上尾市の教育委員の方々に手紙で質問しました。

このブログのコンセプトは市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えよう」です。上尾市の言わば「不都合な真実」を指摘し、市民に向けて発信することはとても大切なことですが、ブログ筆者は、それに加えて「では、ひとりの市民としてどうするのか」についても模索していきたいと考えています。具体的には「情報公開請求」や「住民監査請求」を通じて、行政の抱える問題点を認識させ、改善に繋げるという方法もありますが、今記事では、教育委員の皆さんに手紙で質問したことについてお伝えします。

記事No.87

■教育委員に出した手紙とは
手紙は「上尾市役所7階 教育総務課気付 〇〇 様[親展]」として6月2日に郵送しました。差出人はブログ筆者の個人名で、受取人は細野宏道氏(教育長職務代理者)、中野住衣・大塚崇行・内田みどり・小池智司の各氏(いずれも教育委員)の計5名です。
以下、その手紙の内容です(例示では細野氏宛になっていますが、文面はみな同じです)。

上尾市教育委員会 教育長職務代理者 細野宏道 様

突然の手紙で失礼いたします。
私は市内〇〇在住の〇〇〇と申します。

以前から上尾市の教育行政については、ひとりの市民として深い関心を寄せております。
お忙しい折、大変恐縮ではありますが、以下のことについて、細野様のご意見をお伺いしたく、このような手紙を差し上げることをお許しください。

質問は次ページとその次のページの二つあります。この便箋に直接ご意見等をお書きいただき、同封した返信用封筒に入れて送り返していただくか、あるいは下記メールアドレス経由でお答えいただくか、いずれかの方法でご返送(返信)していただければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます

差出人の住所/氏名/電話番号/メールアドレス

質問その1)
上尾市教育委員会教育長である池野和己氏にかかわる服務関係や市の公用車の恣意的使用について、2019年2月および2020年4月の計2回、住民監査請求(上尾市職員措置請求)が提出されていることをご存じですか。
 また、2019年2月の住民監査請求について、上尾市監査委員から池野氏に対して厳しい指摘がされていること(監査委員事務局HPに掲載されています)をご存じですか(ご存じでしたら、そのことについてどうお考えですか)。
 さらに、文科省が「教育委員会制度の在り方」において言及している「レイマンコントロール」について、細野様のご意見をお聞かせください。
(どちらかに〇印をつけたうえで、ご意見をお願いします)
※用紙不足の場合は裏面にお書きください。
お名前 細野宏道 様
(  )住民監査請求がされていることは知っていた。
(  )住民監査請求がされていることを知らなかった。
……………………………………………………………………
(ご意見等をご自由にお書きください)
(質問その2)
コロナ禍の影響により、市内の幼稚園、小・中学校は6月から授業が始まりましたが、夏休みが大幅に短縮されたり、土曜授業をおこなうなどとされています。
しかしながら、このような非常に重要な決定に際し、臨時の教育委員会が開催された痕跡はありません。
地教行法第14条第2項の規定からすれば、上尾市の場合は教育委員2名以上の請求で臨時教育委員会が開催できるようになっています。他の自治体では臨時の教育委員会を開催して6月以降の方針を決定したところもありますが、なぜ「上尾市教育委員会(教育長と5人の委員により組織され、教育、学術および文化に関する事項について大所高所からその基本的な方針などを決定する合議体)」はそうした臨時教育委員会を開催しなかったのですか。
(ご意見等を自由にお書きください)
※用紙不足の場合は裏面にお書きください。
お名前 細野宏道 様
……………………………………………………………………

※質問その1の「レイマンコントロール」とは、文科省「教育委員会制度について」では、次のように説明されています。

住民が専門的な行政官で構成される事務局を指揮監督する、いわゆるレイマンコントロールの仕組みにより、専門家の判断のみによらない、広く地域住民の意向を反映した教育行政を実現する。

■手紙の返事(返信)はいかに?
以上の手紙は6月2日に投函しましたが、今のところ返事は来ていません。教育委員と言えども、頻繁に教委事務局に顔を出しているわけではないでしょうが、「教科書採択の事前学習」のために6月は教育委員会事務局に顔を出す機会もあると思われます。少なくとも次回の教育委員会定例会(6月24日)は出席するでしょうから、それまでには手紙を受け取るはずです(もちろん、教育総務課がすんなりと教育委員に渡すことが前提ですが)。ですから、遅くとも7月には何らかの反応(スルーされることも含めて)があると思いますので、結果についてはまたこのブログでお伝えします。

■図書館再開館についての教育長の回答は?
 以前の記事でお伝えした、教育長への質問の<回答らしきもの>がメールで届きました。発信者は「図書館文書主任」となっており、教育長の署名入りの返信ではありません。ただ、唯一文面の中で「」と記述されている箇所があるので、その部分についてお伝えします。

(質問&要望)教育長として、図書館が閉館していることで学ぶ機会が奪われている市民や図書館利用者に向けてメッセージを発出していただきたいと考えていますが、いかがですか。
(回答らしきもの ※教育長の署名無し) 図書館の休館により、市民の皆様には多大なご不便をおかけしております。しても早期の再開を望んでいることに変わりはありません。現在、図書館は、段階的なサービスの再開に向けて取り組んでおります。改めて、市民に向けてメッセージを出す予定はございませんが、新たな判断を行い、図書館から次のステップのご案内をさせていただきます。

この「私」なる人物は、「図書館の長期間休館により、知る権利や学ぶ機会が奪われている市民や図書館利用者に向けてメッセージを発出していただきたい」という市民の質問&要望について、「市民に向けてメッセージを出す予定は無い」と冷たく言い放っています。きちんと署名をしたうえで返事をしないという<いい加減さ>も含め、「池野教育長なら、さもありなん」とも思いますが、残念な「返事」と言わざるを得ません。