『広報あげお』を調べることにしました。その結果、……ありました。それがこちらの資料。 『広報あげお』2003年8月号

第16回県民総合体育大会 2003 放流・家族釣りの祭典(釣り大会)」と堂々と『広報あげお』に載っているのです。しかも、後援は ⇒
上尾市市教育委員会文部科学省となっています。

 この事実について、みどり公園課と上尾市教委に説明を求めたとしたら、「探したが無かった。保存年限も過ぎているので、こちらに落ち度は無い。広報あげおなら、担当の広聴広報課に言ってほしい」などと言うつもりでしょうか。

■問題は、市民に対する態度
 看過できないのは、市民からの情報公開請求に対する上尾市教委(担当は生涯学習課)の姿勢・対応です。上記の情報公開請求書が届いてから、わずか3日で「文書不存在による非公開」の通知文を作成しています。まずは請求された文書・資料等を紙ベースやPCデータなどを探したうえで、いよいよ無いとなれば、生涯学習課内での決裁を経て、「(文書不存在のため)非公開決定通知書」が請求人に示される手順になるのです。そうした手続きがあるため、上尾市情報公開条例では、処分通知を請求人に渡すまでに「公開請求があった日から起算して15日以内」の期間を要すると定められているのです。
他の請求の場合は「きっちりと」15日という期間を使って請求人に処分を下すことが通例になっていることを考えれば、今回僅か3日間で「非公開」としたことは「極めて異例」であり、請求があった当初から「非公開を前提にした処分」であったと言わざるを得ません。
つまり、みどり公園課もそうですが、とりわけ生涯学習課は、以下に掲げる上尾市情報公開条例第1条の(目的)を無視していることになります。

上尾市情報公開条例
(目的)
第1条 この条例は、市民の知る権利を尊重し、行政文書の公開を請求する権利につき定めること等により、市の保有する情報の一層の公開を図り、もって市の諸活動を市民に説明する責務が全うされるようにするとともに、市政に対する市民の理解と信頼を深め、及び市民による市政の参加の充実を推進し、公正で開かれた市政の発展に寄与することを目的とする。

  みどり公園課も、市教委生涯教育課も、情報公開請求人である市民に対して誠実に文書・資料等を探しさえすれば、『広報あげお』に載っていることに気づき、正確に情報提供できたはずです。そうした対応を全くしないというところに、今の上尾市&教育行政の本質が表れています。



 

市図書館への情報公開請求の<結果>

 県の調査で「上尾市図書館は、指定管理者制度導入を含めて検討している」と回答をしていることについて、詳細を知りたいので情報公開請求したところ、ブログ筆者に<処分の通知>がありました。

記事No.60

■上尾市への情報公開請求(電子申請)
 上尾市のHPに〈電子申請・届け出サービス〉があります。内、ブログ筆者が利用しているのは行政文書の公開の請求(つまり、情報公開請求)です。このシステムで一度「利用者登録」をしておくと、次からはログインすれば行政文書公開請求の画面に進むことができます。

 「文書の名称又は内容」には、直接記述する場合の字数は400字制限ですが、Word ファイル等の添付も可能。ブログ筆者は、ほとんどの場合「別紙1-7のとおり。閲覧後、必要に応じてコピーさせていただきます」などと記し、別に作成したファイルを添付しています。
 必須事項に「宛先」として上尾市長/上尾市教育委員会/上尾市議会…などが並んでいて、 check をするようになっています。今回は〈教育機関である図書館への指定管理者制度の導入についての状況調査〉なので、迷わず[上尾市教育委員会]にcheck を入れました。

■図書館=教育委員会に情報公開請求したら…
以前の記事No.58で公開請求の内容はお伝えしましたが、ブログ筆者は2月1日に教育委員会あてに電子申請しました(土・日・休日関係なく申請できます)。それについて、情報公開請求窓口である総務課から週明けの2月3日に「申請には不備がないことを確認しました」というメールが送られてきました。
 電子申請した情報公開請求とその結果は、以下のとおり。
朱書きは「処分(=公開・非公開)」の結果です]

 埼玉県ホームページ「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査結果(平成30年度)」/「地方行政サービス改革の取組状況等(平成30年4月1日現在)」には、
(2)指定管理者制度等の導入 という項目があります。
これについて、上尾市の図書館を見ると、
公の施設数   9
制度導入施設数 0  
と計上されており、「前年度以降、導入が進んでいない理由」には、次のように記載されています。
多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。
 このことを踏まえて、以下のことについて情報公開請求いたします。
(1) 上記「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査」についての文書・資料等。→ 文書不存在のため非公開。
(2) この調査の回答で「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。」とした経緯が判別できる文書・資料等。
→ 一部公開(後述)。※非公開部分は〈担当者のメールアドレス〉

(3) 「検討している」と述べられていることから、検討会議等が開かれていることが考えられますが、その会議録またはそれに類した話し合いにかかる文書・メモ等。 → 文書不存在のため非公開。
(4) 「多様なサービス」とは何を指すのかが判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開。
(5) <上尾市で指定管理者制度を導入すると、どの程度「コスト削減」が見込まれると判断したのか>が判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開(後述)。

(6) 上記文言は「平成30年4月1日現在」となっていますが、それ以降、つまり2018年4月2日から2020年1月31日までに、指定管理者制度について上尾市図書館内部で検討したことが判別できる文書・資料等。
→ 文書不存在のため非公開(後述)。

(7) 2020年1月31日以前に、上尾市図書館の利用者および市民から「指定管理者制度」の導入を求める声があるということが判別できる文書・資料等。 以上ですが、設問に対する開示文書等が同一の場合は、重複を避けていただいてかまいません。開示文書については、閲覧のうえ、必要に応じてコピーをとらせていただきます。→ 文書不存在のため非公開(後述)。 

 上記請求の内、 (1)・(3)・(4) については、上尾市図書館の指定管理者導入に関してですが、担当は行政経営課ということで非公開となりましたが、この「処分」については疑問が生じます。
どうやら、図書館についての事項ではあるものの、行政改革の関連なので、行政経営課が図書館に代わって調査に回答している、ということのようです。もしそうなら、情報公開請求の窓口である総務課が請求人に対してその旨説明し、「上尾市長あてにcheckを入れ直す旨連絡をするべきなのです。結局、図書館から「非公開処分」と伝えられたので、上尾市長あてに出し直すことになりましたが、2週間待たされたあげく、さらに2週間待ちという対応となりました。

■「一部公開」文書について
 上記 (2) は「一部公開 」処分でした。請求した「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理者制度の導入も含め検討している」とした経緯が判別できる文書・資料等とは、2018(H30)年4月に行政経営課に提出した「行革実施計画進捗管理シート」の図書館としての控です。以下、公開された内容です。

