上尾市教育委員会の致命的な「瑕疵」。「学校統廃合計画」は白紙撤回を。
現在、土・日に「上尾市学校施設更新計画基本計画」に関する地域説明会が開催されています。しかしながら、この「説明会」自体の正当性に大きな疑問があります。今記事では、このことについてお伝えします。
※今記事タイトルの「瑕疵」とは、フリー百科事典『ウィキペディア』によれば、次のように定義されています。
「瑕疵(かし)とは、一般的には備わっているにもかかわらず、本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこと。法概念としても用いられる。」
記事No.171
🔷いつのまにか変更されたHP画面
上尾市教育委員会のHPのトップページがいつのまにか変更され、次のような画面になっています。以前は一番右上の「学校施設の更新」というメニューはありませんでした。
この「学校施設の更新」メニューをクリックすると、次のような画面になります。
本来であれば、2021年6月24日に「上尾市学校施設更新計画基本計画 実施計画」を策定 と記載されるはずでした。
「実施計画」とは、「基本計画」をすすめていくための最初の5年間の計画のことです。
ところが、当ブログ前記事にあるように、市議会の全員協議会で批判を受け、立ち往生した挙句、同日の教育委員会議案として提案できず、取り下げるという前代未聞の事態に追い込まれたのです。
つまり、下図にある、「実施計画」が無いまま、「基本計画」をすすめるということになり、手続き的にも「瑕疵」があることは明らかです。
🔷市議会に「調査特別委員会」を立ち上げ
市議会全員協議会で全く納得してもらえず、実施計画も取り下げるという大失態の上尾市教育委員会。結局、6月28日、市議会は、さらに調査検討が必要であるということで、「上尾市学校施設更新計画基本計画調査特別委員会」を立ち上げました。
「調査特別委員会」の委員は議長を除く29人。期間は調査が終了するまでで、閉会中もなお調査を続けることになっています。
委員長は鈴木茂議員(政策フォーラム)、副委員長は4名。平田みち子(共産党)、田中一崇(同志会)、戸野辺直乃(公明党)、小川明仁(彩の会)の各議員が選出されました。
🔷学習しない上尾市教委
今回のような大失態は、6月議会で否決された平方幼稚園廃園の問題と非常に似通っています。
教育委員会事務局から提案された資料は十分であるとは言えないにもかかわらず、「平方幼稚園はその役割を終えた」と発言した前教育長職務代理者、それに対して「では、廃園ということでよろしいですね」と全肯定した教育長。それに対して全く異を唱えなかった教育委員たち。
他の議案もそうですが、教育委員会事務局の提案に対して、客観的な視点からの検討はせず、教育長と教育委員たちは「全員一致・異議なし」で全てゴーサインを出し続けてきました。
これでは、全く学習していないと指摘されても仕方がありません。
今回も同じような提案がされていますが、さすがに市会議員全員協議会では通用しなかったというのが実態です。
これから上述の「調査特別委員会」でも検討がされると思いますが、白紙撤回も視野に入れて、市民的視座からの議論が必要だと思います。