「強行五輪祭り」開催中&終了後のコロナ感染拡大は「身の危険」レベル
コロナ感染が急拡大している現在、TVは五輪報道一色。
そうした風潮に、私は大げさではなく「身の危険」すら感じます。
上尾市でも、このところ、コロナ感染が拡大しています。
結果的には、私が市議会に「不要不急の上尾市独自イベントは中止を」と陳情したとおりのことが現実になってしまったと言えます。
今記事は、東京五輪と感染拡大を懸念する立場からお伝えします。
【追記】
感染者数は連日最多を更新。
東京は土曜日なのに4000人超え。
「強行五輪祭り」を開催したツケなのは明白!
No.174
🔶陳情書での私の指摘
私が6月市議会で提出した陳情書は、聖火リレー時の「上尾市独自イベント」を中止すべき、という内容でしたが、その陳情書で、私は次の指摘をしました。
上尾市でも、「聖火リレー」を強行すれば、旧中仙道をスポンサーの車列が「ドンガラガッチャ、さあ、みんなで盛り上げよう!」などと大音量でがなり立てることは目に見えています。そうしたことはコロナ感染防止のために「密をつくらない」ことに逆行することから、何とか避ける努力をすべきです。 |
すなわち、「密をつくらない」ということに傾注すべきであり、まさに不要不急の「上尾市独自イベント」は開催すべきではない、との趣旨で陳情書を提出しました。この陳情書は、市議会の議員に配布され、私の要望で市教委事務局(スポーツ振興課)にも届けられましたが、結果的には、残念ながら無視された形になってしまいました。
You Tubeに投稿された動画を見ると、7月8日の「ドンガラガッチャ聖火リレー」の際、スポンサーが景品を配ったらしく、投稿者が「また(スポンサーの)グッズをゲット!」などと大はしゃぎしていました。
動画を見る限り、私の目には「密」が作られているように思えます。
🔶上尾で増える感染者数
この「不要不急」の、「ドンガラガッチャ聖火リレー」&「上尾市独自イベント」が強行されたのは7月8日でした。
では、「上尾市独自イベント」がおこなわれた後の上尾の感染者数はどう推移したのか。ちなみに、コロナウイルスの潜伏期間は4日後~2週間と言われています(厚労省HP)。
次の表は、「上尾市独自イベント」が開催された4日後~2週間後に、5名以上の感染者が判明した日です。
感染判明日(出典:上尾市HP) | 感染者数 | 備 考 |
7月12日(月) | 6人 | 「独自イベント」開催後 4日 |
7月14日(水) | 13人 | 「独自イベント」開催後 6日 |
7月16日(金) | 8人 | 「独自イベント」開催後 8日 |
7月17日(土) | 5人 | 「独自イベント」開催後 9日 |
7月20日(火) | 9人 | 「独自イベント」開催後12日 |
7月21日(水) | 16人 | 「独自イベント」開催後13日 |
それまで0人~4人であった感染者数が増えていることがわかります。
コロナ感染拡大と「上尾市独自イベント」とに関連性があるということに確証はないでしょう。しかし、上の表は「事実」を示すものです。
また、驚くことに、この「独自イベント」に、上尾市長・副市長・教育長が出席しているのです。とりわけ、教育長は「学校統廃合計画」の地域説明会に一度も顔を出さないくせに、この「ドンガラガッチャ聖火リレー&独自イベント」には顔を出し、あいさつまでしています。
一方、上尾市のHPでは、「東京2020オリンピック聖火リレーが行われました」という新着情報を掲載しています。しかし、コロナ感染については全く触れていない、能天気な記事と言わざるを得ません。
🔶「これでもか」と「にぱあ」
「これでもか」と続くオリンピック報道。NHKは、夜7時のニュースを流さずに、競技(柔道の初日)の中継を続けている時もありました。
私が強烈な違和感を覚えるのは、NHK(今は民放も同様)のニュースで、アナウンサーがコロナ感染者の増加や、医療現場がひっ迫している状況を深刻な表情で伝えたと思ったら、直後に突然表情を変えてオリンピックを伝えることです(最近は逆のパターン、つまりオリンピックの結果をこれでもかと流してから、申し訳程度にコロナ感染拡大について伝えるというパターンが多くなっている気がします)。
私と同じような違和感(アナウンサーの深刻な表情から「にぱあ」への変貌)を、ぼうごなつこさん(Twitterではなすこさん)の漫画が的確に伝えてくれています。
#30日で中止になる東京五輪
30日目 喜べます? pic.twitter.com/WO4rVirDcb— なすこ (@nasukoB) July 24, 2021
🔶「祭り」のあとは「感染拡大」が待っている?
「さあ、感動しよう!」と乗せられたとしても、「感動」は人から言われるようなことではありません。少なくとも私は今回の強行五輪祭りの報道を見て「感動」することはありません。
この強行五輪祭りの最中にも、多くの県で過去最多の感染者数になっており、間違いなく感染が拡大しているからです。
国立競技場やお台場では、五輪のモニュメントや「聖火」をバックに写真を撮ろうとする人で「密」になっていることが指摘されています。
しかしながら、そのことに対して規制するとかいう話は、都知事からも首相からも出ていません。東京では連日1000人を超える感染者が出て、医療現場は中等症の患者でひっ迫しているというのに、都知事からのメッセージは、五輪開幕後、極めてトーンダウンしています。
「強行五輪祭り」の最中に感染者が増えている状況や、終了後にコロナ感染が爆発的に増えたら、いったいこの国の誰が責任を取るというのでしょうか。
🔶五輪どころじゃない医療現場
五輪報道の陰に隠れていますが、医療現場がひっ迫しているというニュースも伝えられています。
(閲覧の際、音声が出るので注意してください)
🔶都知事は人命より五輪重視
小池東京都知事は、BBC News Japanのインタビューで、「人命より五輪重視」ともとれる「本音」を語っています(7月20日配信)。
BBCニュース – 小池都知事にBBC単独インタビュー 五輪開かないのは「より悲しいこと」https://t.co/750tBBCBz9 pic.twitter.com/jTahGC7Ffe
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) July 20, 2021
このまま、異常な事態がパラリンピック終了まで続くのでしょうか?
大げさではなく、「身の危険」を感じます。「強行五輪祭り」の最中に感染者が増えている現在の状況や、終了後にコロナ感染が爆発的に増えたら、いったいこの国の誰が責任を取るというのでしょうか。