(行政改革実施計画 進捗管理シート)
※2018(H30).05.10 上尾市図書館 → 行政経営課に提出したもの。

行革項目 民間事業者への委託
経緯・課題 図書館窓口業務については民間事業者への委託を行っているが、平成31年度予定の新図書館の供用開始に合わせ、多様なサービスの提供、コストの削減のため、更なる委託化を検討する必要がある。
数値目標等 民間事業者等への指定管理者制度を含めた委託化を検討する。
平成27年度
の状況
図書館費 391,509千円(平成27年度決算額)
(職員16名 非常勤職員4名 短時間再任用1名)
平成28年度実施内容(予定) 平成28年度実施内容(結果) 進捗状況
民間事業者等への指定管理者制度を含めた委託化について、図書館協議会で検討する。 図書館協議会に対して管理運営体制に関する諮問を行った結果、直営体制を基本としながらも、市民の意見を参考に検討していく趣旨の答申がなされた。 順調
平成29年度実施内容(予定) 平成29年度実施内容(結果) 進捗状況
図書館協議会の答申に基づき、市民会議等で意見も参考にしながら、市としての方針を決定する。 市民会議で意見聴取をしてきたものの、新図書館複合施設建設事業が一時中止になったことから方針の決定に至っていない。 遅れ

 これらの〈行革進捗管理シート〉を見る限り<新図書館複合施設の建設>が頓挫するまでは、図書館への指定管理者制度の導入を視野に入れていたことが読み取れます。一方、「多様なサービスの提供」について具体的内容は書かれていません。
別の見方をすれば、図書館側は、行革を推し進めようとする行政経営課向けに進捗状況を提出した、とも言えると思います。
ブログ筆者は、上尾市長(つまり担当である行政経営課)に対して上記で非公開とされた文書・資料の開示を求めています。行政経営課の職員から説明を受ければ、新たな事実がわかるかもしれません。

■残りの「文書不存在による非公開」の処分について
 上記 (5) の「コスト削減」については、<行政文書としては図書館は保有していないが、市役所の情報公開コーナーで関連資料を閲覧することができる>という説明を図書館職員から受けたので、後日確認する予定です。

 (6) ・(7) はいずれも「文書不存在のため非公開」とされました。
 図書館が実施した市民向けアンケート(回収数971票)の中に「指定管理者制度導入」の記載が見られたと図書館側は言っていますが、ブログ筆者が調べた限り、「指定管理者」という文言を使用したアンケート回答はゼロでした。わずかに1名、「民間活力導入(PFI)等で市内のシンボルとなるような図書館を」という意見があったので、そのことを捉えての図書館側の説明だと思われます。

 図書館関連の問題については、後日行政経営課からの「処分」と説明も含め、今後も引き続き記事にしていきたいと考えています。

上尾市図書館が抱える<ジレンマ>

 2/17、第5回 上尾市図書館協議会を傍聴しました。そこから見えてきたのは、上尾市の図書館が抱えている<ジレンマ>でした。

記事NO.59

■〈傍聴者への配慮〉は見られましたが…
 傍聴者は定員ちょうどの10名。傍聴者にとって改善が見られたのは、当ブログNo.53の記事 で指摘したことですが、「意思決定にかかる文書」以外の資料(当日の次第や席次表など)は「持ち帰り可」となったことです。前回の図書館協議会後の情報公開請求処分の際、ブログ筆者が同様のことを提言したことも含め、市民からの指摘に対して、少しでも改善に結びついたことは評価できると思います。
さて、肝心の図書館協議会の中身ですが、端的に言って、「協議会委員」と「図書館事務局」とで、<話がかみ合わない>のが如実に表れた協議会であった、という印象は免れません。

■なぜ<話がかみ合わない>のか
傍聴をしていて強い違和感を覚えました。理由は次の二つ。
図書館事務局が答申案を作成していること
図書館協議会は、図書館法第14条によっています。

(図書館協議会)
第14条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。

つまり、館長の諮問に対し、図書館協議会が答申するのです。
にもかかわらず、答申案の作成者は事務局(図書館職員)であり、協議会で委員がその原案に対して質問するという摩訶不思議な状態になっていることにブログ筆者は強い違和感を覚えました。
答申案は、意思決定の過程にあるため回収されましたが、さほど長い文章ではなく、ブログ筆者のメモによれば、次の項目が掲げられていました。

1.目指すべき姿
(1) 資料や情報の収集など基本的機能の充実
(2) 多様なニーズに対応するサービスの提供
(3) 市民の学びと活動の支援
(4) 時代に合わせた環境の整備
2.留意すべき点
(1) 現状の図書館サービス網は可能な限り維持を
(2) 満足度向上と管理運営を図るために
(3) 専門的な知識の活用と職員の育成を
(4) より良質な図書館サービスを生み出すための運営を

 協議会では、項目の文章中の文言(例えば、「学力」→「学び」に直すべき、など)について話が出ていましたが、それに対して館長が説明するという<摩訶不思議な状態>でした。これについて、ブログ筆者は、はっきりと言いたいと思います。
【館長の諮問に対する答申案は、図書館協議委員が自分たちで書くべきです】

 上尾の図書館協議委員は、全部で12名。まず、答申案の柱立てと項目を決め、委員の皆さんが分担して執筆すれば、ひとりひとりの負担も少なくなるでしょう。副次的には、少なくとも自分の分担部分については文献や資料に目を通すでしょうし、それによって問題意識が芽生えるでしょう。「上平複合施設に関しての発言が相当数あったのに、答申案に入っていないのでは」などの意見は出なくなると思います。図書館協議会として自分たちが考えていることをそのまま館長に答申すれば良いのですから。
 おそらく、図書館側としては、「答申案は協議会自らが作成してください」と言えない事情があるのでしょう。それが「いらぬ忖度」によるものなのか、あるいは図書館協議会委員の資質によるものなのかはわかりませんが、図書館側の<ジレンマ>と言えるでしょう。

現状を把握していない図書館協議委員
 協議委員から、さかんに「図書館職員の資質」について答申に反映すべきである、との意見が出されていました。
 残念ながら、上尾では、以前の記事でもお伝えしたように、<職種(職名)としての司書・司書補>は存在しません。
図書館法13条に〈公立図書館に…専門的職員…を置く〉とあり、同法4条に〈図書館に置かれる専門的職員を司書・司書補と称する〉とされているにもかかわらず、上尾では専門的職員である司書・司書補が置かれていないという現状を図書館協議委員はきっちりと把握したうえで、「そうであれば、どうするのが良いのか」を議題にすべきなのです。
図書館側も、初期の段階で、現状について把握していない協議委員に説明すべきですが、これも<ジレンマ>になっていると思われます。

上尾市図書館をめぐる問題は、以上の他にも様々あります。
*本館の老朽化をどうするのか?
*「図書館機能を備えた」上平複合施設は、どうなるのか?
*市民の要望に応えるために、サービスをどう展開していくか。
*中教審答申や国の方針は、社会教育施設としての市立図書館に多大な影響を与えるのではないか?

 etc.

 こうしたことを含め、ブログ筆者が関心を寄せる「指定管理者制度の導入」についての情報公開請求の結果等については、次回以降の記事でお伝えします。

上尾の図書館は、「指定管理者制度」を導入したいのでしょうか?

 総務省が各県に対しておこなっている調査には、「指定管理者制度の導入」という項目があります。
この調査で上尾市は、市立図書館について「指定管理者制度の導入も含めて検討している」と回答していることがわかりました。

記事NO.58

■総務省が各県に対しておこなっている調査とは?
 埼玉県のHP「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査結果(H30.04.01現在)」では、県内62市町村(さいたま市は別調査)における[民間委託][指定管理者制度等の導入]の調査結果を公表しています。
それによれば、
埼玉県内63市町村(ここではさいたま市を含みます)の図書館総数は153館(分館等含む)。その中で[指定管理者制度]を導入しているのは38館であり、導入率は24.8%となっています。
なお、調査時点で、4町(皆野町・長瀞町・神川町・松伏町)には「図書館」がありません(代わりに公民館図書室などがあります)。

 すでにこの調査以降2年近く経過しているので、調査後に同制度を導入した自治体がある一方で、「学校やその他行政機関との連携、子ども読書活動の推進などの観点から導入していない(熊谷市)」とする自治体も見られます。

■調査への上尾市の回答は?
「指定管理者制度等導入の状況」についての上尾市の回答では、
公の施設数=9館    指定管理者制度導入施設数=0館と計上されており、「前年度以降、導入が進んでいない理由」には、次のように記載されています。
多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している
もともと、設問自体が総務省によるもので、指定管理者制度の導入を是とする質問であるということを加味しても、上尾市の回答は大変気になるところです。

■なぜ「指定管理者制度導入」が問題なのでしょう?
これについては、数多くの文献が指定管理者制度の問題点を指摘していますが、ブログ筆者が得心したのは、次の説明です。

 図書館という施設の本来的な機能にかんがみ、指定管理者制度を導入することが適当な施設なのか、図書館は地域の知的拠点として地域文化を育て継承していくべき役割を有する施設にもかかわらず、市場原理を導入することが適切なのか
図書館法第2条には図書館の役割が、第3条には図書館奉仕がそれぞれ示されていますが、いうまでもなく図書館は無料貸本屋を行うための施設とされているわけではありません。住民の各種の憲法上の権利(知る権利、学習権、参政権、幸福追求権等)に奉仕するという重要な役割を担っています。
営利目的の団体が、これらの諸権利の実現を目的として当該施設の管理運営にあたるとは到底思えません。(以下略)
鑓水三千男『図書館と法 改訂版』日本図書館協会,2018年,109頁

■上尾市図書館に情報公開請求をしました。
ブログ筆者は、上述の調査に対する上尾市の回答に疑問を持ち、先日情報公開請求をおこないました(公開・非公開は今月中の予定)。
(1) 「県内市町村における地方行政サービス改革に関する取組状況等の調査」についての文書・資料等。※どんな調査内容だったのか知るため。

(2) この調査の回答で「多様なサービスの提供・コスト削減の観点から指定管理制度の導入も含め検討している。」とした経緯が判別できる文書・資料等。

(3) 「検討している」と回答していることから、検討会議等が開かれていることが考えられます。その会議録またはそれに類した話し合いにかかる文書・メモ等。

(4) 「多様なサービス」とは何を指すのかが判別できる文書・資料等。

(5) <上尾市で指定管理者制度を導入すると、どの程度「コスト削減」が見込まれると判断したのか>が判別できる文書・資料等。

(6) 上記文言は「平成30年4月1日現在」となっていますが、それ以降、つまり2018年4月2日から2020年1月31日までに、指定管理者制度について上尾市図書館内部で検討したことが判別できる文書・資料等。

(7) 2020年1月31日以前に、上尾市図書館の利用者および市民から「指定管理者制度」の導入を求める声があるということが判別できる文書・資料等。

◎以上については、結果がわかり次第、お伝えいたします。

 「指定管理者制度」の導入とその弊害については、<TSUTAYA図書館>と言われる佐賀県武雄市図書館などの例や、逆に、直営の図書館で優れた取組をしている図書館もあります。引き続き図書館問題についてはこのブログでお伝えしていきます。

「自らの誤り」に気づいても、放置する上尾市

『広報あげお』2月号の表紙を飾る、丸山公園の「大かいぼり祭」に参加した子どもたちの無垢な笑顔。しかしながら、この裏には、上尾市役所の長年にわたる「過ちを文る(あやまちをかざる=過ちを改めず、とりつくろって、よいように見せかける)」事実が隠されています。
ひとつ明らかにしておきたいのは、「かいぼり」をすることと、長年にわたって上尾市が「条例違反の釣り行為を容認してきたこと」とは関連はするものの、別の問題である、ということです。
今記事では、情報公開請求で明らかになった、上尾市の「不都合な真実」についてお伝えします。

記事No.57

■「延長」とされた情報公開請求及び結果
 丸山公園での「
魚類捕獲禁止条例」があるにもかかわらず、ごく最近まで〈小・中学生向けクチボソ釣り教室〉を認めてきた上尾市。
そうした矛盾に対して整合性を問うブログ記事や You Tubeでの発信がされています。このブログでもお伝えしましたが、関連事項を情報公開してみました。以下、その内容と上尾市による「回答」です。

◇情報報公開請求 その1(処分期限1か月延長)

「上尾市都市公園条例」第5条(4)および第22条(2)は、次のように定められています。

(行為の禁止)
第5条 都市公園においては、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
(4) 鳥獣魚類を捕獲し、又は殺傷すること。
(罰則)
第22条 次の各号の一に該当する者は、5万円以下の過料に処する。
(2) 第5条(第17条において準用する場合を含む。)の規定に違反して第5条各号に掲げる行為をした者
一部改正〔平成30年条例40号〕

このことを踏まえて、以下のことについて情報公開請求いたします。

(1) 「上尾市都市公園条例」は、制定:昭和48年7月1日条例第28号/最終改正:平成31年3月29日条例第4号 となっています。 そこで、上記第5条(4)および第22条(2)の改正経緯が判別できる文書・資料等。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため」なお、条例に謳う「鳥獣魚類を捕獲し、又は殺傷すること」の意味は、魚釣りの場合、針を使って餌を食べさせるので「殺傷」にあたる、というみどり公園課の説明でした。

(2) 第5条(4)で「鳥獣魚類を捕獲し、又は殺傷すること」が禁止事項になっているにもかかわらず、上尾丸山公園では「釣り大会」等のイベントが開催されたとのことです。 そこで、上尾市の情報公開制度開始以後、現在までに上尾丸山公園で「釣り大会」「釣り教室」(同趣旨のイベントを含む)等が行われたことが判別できる文書・資料等。
→「一部公開処分。非公開対象となるのは個人氏名等の情報」特定した文書:都市公園内行為許可証(2016年6月から現在までの過去4年分の「小中学生向けクチボソ釣り教室」の許可証)。※つまり、釣りを認めていることになります。

(3) 第22条(2)の罰則は、禁止行為をした当人ばかりか、そのほう助をした機関(行政機関を含む)も対象となると思われますが、そのことが判別できる文書・資料等。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため」※これについてのみどり公園課の説明:「
今までに過料を支払ったケースは無い。なお、従来、市の担当課は釣りを禁止行為として認識していなかったのではないか」筆者の感想:まるで人ごとのようですね。まずは担当課として自分たちの誤りを認めてからでないと、様々なイベントの企画は出来ないのでは?

(4) 彩の国埼玉情報サイト「さいたまなび」 に、「上尾市にある上尾丸山公園では周囲約1.2Kmの池で釣りが楽しめます。また釣りの体験イベントなども行われます」との情報が載っています。そこで、この情報が掲載された経緯が判別できる文書・資料等。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため」みどり公園課の説明:県の公園スタジアム課や商工課に問い合わせたが、わからなかった。県の所管のHPではないと考えられる。

◇情報公開請求 その2(処分期限1か月延長)
(1) 2019.12.21(土)・12.22(日)に実施された、上尾丸山公園「大かいぼり祭り」についての起案・決裁文書類。
→「公開処分。特定した文書:丸山公園大池かいぼり事業支援業務 特記仕様書
特記仕様書の項目原文は第1条~第25条まで。NPO法人生態工房が受注。
各条項の題目:受注者の適用範囲/
実施場所/業務概要/植生調査/魚類・エビ類等調査/水鳥調査/トンボ調査/底生生物調査/ザリガニ捕獲/ボランティアリーダー募集、説明会開催/ボランティアリーダー研修会の開催・運営/ボランティア事務局の運営/かいぼり専門家会合の開催・運営/魚類捕獲当日ボランティアの募集/アヒル池かいぼりの運営/大池かいぼりイベントの運営/補足的生物捕獲・泥上げ・浅場整備・在来種放流/自然学習館の展示物・リーフレット作成/かいぼり実施報告会・池底観察会の開催・運営/資機材・物品の調達/かいぼりに伴う特別採捕許可申請および水生生物調査計画書の作成/報告書作成/打合せ・協議/納入成果品/著作権  以上25条

(2) 「大かいぼり祭り」を実施する理由が判別できる文書・資料で上記(1)以外の文書・資料等。具体的には、市民からの要望やアンケートの類。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため

(3) 上尾丸山公園「大かいぼり祭り」の宣伝に使われたイラストは、葛飾北斎『北斎漫画』にある《すずめ踊り》という作品を加工修正したものであると思われます。元の作品は50年経過しているので、元画の著作権は問題になりませんが、《「大かいぼり祭り」イラスト》は、元画を加工修正しています。
普通に考えれば、「元画を加工修正しても問題ない」と判断したと考えられますが、《「大かいぼり祭り」イラスト》自体が二次的著作物(つまり、第三者の作品)である可能性も排除できません。そこで、今回の《「大かいぼり祭り」イラスト》が使用された経緯や、二次的著作物であるか否かなど、《「大かいぼり祭り」イラスト》にかかわる文書・資料等。
※ポスター画像はこちら。(消されてなければ、ですが)
→「非公開処分。理由:文書不存在のため
※葛飾北斎の《すずめ踊り》元画を加工したのは「生態工房」だそうです。何というか、著作権の問題はクリアできたとしても、これでは、元画の良さが消えてしまったような気がします。

追記:2/8現在、みどり公園課のHPでは公開されていませんが、図書館本館に「池干し祭り」ポスターが貼ってありました(本館1階)。同じように葛飾北斎《すずめ踊り》元画を加工したものです。ブログ筆者は大変がっかりしました。

◇情報公開請求 その3
(1) 上尾市役所みどり公園課のHPおよび広報あげお2020年1月号10頁に、<上尾丸山公園池干し祭「泥かき連」を募集>という記事が掲載されています。この企画に関する起案・決裁文書・資料等。

「公開処分」*特定した文書:上尾丸山公園大池かいぼり事業支援業務 特記仕様書(上述の特記仕様書と同一のもの)

(2) 情報公開制度開始(2001年4月)以降、現在(この行政文書公開請求書受理日)までに、上尾市内の公園にて、「池干し祭」または同趣旨のイベント等が開催されたことが判別できる文書・資料等。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため」※12月議会の尾花質問では、2003年当時に市教委が後援したイベントもあったとのことですが、みどり課の説明では、文書としては残っていないとのことです。

◇情報公開請求 その4
(1) 2019年2月に開催された「上尾丸山公園 大池かいぼりシンポジウム」にかかる起案・決裁文書。及び当日配布された文書・資料等。

「公開処分」*特定した文書:上尾丸山公園大池かいぼりシンポジウム運営業務特記仕様書&上尾丸山公園大池かいぼりシンポジウム資料集

(2) 2019年8月~10月に開催された「上尾水辺守」の研修にかかる起案・決裁文書。及び全5回の研修会当日配布された文書・資料等。
→「公開処分*特定した文書:研修プログラムの決裁文書。※「及び」以下は非公開(理由:講師が「公開しない」と言っているため)

(3) 上記(1)シンポジウムおよび(2)の研修会の際、「上尾市都市公園条例」について何らかの説明がされたと考えられますが、そのことが判別できる文書・資料等。ただし上記(1)・(2)に含まれている場合はご教示ください。
→「一部公開決定」※メアドや電話番号は非公開。特定した文書:アヒル池かいぼりオリエンテーションの資料。

(4) 「かいぼり祭り」・「池干し祭」など、先日実施された、あるいは今後予定されている上尾丸山公園の池に関するイベントは、現在の上尾市都市公園条例の第5条(4)をいったん凍結あるいは改正しないと出来なかった(あるいは出来ない)と請求人は考えます。
そこで、上尾市都市公園条例第5条(4)を凍結または改正せずに、かいぼり祭り・池干し祭が実施可能であることが判別できる文書・資料等。
「非公開処分。理由:文書不存在のため」※口頭にて「池の〈維持管理〉なので、条例違反ではない」との説明がされました。

(5) 本情報公開請求書の受理日以前に、上尾丸山公園における「釣り大会」「釣り教室」「魚類の捕獲」(または同趣旨の催しを含む)について、上尾市教育委員会が後援したことが判別できる文書・資料等。
※念のため、同じ情報公開請求を上尾市教育委員会宛てにも申請してありますが、(5)については、あくまでも上尾市長宛ての請求となります。
※(参考)12月市議会尾花質問で「2003年に上尾市教育委員会が後援している」と指摘されています。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため

◇情報公開請求 その5
以下は、市民からの問い合わせに対する上尾市みどり公園課の回答です。この回答を踏まえて情報公開請求いたします(なお、当該市民からは許諾を得ています)。※朱書きは請求人によります。

「日頃より、上尾丸山公園を御利用くださりありがとうございます。お問い合わせの件につきまして、次のとおりお答えいたします。上尾丸山公園を含む都市公園内の釣り行為につきましては、上尾市都市公園条例第5条第1項第4号の行為の禁止の中の「鳥獣魚類を捕獲し、又は殺傷すること。」に該当すると考えております。
長年、条例に基づく適切な管理ができていなかったことにつきましては、管理者として反省するべきこととは思いますが、今後も都市公園条例に反する管理を続けていくわけにはいきません。
今回のかいぼりを機に釣り行為は御遠慮いただき、適切な管理に努めていきたいと考えております。
都市公園は、レクリエーション活動の場だけではなく、良好な都市環境の提供や防災機能の向上など、多岐にわたる機能を持つ緑のオープンスペースであり、生物多様性の保全も重要な役割となっております。
上尾丸山公園につきましては、長年の懸案だった大池の水質改善のために、かいぼり事業を行い自然を再生する取り組みを始めたところです。
釣り行為は、保全するべき在来種の魚類を傷つけることにもつながるため、現時点では、条例改正する予定はございません。
先に行われた「上尾丸山公園大かいぼり祭」におきましては、同様の御意見もいただきましたが、釣り行為禁止に賛成の声や、かいぼりにより自然を再生する取り組みへの応援の御意見も多数いただいております。
頂いた貴重な御意見につきましては、今後の公園施設の在り方の参考とさせていただきます。
現在、かいぼりによる大池の水質改善の取り組みに着手したばかりでございますので、その検証期間につきましては、現在の条例に基づく適切な管理をさせていただきたいと考えております。
以上、回答とさせていただきますが、御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」

(1) 長年、条例に基づく適切な管理ができていなかったことにつきましては、管理者として反省するべきとありますが、「反省」の具体的な内容(例:広報あげお誌上での謝罪や、今後の市議会での釈明など)が判別できる文書・資料等。
→「非公開処分。理由:文書不存在のため
みどり公園課の話では、条例違反だと気づいたのは、かいぼりシンポジウムの前後とのことです。「反省するべき」としているものの、実際には何もしていない、ということになります。

(2) 「先に行われた「上尾丸山公園大かいぼり祭」におきましては、同様の御意見もいただきましたが、釣り行為禁止に賛成の声や、かいぼりにより自然を再生する取り組みへの応援の御意見も多数いただいております。」とあることから、当然実証的データ(意見の一覧表など、まとめたもの)が存在すると考えられますので、そうした文書・資料等。
→「公開処分*特定された文書:上尾丸山公園大池かいぼり祭 意見一覧表&上尾丸山公園大池かいぼり祭 アンケート結果一覧表

(上尾丸山公園大かいぼり祭意見一覧表  ※みどり公園課作成
職員に口頭で寄せられた意見の要点を記載」した、とのことです。

1 いつまでかいぼりするのか。いつ水を入れるのか。 
2 次のかいぼりはいつやるのか。定期的にやるのか。
3 かいぼりは何回目か。
4 井の頭公園のように、水草が生えてきれいな池になるとよい。
5 がんばって池をきれいにしてください。
6 報告書をつくって、市民向けに報告会をしてほしい。
7 大かいぼり祭開催の告知が行き渡っていない。告知をしっかりしてほしい。
8 池底観察会、泥かき連は面白そう。ぜひ行きたい。
9 昔はタナゴがいたが、今はいないのか。
10 以前はテナガエビがたくさんいたけれど、どうなったのか。
11 ブラックバスはいないのか。
12 カミツキガメはいないのか。 
13 捕った在来種、外来種はどうするのか。
14 外来種を殺処分するのはかわいそう。
15 コイ、ヘラブナを取り除くのか。
16 コイに餌をやるのが楽しみだったのに、いなくなったらつまらない
17 コイやヘラブナを取り除くなんてだめだ。
18 こんなにたくさんのブルーギル、外来種がいるなんて驚いた。
19 ブルーギル、ハクレンは誰かが放流したのか。
20 外来種だらけだ。
21 釣りが禁止だと新聞に出ていたが、本当か。
22 釣り人のマナーが悪いので、釣り禁止は賛成だ。
23 釣り関係のゴミがこんなにあるなんてひどい。
24 釣りを禁止にするのはよいと思う。
25 釣り禁止にしないでほしい。
26 縄文土器が出るなんてすごい。
27 (かいぼり瓦版を見て)こういうものがあるのはいいね。

(大かいぼり祭アンケート結果  ※釣り関係を記載。他10件は長文のため

1 いままで通り、釣りができるようにしてほしい。
2 また釣りができるようにしてほしいです。ざっくり在来種の区分ではなく、きちんと表記したほうがよいと思います。

 ■似たようなことは上尾市教委でも
 ここまで読んで、「どこかと似ているな」と思われた方もいると思います。それがこちらの記事。教育委員会の会議を非公開とする根拠を市議会で堂々と示しておきながら、あとになって、関連する情報公開請求の際に「あれは間違いでした。ただし、特に謝罪や訂正はしていませんし、するつもりもありません」と開き直る市教委事務局

 みどり公園課も、市教委事務局(例に挙げたのは教育総務課)も、「確かに誤りですが、前のことは知りません」と言いつくろい、あたかも前任者の責任を自分たちが負うのはかなわない、とでも言いたげな様子であることは共通しています。
 残念ながら、これが上尾市の行政&教育行政の実態です。
みどり公園課は、まず、条例違反に気づかなかった自らの誤りを認めたうえで、かいぼり祭などのイベントをすすめるべきであったと思います。ブログ筆者は、「今後も、この問題では、きちっとした形で説明責任をを果たすべきです」と伝えてきました。

 

今でも輝きを失わない、ユネスコ公共図書館宣言

 公立図書館は、憲法—教育基本法—社会教育法—図書館法という根拠法令に基づき、教育機関として設置されています。
ユネスコ公共図書館宣言が採択されて四半世紀経過しますが、今でも「宣言」の輝きは失せてはいません。
ブログ筆者は、公立図書館のあり方に強い関心を持っていることから、今記事では、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)公共図書館宣言を引用し、その優れた視点を確認していきたいと思います。

記事No.56

ユネスコ公共図書館宣言 1994年採択
UNESCO Public Library Manifesto
原文は英語

社会と個人の自由、繁栄および発展は人間にとっての基本的価値である。このことは、十分に情報を得ている市民が、その民主的権利を行使し、社会において積極的な役割を果たす能力によって、はじめて達成される。建設的に参加して民主主義を発展させることは、十分な教育が受けられ、知識、思想、文化および情報に自由かつ無制限に接し得ることにかかっている。

地域において知識を得る窓口である公共図書館は、個人および社会集団の生涯学習、独自の意思決定および文化的発展のための基本的条件を提供する。


この宣言は、公共図書館が教育、文化、情報の活力であり、男女の心の中に平和と精神的な幸福を育成するための必須の機関である、というユネスコの信念を表明するものである。

したがって、ユネスコは国および地方の政府が公共図書館の発展を支援し、かつ積極的に関与することを奨励する。

公共図書館は、その利用者があらゆる種類の知識と情報をたやすく入手できるようにする、地域の情報センターである。

公共図書館のサービスは、年齢、人種、性別、宗教、国籍、言語、あるいは社会的身分を問わず、すべての人が平等に利用できるという原則に基づいて提供される。理由は何であれ、通常のサービスや資料の利用ができない人々、たとえば言語上の少数グループ(マイノリティ)、障害者、あるいは入院患者や受刑者に対しては、特別なサービスと資料が提供されなければならない。

いかなる年齢層の人々もその要求に応じた資料を見つけ出せなければならない。蔵書とサービスには、伝統的な資料とともに、あらゆる種類の適切なメディアと現代技術が含まれていなければならない。質の高い、地域の要求や状況に対応できるものであることが基本的要件である。資料には、人間の努力と想像の記憶とともに、現今の傾向や社会の進展が反映されていなければならない。


蔵書およびサービスは、いかなる種類の思想的、政治的、あるいは宗教的な検閲にも、また商業的な圧力にも屈してはならない。


公共図書館の使命

情報、識字、教育および文化に関連した以下の基本的使命を公共図書館サービスの核にしなければならない。
1. 幼い時期から子供たちの読書習慣を育成し、それを強化する。
2. あらゆる段階での正規の教育とともに、個人的および自主的な教育を支援する。
3. 個人の創造的な発展のための機会を提供する。
4. 青少年の想像力と創造性に刺激を与える。
5. 文化遺産の認識、芸術、科学的な業績や革新についての理解を促進する。
6. あらゆる公演芸術の文化的表現に接しうるようにする。
7. 異文化間の交流を助長し、多様な文化が存立できるようにする。
8. 口述による伝承を援助する。
9. 市民がいかなる種類の地域情報をも入手できるようにする。
10. 地域の企業、協会および利益団体に対して適切な情報サービスを行う。
11. 容易に情報を検索し、コンピューターを駆使できるような技能の発達を促す。
12. あらゆる年齢層の人々のための識字活動とその計画を援助し、かつ、それに参加し、必要があれば、こうした活動を発足させる。

* 公共図書館は原則として無料とし、地方および国の行政機関が責任を持つものとする。それは特定の法令によって維持され、国および地方自治体により経費が調達されなければならない。公共図書館は、文化、情報提供、識字および教育のためのいかなる長期政策においても、主要な構成要素でなければならない。

* 図書館の全国的な調整および協力を確実にするため、合意された基準に基づく全国的な図書館ネットワークが、法令および政策によって規定され、かつ推進されなければならない。

* 公共図書館ネットワークは、学校図書館や大学図書館だけでなく、国立図書館、地域の図書館、学術研究図書館および専門図書館とも関連して計画されなければならない。

* 地域社会の要求に対応して、目標、優先順位およびサービス内容を定めた明確な方針が策定されなければならない。公共図書館は効果的に組織され、専門的な基準によって運営されなければならない。

* 関連のある協力者、たとえば利用者グループおよびその他の専門職との地方、地域、全国および国際的な段階での協力が確保されなければならない。

* 地域社会のすべての人々がサービスを実際に利用できなければならない。それには適切な場所につくられた図書館の建物、読書および勉学のための良好な施設とともに、相応な技術の駆使と利用者に都合のよい十分な開館時間の設定が必要である。同様に図書館に来られない利用者に対するアウトリーチ(※)・サービスも必要である。
(※)アウトリーチ=積極的に対象者の居る場所に出向いて働きかけること 

* 図書館サービスは、農村や都会地といった異なる地域社会の要求に対応させなければならない。

* 図書館員は利用者と資料源との積極的な仲介者である。適切なサービスを確実に行うために、図書館員の専門教育と継続教育は欠くことができない。

* 利用者がすべての資料源から利益を得ることができるように、アウトリーチおよび利用者教育の計画が実施されなければならない。

国および地方自治体の政策決定者、ならびに全世界の図書館界が、この宣言に表明された諸原則を履行することを、ここに強く要請する。

◇この宣言は、国際図書館連盟(IFLA)の協力のもとに起草された。

「宣言」は以上です。

 ブログ筆者は、公立図書館の運営主体の問題(指定管理者制度など)にも関心を寄せています。図書館の問題については、今後も記事にしていくつもりです。

 

ONE TEAM(ワンチーム)の重さと軽さ

 〈第一生命〉が恒例の<サラリーマン川柳>優秀作 100句を発表しました。思わず笑ってしまうような作品が多い中、句の意味を考えさせるようなものもありました。

記事No.55

■ラグビー人気を象徴する句ですが…
筆者が「なるほど」と思ったのは次の句です。

「ONE  TEAM」 にわかに課長が   言い始め
※川柳作品の著作権は全て第一生命に帰属するため、
の句の「初句(上五)」はカタカナを英語表記にしてあります)

 この句は「ONE  TEAM(ワンチーム)」という、ラグビーワールドカップ以来流行した言葉と「にわか」ラグビーファンを揶揄している点、さらには「(今までそんなことを言わなかった)課長が、急にワンチームと言い始めた」ことを、多少の皮肉を込めて読んでいる点が優秀作品に選ばれた理由だと思います。

■市役所HPで「ワンチーム」を検索すると…
 おそらく上尾市役所(市教委・学校関係を含む)内でも、誰かが「ワンチーム」と言っているだろうとブログ筆者は推測し、市役所サイト内のキーワード検索したところ、最上位に出てきたのが これ
なんと、〈 141時間超え時間外勤務問題で昨年12月議会質問でも取り上げられた上平小学校のHPでした。「学校だより11月号(P1)」には、<上平小も「One Team」で>と掲載されています。

 …私たち職員も、保護者も、地域も、一人一人が自己の役割と責任を果 たす中で、みんなが健全な子供を育てるという一つの目的に向かってワンチームとなり、邁進していきたいという思いでおります。

 表面的に見れば、「そうかもしれない」と思う方もいるかもしれません。ただし、「ONE  TEAM」というフレーズが生まれた経緯に関する別の特集記事を読んだ後では、印象はかなり違ってきます。

■「ONE  TEAM」の本当の意味での「重さ」
 前記特集記事によれば、チームのキャプテンのリーチ・マイケルは
ONE TEAM と言っても、一夜にして出来るものではないですよ」と述べています。それは、新しい日本の指導者になったジェイミー・ジョセフに対する信頼感がすぐに醸成されたものではなかったことによります。チームの発足当初は、ジェイミー・ジョセフと選手の間にはチーム運営・戦術の方向性について溝があったからです。
その状況を変えたのは、ジェイミーが日本人と海外出身の選手たちとの相互理解を促したことによります。

 海外出身の選手たちは、日本の選手たちがミーティングで発言せず、消極的なことが理解できない。『そんな姿勢でチームに参加して意味があるのか?』となる。反対に、日本の選手たちは外国人選手が時間にルーズだったりすると、それにイラッとしたりする。そのほかにも様々なカルチャーギャップがあることを認め、話し合ってその溝を埋め、しっかりとしたチームの土台を作ろうと選手たちに話しました」 そこからチームは変身した。(特集記事より)

 リーチ・マイケルはこう言います。

 「日本の代表なのだから、やっぱり日本の文化を表現しているべきです。海外の指導者が日本にやってきて、自国のスタイルをそのまま導入しようとするとうまくいかないと思います。その点、日本代表の選手たちはレセプティブ(receptive)、受容性が高かった。バックグラウンドの違う相手を受け入れるところからチーム作りはスタートして、最後は全員がジェイミーが立てた戦略を100パーセント信じることが出来たと思います」 (特集記事より)

 つまり、「ONE TEAMの完成に至る道には、山があり谷があった」ということなのです。

■自分勝手な解釈をする校長の「軽さ」
 このように、「ONE TEAM(ワンチーム)」という言葉の持つ本来的な意味を知ったあとで、もう一度上平小の校長の文章を読んでみると、「なんて言葉の使い方が軽いのだろう
」と思いませんか?

 たとえば、上尾市教委による強制的「委嘱研究発表」とその準備のために、過労死ラインをはるかに超える時間外勤務を強いられてきた職員と、なぜそのようなことになるのか、その要因について徹底的に校長は話し合ったのでしょうか?
また、市教委の「委嘱研究」が、長時間勤務の温床となっているという事実について、校長はきちんと市教委に意見を述べましたか?
結局、校長が「責任を果たす」のは職員にではなく、市教委に対してだけではないでしょうか。 まさに、

「にわかに 課長(校長)が   言い始め」

ということなのです。
リーチ・マイケルが言う「ONE  TEAM」の重みと、上平小校長の言う「ワンチーム」は、本質のところで全く違うものであり、上平小のほうは、「軽さ」ばかりが表出していることになると言えます。
上平小の校長は、市教委にこう提言するべきです

上平小では、市教委による委嘱研究発表の準備のため、月に141時間を超える時間外勤務を強いられています。このような委嘱研究は、そろそろ根本的に見直しませんか?

 校長が「ワンチームで云々」と言いたいのであれば、きちんと市教委に対して長時間勤務が強いられている状況を説明し、改善を求めるべきであるとブログ筆者は考えます。市議会の質問がされた後ではありますが、今からでもそれは出来るのではないでしょうか

 

これだけある、学校給食の問題点

 上尾市が実施している学校給食については、給食費だけでなく、食育の充実としての時間確保やスタッフの問題などもあります。今記事では、あまり表面に出てこない事実も含めてお伝えします。

記事No.54

■学校給食は教育の一環
 上尾市教委がwebで公表している『上尾の教育』に、「学校における食育の充実」という項目があります(第2章 P75-P78)。そこには、最初に次のような記述があります(原文のまま引用)。

 健康教育の一環としての学校給食は、かつては食糧不足の時代に栄養補給を目的として実施されたが、現在は飽食の時代といわれるくらい物質的には豊かな社会となった反面、欠食や偏食による栄養のアンバランス、肥満傾向児童・生徒の増加、家庭における食生活の変化、食料生産の体験不足による食に対する理解度の低下などのため、健康や食習慣上の課題が指摘されている。そうした中で「生涯にわたる健康づくりの基礎を培う学校給食」としての役割が求められている。

 つまり、学校給食は「健康教育の一環」であるので、各小中学校では「食育」を充実させるということが述べられているのです。このことを前提として、学校給食についての問題点を見ていきます。

■短い給食時間で「食育」は充実できますか?
 各学校の「給食時間」については、おおむね
小学校=45分  中学校=35分 となっています。
 「給食時間」には、給食の準備・配膳・手洗い・片付けを含み、小学校では歯磨きの時間が入っている場合もあります。
中学校では、25分(西中の月曜日)という学校や、南中のように清掃を終えてすぐに給食30分という学校もあります(曜日によって日課が異なる場合も多いので、各「学校要覧」で確認しました)。

 このタイトな時間配分の中で、食育を充実させるとしたら、担任の教師や「食育」の担当者は相当な努力が必要でしょう。「日々の給食指導、本当にお疲れ様です」というほかありません。

■「給食関係従事者」の職種は?
 市内の小学校には、給食物資の発注等や「食育」を担当する「栄養職員」と、給食室で調理業務をおこなう「給食調理員」がいます。
「栄養職員」は、以前は全体の食数で配置されていましたが、現在は学校によって「栄養教諭」「栄養技師」「学校栄養士」のいずれかの職員が配置されています。また、「給食調理員」には、本採用者(退職後の再任用を含む)、嘱託、臨時の各調理員がいますが、賃金や勤務状況等に差が生じているため
2020年4月から導入予定の「同一労働・同一賃金」を待つまでもなく、早期に本採用者の賃金に近づける努力が求められます
中学校については、次に述べる「給食の方式(形態)」とも関係するので、そこで説明したいと思います。

■給食の「方式(形態)」について
 上尾では、小学校は各学校の給食室で調理する「自校方式」です。主食は米飯が月に11回程度(内、自校炊飯が2~3回、残りは委託炊飯)、めんが月2回、あとはパンとなっています。また、「食物アレルギーを有する児童の把握に組織的に努める」とされています。
 中学校給食は〈共同調理場(セントラルキッチン)+自校調理場(サテライトキッチン)〉=「上尾方式」として、全国的にも珍しい方式である、とされています。ただし、各中学校の給食室で勤務する調理員の方は、民間会社(T食品)の雇用となっているため、各学校で把握するのは困難な現状です。衛生上の問題もあり、学校の職員が給食室に入ることはできませんし、もし配膳の際に遭遇したとしても、大きなマスクをしているので、顔も名前もわかりません。また、O(オー)157の関係で、生野菜が献立に出ることはありません。

■給食費について
 学校給食の調理場の形態(直営・委託)状況や給食費等についてのデータは、「埼玉の学校給食」に詳しく出ています。それによれば、上尾市の給食1食当り平均単価を見ると、次のようになっています。
※ 2018.05.01 時点での保護者負担額のみの額。「埼玉の学校給食」P15
 小学校 …… 254.22 円(県内高額順の5位)
 中学校 …… 312.53 円 (県内高額順の1位

 また、市議会の質問でよく出される「県内で給食費が公会計化されている自治体の数」については、最新のデータでは、
 全ての学校が公会計  28市町

 共同調理場のみ公会計    4市
 全ての学校が私会計  31市町
となっています。 ※「埼玉の学校給食」P14

 もし、給食費を公会計とした場合、税金の徴収と同様の扱いとなるため、未納についての督促業務は、上尾市(教委)に移行します。
学校の負担は減りますが、その代わりとして市教委が二つ返事で引き受けるかどうかは、かなり難しいと考えられます。おそらく、実務を担当すると思われる学校保健課が、「人手不足や新しいシステムの構築化に時間がかかるので困難」、とでも言いそうです。

 最も可能性のあるのは、細かい額になりますが、保護者が給食費の自動引き落としのために金融機関に払う手数料の無料化です。金融機関によっては、手数料が1回につき何十円という場合もあるので、それが無料になれば保護者負担は軽減されます。

 あとは、給食費そのものの無償化ですが、「ビジネスゲームの館」記事へのコメントにも同趣旨で書きましたが、上尾では、給食費無償化を自らの政策に掲げているか、または賛成するだろうと思われる議員(会派)の合計人員が12人、あと4人賛成すれば、給食費無償化を含んだ修正案が通ることもあり得ます。財源については、当然どこからかひねりださなければなりませんが、それは市民・議員・市の行政当局が考えれば良いことであり、みんなで知恵を出し合うことも必要だと思います。ただし、第3子以降無償とか、そんな中途半端なことはやめたほうがいいと思います。
もし給食費が無償ということになれば、市教委は督促業務が回ってこないこともあるので、学校教育部長の答弁とは裏腹に、本音では歓迎するでしょう。
12月の糟谷質問でも出されましたが、人口約30万人の兵庫県明石市は、「市長のパワハラ発言」で有名になりましたが、今年の4月から「保護者の所得に関係なく給食費の完全無償化」を実施する見込みです。また、群馬県渋川市では、すでに無償化が実施されています。
要は、「本気でやるかやらないか」ということではないでしょうか。
 W逮捕やブロック塀で地の底まで落ちた上尾市行政。これを打開する策としては、「子育てなら上尾」「給食費は無償です」という「シティセールスのための謳い文句」は有効かもしれません。その場合には、学校給食法よりもずっと上位にある憲法第26条「義務教育はこれを無償とする」をその根拠とすることになると思われます。

傾聴に値する、図書館協議会・若松副委員長の発言

 1/10(金)に第4回「上尾市図書館協議会」を傍聴しました。そこでは、「答申」に何とか自分たちの都合の良い文言を入れようとする図書館の事務局側と、法的根拠に基づき、それをやんわりと拒否する副委員長の発言があり、大変興味深いものでした。

記事No.53

■「図書館協議会」とは?
 図書館法に(図書館協議会)として次の規定があります。

第十四条 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。

 つまり、図書館長の諮問に対して、答申の役目を負うのが図書館協議会ということになります。条文に「置くことができる」とありますが、2016年の調査では、図書館協議会(類似の協議会を含む)を設置している自治体は、約70%となっています(出典:図書館流通センター「公立図書館の実態に関する調査研究報告書」)。

 また、次のような指摘もされています。
「図書館協議会では、約7割が指定管理者制度導入に反対している。この点にかんがみても、図書館協議会と指定管理者との親和性は良好とはいえないようである」(鑓水三千男『図書館と法』2018年)

 例えば、桶川市図書館は指定管理者制度を導入しており、図書館協議会は設置されていません根拠:桶川市図書館管理規則

■傍聴していて気づいたこと
 当日の資料は、すべてクリアホルダーに入っており、表に「会議終了後、資料は回収します」とメモ書きされていましたが、ブログ筆者は、これは適切なやり方ではないと考えます。なぜならば、当日の資料は、会議次第・座席表・委員名簿が各1枚ずつ、それにホッチキス留めした『上尾市図書館の在り方検討資料』という内訳になっており、<持ち帰られては困る>のは『検討資料』のみだからです。
傍聴者には説明されていませんが、資料を回収する根拠は、情報公開条例の以下の部分によるものだと考えられます。

(参考)上尾市情報公開条例第7条(公開除外規定)
(6)市及び国等の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当な利益を与え、もしくは不利益を及ぼすおそれがあるもの

 おそらく、『検討資料』は、条例に謳う「意思決定の中立性」に抵触する、との判断(ブログ筆者はそうは考えませんが)から「持ち帰り不可」とされたと思われますが、会議次第から委員名簿までは、意思決定とは関係ない事項(委員名はすでに公開済み)なので、『検討資料』のみ回収すれば良い話であり、事務局のやり方は<丁寧さに欠ける>と指摘されても仕方ないと思われます。
また、図書館HPには、協議会の傍聴者は「5人」と記述されていますが、実際には、筆者の見た範囲では7~8人の傍聴者がおり、椅子は少なくとも2つ空きがありました。事前の会議予告の傍聴者については、「〇人程度」(〇には7or8が入る)とすべきですし、資料についても、持ち帰りができるものと、そうでないものとに分けることと合わせての次回からの改善が求められます。

■若松副委員長の発言の重み
 ブログ筆者が最も興味深く聞いたのは、事務局側が検討資料の中に次の文言を入れようとしたときの、若松副委員長の発言です。
※ブログ筆者のメモによるもので、検討資料を持ち帰ったものではありません。
(朱書きは筆者によります)

『上尾市図書館の在り方検討資料』
6.留意すべき点

(3)運営体制の柔軟な検討と計画的な職員の育成を
 昨今、指定管理者制度を導入した公共図書館が増えています、平成28年度本協議会では、各計画で掲げられた目標を達成するためには現行の体制を継続することが望ましいとの答申をしています。しかしながら、社会情勢と市民ニーズが刻々と変化する中では、過去の答申に縛られることなく、常に利便性と効率性が高まる体制を模索していくことが求められます
また、どのような運営体制になった場合でも、図書館業務に精通する職員の育成や司書有資格者の配置は適切に行われることを期待します。

 まず最初に、「昨今、指定管理者制度を導入した公共図書館が増えています」という文言については、実証的データを示したうえで記述すべき内容です。ブログ筆者の調べでは、「政令市以外の市(上尾市など)」で指定管理者制度を導入している自治体は、159市であり、全国が772市なので、比率は20.6%となっています(出典:桑原芳哉「公立図書館の指定管理者制度導入状況:近年の動向」,2018年)。
データの本文への挿入が難しければ、「別表」として示すべきです。

 また、「過去の答申に縛られることなく、常に利便性と効率性が高まる体制を模索していくことが求められます」という文言にいたっては、3年前の答申を否定したうえで、あたかも指定管理者制度の導入を是とするような内容となっています。

 事務局側が「滑り込ませようとした」文言について、若松昭子副委員長は、次のような趣旨で発言しています。

 …指定管理者制度については、利点や問題点が両方あり、議論が分かれている状況であるので、「過去の答申に縛られることなく」という表現は考え直したほうがよいのではないか。
(全国で)指定管理者制度が増えていようがいまいが、その良し悪しを(本質的な意味で)判断する必要があると考える。

 ブログ筆者はこれらの発言を傍聴していて、事務局側が「特に何か指摘されなければ、以前の答申の方向性を変更してしまおう」との意図もはっきり見えたことと、それを穏やかに、しかし明確に否定した若松氏の見識に強い共感を覚えました。確かに、指定管理者制度導入に関しては、様々な問題が指摘されています。このブログでも、後日ひとつの記事として掲載しようと考えています。

■言葉の「すり替え」にも要注意
このほか、図書館の事務局側が意識的に言葉のすり替えをおこなっている節が見られます。例えば、第3回図書館協議会での質疑では、次のようなやり取りがされています(公開済議事録によります)。

議長   司書は。
事務局  本館では、正規職員2名、非常勤職員4名である。

 この事務局答弁は、明らかに「すり替え」がおこなわれています。
正確には、「図書館法4条の規定による《司書》という職名は、上尾では一人もおりません。図書館司書の有資格者は正規職員が2名、非常勤職員4名おります」と答弁すべきであったのです。
前記事でも取り上げましたが、図書館法第13条で「図書館には、専門的職員を置く」とされ、同第4条で、その専門的職員を《司書》または《司書補》とする、と規定されていることから、〈図書館司書の有資格者〉とは根本的に違うものであるという確認が必要なのです。

◎専門的職員の職名「司書」「司書補」(以上は残念ながら上尾市には職名そのものがありません)と、〈司書有資格者〉とを混同しないでほしいものです。

■もし、副委員長の発言が無かったら…
 若松副委員長は、司書の問題についても、図書館法に依拠しながら発言しています。前記のことと合わせて、もしも若松氏の発言が無かったら、事務局が滑り込ませようとした文言がそのまま生かされてしまったのではないかと思われます。
 他の委員の発言は、どなたか名前はわかりませんが、たとえば、「分館に孫と行って過ごせるようなスペースが欲しい」など、極めて情緒的なものが目立ちました。せっかくの図書館協議会の場なのですから、根拠法令等をきちっと示したうえで、内容の濃い協議会であることを望むものです。